2009年10月アーカイブ

主要取引先がインターネットで部品調達を始めるそうです。乗り遅れないためにどうしたらよいでしょうか?

 

回答

少なくとも、パソコン1台からでも良いですので、ネットワークを構築してインターネットに接続できる環境を整えることです。単純に導入しても電子メールの利用や、色々な調査・情報収集が出来るようになりますので、その利便性によってコストを取り返せるものと思います。

部品調達などBtoBサイトで注意すべき点は、主要取引先は時間の大幅な短縮を狙って導入していますので、部品の納入可否の問合せが、2時間以内・半日以内といった、非常に短い回答期限を設けていることがあります。そのため必ず活用するように努め、常時メールのチェックを行うようにしましょう。

他にも、運輸業の空車を埋めるマッチングサイトであるトラボックスのような売り手と買い手を結びつけるものや、インターネット取引所が広まっておりますので、今まで販路開拓に苦戦していた中小企業にとって、大きなチャンスがあるということも出来ます。

うちの会社はかなり特殊なプロセスで業務を進めています。システム化の相談をしたところ、プログラムを組んで一から開発しなければできないと言われました。
コストがかかるのですが、どうしたらよいでしょうか?

 

回答

こうしたコメントはしばしば聞くことがありますが、内訳については以下の3種類に収斂されるでしょう。

1)例えば特注品の制作や防衛関係など、本当に特殊な業態である。
2)名実共にリーディングカンパニーで、他に追随するところが無い。
3)一般的な中小企業に多い事例で、業務の流れがあまりに特定個人の属性や嗜好などに依存している。

その「特殊」の事情が、上記の2つの場合は良いのですが、単純に業務の流れを変えたくない、今までどおりのほうが楽だ、ということで特殊事情を持ち出すケースは、残念ながら多いことも事実です。

そのための対策は、以下のようにすると望ましいと考えます。

1)特殊な事情が最低限になるように、経営上の管理システムを確立する。
2)業務の流れをきちんと把握し、一般的な事象と特殊な事象に区別し、特殊要因を極力シンプルにするように見直していく。
3)一般的な業務の流れを中心として情報化を進めていき、特殊部分については段階的にパッケージソフトのカスタマイズなどで乗り切れるよう、準備を整える。

ASP/Saasとは

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ASPやSaasを利用すると便利だと聞いたのですが、どのようなサービスですか?

 

回答

ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)とは、インターネット経由で利用できるアプリケーションソフトのことを言います。本来ソフトウエアは自社のパソコンにインストールする必要がありますが、ASPの場合インターネットの閲覧ソフト(ブラウザ)からソフトを利用することができます。

データ自身はASPの業者のコンピュータに置かれますますので、運用やセキュリティの手間が省けることになり、単純に利用した分だけコストを支払うスタイルとなります。ソフトウエアは、スケジュール共有や稟議システムなどがあるグループウエアが多く、外出先からのアクセスや携帯電話にも対応しています。

ただ、昨今では事業的に厳しくASP業者が撤退してしまう例もあるなど、導入に際しては社内のノウハウの蓄積なども視野に入れて慎重に行う必要があると考えます。

年末年始の時期になりました。最近では治安の悪化や空き巣だけではなく、事務所荒らしも多発していますので、戸締りなどの防犯だけではなく、何らかの積極的な対策を考えなくてはと思います。
警備会社に契約すると行われるような、自動で防犯がかかるのも、個人向けの住宅ならば良いのですが、会社の事務所の場合ですと、当社の工場が隣接していますので、最終の退出者が戸締りをきちんとして帰る際には、ドアの開閉のチェックで不具合が出ると、チェックをするのにやたらと時間がかかります。
最近、住宅展示場のモデルルームや建売住宅を見ますと、リビングルームの所にネットワークカメラを設置しておき、防犯対策としているところを、いくつか見ましたが、効果のほうは果たしてあるのでしょうか?

 

回答

最近では家庭において、簡単な防犯カメラとして活用することの可能な、ネットワークカメラを入れているところも増えているようです。

簡単ながらご説明致しますと、ネットワークカメラはインターネットに接続して、FOMAなどといった、通信速度の速く動画も活用可能な携帯電話や、職場などからのパソコン経由によって、留守にしている自宅の様子を監視できるものです。

かつてはハード及び通信回線が、極めて高額だったことから、店舗などの監視用といった業務用のものしか使えず、しかも価格が数十万から100万円以上していましたが、1年前では5-6万円、現在では2-3万円程度で手に入るようになりました上に、設定が簡単になりましたので、普及が広まっています。

営業所などの拠点や中小企業の場合には、事務所荒らしに対する1つの抑止力や、職場環境全体のモニタリングにもなりますので、最近ではネットワークカメラを使うことが増えてきました。

かつて、こうしたネットワークカメラは、
1)動かすために、パソコンを常時稼動させる必要があった。
2)カメラ自体の性能が、かつては画素数が少なかったり、ズームやカメラの首振りが出来ずに固定されたままなど、色々な制約があった。

などといったネックがありましたが、最近では、次のように上記の問題点を解決して新しい特徴を持った製品が多く出回るようになってからは、より広く普及するようになりました。

1)ネットワークカメラ自体に、パソコンのようにCPUを内蔵しておき、1度インターネットに接続さえすれば、電源を切っていても、または外出先からでも、カメラ本体の操作が可能となった。

2)カメラが固定していると、一部のところしか見られないことから、外出先から、カメラの首振りやズームを操作できるようになった。

3)本来、留守宅であれば、留守宅の様子だけで本来動くものはペットや介護の必要な老人くらいに限られますが、動くものを検知する機能が付加されたことによって、不審者の侵入で動きのあった場合に、画像を録画・送信できるなどの機能が付くようになった。

などといったことから、本格化してきたと言えるでしょう。

当然ながら防犯だけの用途に限らず、

1)携帯電話や職場のパソコンなどから、留守宅の映像や音声を視聴できる機能があることから、自宅に残したペットの様子を見ることが出来る。

2)音声の双方向通信が可能なハード・及びソフトのある機種もあり、同一のカメラが2台あれば、テレビ電話としても付随的に利用できる。

などといった機能も挙げられます。


会社や事務所の防犯は、自宅の防犯とは異なり、より慎重に行ったほうが良いのでしょう。自宅の防犯は、最近空き巣などの被害が増えていることにより、戸締りや留守の際には以前よりもだいぶ注意する傾向が強まりましたが、会社の場合には「他の誰かがしてくれる。」「警備会社と契約している。」といったことから、どうしても他人事になりやすく、あまり関心が高まらない傾向は、拭い切れませんので、各個人の意識に任せるのは、得策とはいえないでしょう。

ただ最近では、都内の地域でもガラスを破って侵入する事務所荒らしが多発しており、盗難などの被害も多いことから、前もって対策をしておく必要があるでしょう。主なポイントとしては、

1)貴重品は分散する
どうしても業務上の関係から、現預金など1箇所に集中して置く傾向はありますので、場所を分散しておくことも、大きなポイントになるでしょう。
特に最近では顧客の個人情報などの盗難や売却などのトラブルもありますので、そうした意味では会社の事務所は、かつては侵入しても何も無い、といったイメージでしたが、最近では業種業態によっては宝の山となりかねません。以前よりも危険性が高まっていますので、未然に注意をしたほうが望ましいでしょう。


2)金庫は過度に信用しない
会社の中には、巨大な金庫に、権利証から株券・現預金や印鑑など、一括で管理しているところもありますが、重くて持ち運びの出来ないような金庫でさえも、丸ごと盗難といったことも多いですので、1箇所に過度に集中することは、避けたほうが望ましいでしょう。

雑誌や新聞の記事、さらにはテレビのニュースなどでも見ましたが、最近ではインターネットを使ったeラーニングが大幅に普及してきたようですが、どうでしょうか?

 

回答

はい。1年位前までは入会金に初期費用に数万から10万円程度要することが多く、敷居が高かったですが、最近では比較的人気の高い英会話や、コンピュータに関するITスキルの分野を中心として、数千円から手軽に始められるサービスが登場するようになってきました。

最近の具体的な例として、主に以下のものが挙げられます。

1)入会金が無料で、マイク付きのヘッドホンやWebカメラなどを無料で貸出す英会話教室が出ている。
2)英会話の場合、講師の半数が海外に在住していることから、24時間対応での授業が可能。
3)旅行会社の窓口でプリペイドカードを入手した上で、カードに記載してあるアクセス番号でホームページに接続すると、2週間で外国人講師による授業を10回受けられる。

上記の内容は、最近では海外旅行が大幅に増加して、人気がありますことから、こうしたサービスを本格的に進めている傾向にあるようです。


こうしたオンラインによる授業の通常のものとの違いは、形としては同じ授業の形態ですが、進め方や理解状況など通常の対面する授業とは異なる点が出る傾向があります。

1)伝達効率が通常の授業ほどではない
最近では通信環境やパソコンの高性能化が進みましても、それでも通信状態によっては、音声が途切れたり、動画のコマ数が低下するなど、未だに課題が出る面はあるでしょう。

2)事前の予習・復習が欠かせない
教わる側ではまず、あらかじめ授業のテーマなどを予習しておいたり、行われた内容は復習して理解を深めるなどしておくことが、重要なポイントになるでしょうし、さらに教える側にとっては、事前の教材や資料といった用意が欠かせないものと考えます。

今までは英会話の内容でしたが、ITに関するスキルを伸ばすためには、英会話のように必ずしも直接オンライン上でビデオチャットをしていく必要性はありませんので、オンライン上で問題にチェックしながら回答していく模擬試験の形のところが多いようです。

1)例えばオラクルマスターなど、特定の製品に関する資格の問題では、主要な10資格の試験対策を行うために実施しているところがあります。その場合、一科目当たり少なくとも200~300問といった模擬問題を受け、採点を行って復習するなど、テスト主体となりますが、年間に数千円の料金だけで何科目も学べるような仕組みとなっています。

2)他にも、経済産業省が策定した「ITスキル標準」に対応して、3ヶ月間の受講料は数千円といった形で、模擬試験を用意している事例が見られます。

こうした低価格のサービスが急増した理由については、いくつかの要因が挙げられますが、

1)今までテレビ電話形式での限界
今までテレビCMなどでありましたが、テレビ電話形式による英会話の授業ですと、通信速度は大幅に速く、自宅のテレビで授業が出来る利便性があるものの、初期費用が極めて高額になりましたことから、裾野を広げていくことが難しくなってきました。このため、より安価なWebカメラを用いた方式が、通信インフラの整備と共に進んでいると言えるでしょう。

2)教材などの再利用
特にITスキルなどの模擬試験形式の場合、受験する受講者が増えるほど、教材などの初期コストが回収できて、利益が逓増していくことから、コスト削減がより広まっていることが挙げられます。

個人情報保護法が施行されます。そのために色々なメーカーから、社内の対策だけでなく、Webサイトや電子メールの管理などに対して、情報流出に対する監視用のソフトウエアの提供だけではなく、コンサルティングや弁護士などへの相談サービス・さらには教育研修など、極めて多岐にサービス内容があります。
当社でも、顧客からアンケートなどで大量のメールアドレスがありますので、その管理に細心を払う必要がありますが、具体的に他社ではどのような感じで、今後管理していこうとするのでしょうか?

 

回答

ハードベンダー・ソフトベンダーだけでなく、通信各社も、個人情報の流出や情報システムの不正侵入等に対する、セキュリティサービスを強化しています。
多いのは、

1)プライバシーマークの認証
2)社内におけるセキュリティ担当者の研修
3)個人認証ツールや、外部からの侵入を防止する、ハード・ソフトの販売
4)コンサルティングや運用支援
5)仮にトラブルや課題があった場合には、弁護士と法律相談が出来る

こうしたサービスなどは来春に、個人情報保護法の施行に向けて、企業や顧客などの関心が高まっていることに対応するためのものと言えるでしょう。

ポイントとなるのは、アクセス制限や、データの参照履歴を管理するソフトウエアを完備するといった、セキュリティ関連製品の導入といった技術的な面だけではなく、業務プロセスの改善や問題が起きた際の社外向けの対応などが、より重要になるでしょう。

アクセス制御といった、技術的な対策は、例えば、データの暗号化やアクセス制御といった対策は、目が行きやすいですので、比較的行われているように思えます。情報漏えい対策のソフトウエアの中には、データの暗号化だけではなく、持ち出しを制限する機能や、ファイル操作そのものの監視機能などが備わっているなどの機能を有しています。

個人情報の漏洩は、Webサイトや社内からの漏洩だけではなく、特に最近では外勤や出張の多い社員が、電車の中にノートパソコンを忘れたり、車上荒らしにあってパソコンが盗まれたりする例を心配していく必要があるでしょう。

特にノートパソコンは中古で換金性が高いだけではなく、仮に顧客データなどの大量の情報があった場合には、高額での買取を要求されるなどのおそれがあります。ノートパソコンの盗難や紛失は、単純にハードウエア代でいえば、せいぜい15万円から20万円ですが、内部のデータによっては、数十倍から数百倍にまで跳ね上がります。
例えば裁判になりましたが、典型的な例では宇治市の住民基本台帳が流出した事件がありました。その際には住民1人あたり1万5千円が損害賠償として認められましたので、仮に市民全員に訴えられた場合には、30数億円の損害となってしまいますので、リスクを念頭に置くことが欠かせないでしょう。

しかし日常からこうした意識を持っていても、急にトラブルが起きますので個人情報データの入ったパソコンについては、パスワード制限やファイルの暗号化を徹底し、仮に盗難があっても、被害を最低限に抑制する対策が、より重要と言えるでしょう。

個人情報保護法が施行されます。そのために色々なメーカーから、社内の対策だけでなく、Webサイトや電子メールの管理などに対して、情報流出に対する監視用のソフトウエアの提供だけではなく、コンサルティングや弁護士などへの相談サービス・さらには教育研修など、極めて多岐にサービス内容があります。
当社でも、顧客からアンケートなどで大量のメールアドレスがありますので、その管理に細心を払う必要がありますが、具体的に他社ではどのような感じで、今後管理していこうとするのでしょうか?

 

回答

ハードベンダー・ソフトベンダーだけでなく、通信各社も、個人情報の流出や情報システムの不正侵入等に対する、セキュリティサービスを強化しています。
多いのは、

1)プライバシーマークの認証
2)社内におけるセキュリティ担当者の研修
3)個人認証ツールや、外部からの侵入を防止する、ハード・ソフトの販売
4)コンサルティングや運用支援
5)仮にトラブルや課題があった場合には、弁護士と法律相談が出来る

こうしたサービスなどは来春に、個人情報保護法の施行に向けて、企業や顧客などの関心が高まっていることに対応するためのものと言えるでしょう。

ポイントとなるのは、アクセス制限や、データの参照履歴を管理するソフトウエアを完備するといった、セキュリティ関連製品の導入といった技術的な面だけではなく、業務プロセスの改善や問題が起きた際の社外向けの対応などが、より重要になるでしょう。

アクセス制御といった、技術的な対策は、例えば、データの暗号化やアクセス制御といった対策は、目が行きやすいですので、比較的行われているように思えます。情報漏えい対策のソフトウエアの中には、データの暗号化だけではなく、持ち出しを制限する機能や、ファイル操作そのものの監視機能などが備わっているなどの機能を有しています。

個人情報の漏洩は、Webサイトや社内からの漏洩だけではなく、特に最近では外勤や出張の多い社員が、電車の中にノートパソコンを忘れたり、車上荒らしにあってパソコンが盗まれたりする例を心配していく必要があるでしょう。

特にノートパソコンは中古で換金性が高いだけではなく、仮に顧客データなどの大量の情報があった場合には、高額での買取を要求されるなどのおそれがあります。ノートパソコンの盗難や紛失は、単純にハードウエア代でいえば、せいぜい15万円から20万円ですが、内部のデータによっては、数十倍から数百倍にまで跳ね上がります。
例えば裁判になりましたが、典型的な例では宇治市の住民基本台帳が流出した事件がありました。その際には住民1人あたり1万5千円が損害賠償として認められましたので、仮に市民全員に訴えられた場合には、30数億円の損害となってしまいますので、リスクを念頭に置くことが欠かせないでしょう。

しかし日常からこうした意識を持っていても、急にトラブルが起きますので個人情報データの入ったパソコンについては、パスワード制限やファイルの暗号化を徹底し、仮に盗難があっても、被害を最低限に抑制する対策が、より重要と言えるでしょう。

最近では、家庭での通信料金(固定電話の基本料金)などが値下げされるようになりましたが、通信料金全体が大きく下がるようになってきました。
それと共に、企業の情報システムでも、専用線やIP-VPNなどの価格が下がって来ましたが、そうした影響は何かありますでしょうか?

 

回答

 この十数年で、情報システムのオープン化やダウンサイジングが大幅に進み、ハードウエア費用の大幅に安いUNIXサーバーやWindowsサーバーが普及しましたが、専用線の通信コストが大幅に下がりましたことによって、かつての汎用機で「古い」「レガシーシステムだ」と言われたメインフレームが、再び注目されるようになりました。

汎用機であるメインフレーム回帰の動きは、通信コスト以外にも何か要因があるのですが、もともとは汎用機やオフコンなどを中心とした、集中処理型の情報システムが、90年代頃から、それと共に、帳票の処理といった単純な情報処理だけではなく、情報の共有化やナレッジマネジメントいった形で、単純な情報処理だけではなく、コミュニケーションツールとしての機能も果たすようになりましたので、職場環境がこの10年ほどで大きく変わるようになってきました。

しかし、同時に別の種類の様々な問題が生じるようになりました。

1)運用コスト(特に人件費)の高騰
ハードウエア自体の価格が極めて低いことから、社内の各部署での導入がどんどん進み、企業でサーバが山のように増えてしまう場合も少なくありません。ハードウエアのベンダーの中では、例えばサーバーの数が実に約6000台になってしまうなどの問題が挙げられます。

2)データ爆発による業務自体の混乱
クライアントサーバシステムを構築しますと、情報の共有化や社内の資源をより明確にして、機動力を高めるために、グループウエアやイントラネット、さらには文書管理システムなどを導入する事例も少なくありません。
そのことから、データ自体がある一定時期を越えるようになると爆発的に増加してしまい、サーバ自体もデータが圧迫するだけでなく、過去の重要度の低いデータまでも雑然と保管されてしまい、かえって業務が混乱してしまう場合も見られるようになりました。

こうした課題に関して、メインフレームをより重要視した、ということですが、特に規模の大きな企業になりますと、企業内にサーバがあふれかえってしまい、分散し過ぎていますので、大量生産のハードやパッケージソフトなどによって、初期価格の低下といった効果があるものの、反面、保守運用がより複雑になり、中には情報化投資の7~8割は、既存システムの維持に使われるなど、内容を大きく圧迫するようになってきました。

そうしたことから、まずは運用自体を見直すようになり、

1)サーバの整理
サーバの台数が多すぎると混乱の元になりますし、運用コストが肥大化しますので、機種を高性能化する代わりに台数を整理するようになってきました。

2)1ヶ所での集中運用
最近では専用線などの通信コストが大幅に低下していますので、1箇所のデータセンターで運用することも、増えるようになってきました。

90年代やITバブルの時代とは異なり、3文字のアルファベットの羅列や新語によるトレンド作りといったものが少なくなり、情報化投資に対する効果をよりシビアに見極める傾向が強くなってきていますので、顧客本位になってきたことは良い傾向と言えるのではないかと考えます。

最近では景気回復が進んできた、と言われてきています。その内容も大企業の設備 投資や、個人のデジタル家電などと、まだ内容が一部に偏ってはいますが、1つの 傾向ではないかと思っております。
当社においてもそろそろ、デジタル機器を入れ替えたり、古くなった設備機器など を新しく投資したいと思っておりますが、最近の動向はどのようになっているので しょうか?

 

回答

設備投資、特にIT投資といった情報化投資の動向に関する統計などをチェックしますと、例えば、経済産業省から毎年刊行されている、「設備投資調査」などでは、2003年度の場合になりますが、全産業における企業が計画している情報化関連投資額は、前年度からの見込みですが13.3%増と増加している傾向が見られるなど、確かに全体の流れとしては、回復の傾向にあるようです。
しかし、業種業態によって、大きく2分される傾向にあるようです。製造業の見込投資額は、前年から41.3%増と著しく伸びているにもかかわらず、非製造業の場合は13.9%の減少で、2年連続で減少しています。


今の景気回復の動向と同じく、二極分化や各企業によっても大きく分かれています。
業績が好調・もしくは横ばいの場合には、大きく増加する傾向が見られますが、そうでない場合には、大幅に減少してしまう、といった二分化の傾向が、より顕著に見られるようになりました。

こうしたことも、IT投資の目的によって大きく左右されるものと考えられます。
情報化投資の主な目的は、順位で見ますと主に以下のような順位が、出ています。

1.競合他社との競争力強化
2.市場変化・環境変化に迅速に対応
3.意思決定速度の向上
4.購買・生産コスト削減

特にライバル企業への競争優位や市場・環境変化への対応・または営業力の強化などは、積極的に実施していくなど、優先順位によって二分される傾向が見られます。


例えば海外では比較的普及率が高いにもかかわらず、日本ではまだこれからの感がある、ERPパッケージ(会計・人事・生産管理・販売情報などを一元管理する、基幹総合ソフト)などは、欧米では6割強の企業に普及していますが、日本ではまだ2割程度に過ぎないことから、今後は税制上の問題などから、海外でも事業展開をしている企業を中心に、今後普及が広まっていく可能性が強いでしょう。

さらにもう1つの例としましては、今後は国内の上場企業においても、海外の企業と同様に、四半期決算ごとの財務情報の開示が義務づけられるようになることから、決算上の財務会計と、業務上の会計管理などの観点から、週次や日次で売上高や利益額を集計できるシステムを構築し、経営スピードの向上を目指す企業が増えている傾向が見られますので、ERPやその他の財務ソフト・独自の開発などが増えてくるものと考えられます。


講演などでよく言われていますのは、特にIT投資に関しては、その予算額を急激に増やしたり、急に減らしたりするのは良くない、ということでもあります。その理由としては、予算を急に増額させた場合には、

1)投資の判断基準がゆるくなり、費用対効果が大幅に低下してしまう。
2)自社の体力・プロジェクトの管理能力・導入後の現場での定着する力以上の情報システムを、派手な横文字や、イメージなどから選んでしまいやすくなり、後で苦労する結果となりやすい。

といったマイナス面が出る例が多い傾向が見られます。

逆に、売上高や利益が減少して、情報化投資をいったん削減しだしてしまうと、情報化プロジェクトを推進する組織の力が低下してしまうことから、喫緊の経営課題を抱えている以外は、なるべく前年比で微減程度にIT投資の額をおさめるようにしていくことが望ましいでしょう。


組織の力が低下する理由としては、情報化に関するプロジェクトは、経営陣・現場部門・情報システム部門だけでなく、外注先のベンダーやシステムインテグレータなど、複数の部署・企業が協力して進めていくことから、常に情報化に関するプロジェクトに取り組んでいないと、経営者や現場部門が情報化のときに何をしなければならないか、目的意識が薄れやすい問題点が生じてしまいます。

実際に予算が厳しいことから、なかなか厳しいかもしれません。しかし、何年間も情報化投資額を大幅に凍結・縮小している場合には、企業としての情報化能力を維持できないことから、増額する必要はありませんが、コストを減らすべき箇所は減らして、減らした金額を、前向きな投資として、振り向けていくことを検討してみる価値があると考えます。

よく新聞などで、「5年間で400億円」「10年で700億円」といった情報システムのアウトソーシングや、既存の情報システム部門を、ベンダーとの共同出資による別会社を設立して、本体から切り離してしまう、といった報道を見かけます。
今後インフレリスクもあるにもかかわらず、アウトソーシング料金は、どのように決定されるのでしょうか?

 

回答

アウトソーシングの契約金額は、上記にありますように、大抵はきりの良い数字に収まりますが、その決定する方式としては、以下のものが挙げられます。

(1)現在の運用費用の算定
ベンダーとアウトソーシング契約を結ぶ前に、ユーザー・ベンダー双方において、既存の情報システムの保守・運用費用を調査し、その内訳を細かく算出します。

(2)人件費の算出
費用のうち、インフレ率や社員の昇給率を勘案しなければならない、社内の情報システム部門の人件費や外注費は、アウトソーシングの期間において、あらかじめ修正します。

(3)ハード・ソフトなどの更改計画の策定
アウトソーシングの期間中に実施するであろう、ハードウエア及びソフトウエアの導入・更新や、新たに起こるであろうシステム開発の計画をあらかじめ立てておき、その見積を算出します。

仮に、保守・運用のアウトソーシングの場合ですと、・ハードウエア・ソフトウエア関連費用が約50%・保守運用担当者の人件費が約50%

というのが、平均的な内訳となるようです。

こうした形でコストの積み上げをしていますと、仮にアウトソーシングの期間を短期間にしたり、途中で契約を解除してしまうと、割高になって損してしまいます。

契約期間を短くしてしまうと、1年あたりの契約料金が高くなってしまい、アウトソーシングを検討しているユーザー企業では、少なくとも5年以上の契約にしないと、コストメリットが得られない、という認識が定着しています。

またアウトソーシングといえば、自社に機器を設置している場合に、週末などにビルの点検などで停電になることがあるため、データセンターにサーバーを置いてもらうスペースを賃貸する、いわゆる「ハウジング」の性格は、不動産業に近いものと言えるでしょう。

その原価と比率は、主に以下のように挙げられます。

(1)光熱費:1割
(2)建物代:3割
(3)土地代:4割(都心)・2割(地方)

※ただし、(2)の建物代は建物本体のコスト以外に、自家発電や空調・防犯などといった設備を含んでいます。こうしたことから、土地と建物の占める比率が大きく、日本の都市部のように地価が高い場合には、大きな影響を持つようになります。

前にこちらのサイトで、システム開発の見積に関する、料金の内容や判断のしかたに関する内容がありました。
そのため、保守料金やサービス料金・さらには最近比較的よく話題になっております、アウトソーシングに関する内容についても、知りたいと思っております。
前々から思っていたのですが、トラブルの頻度や内容が比較的単純であることから、相対的に保守料金が高いのではないかと思うのですが、どうでしょうか?

 

回答

どのベンダーも共通して主張しているのは、ハードウエアやソフトウエアの保守料では、決して儲けていない、ということですが、多くのユーザーはあまり納得していないようです。

特にオープン系ソフトの保守料への不満が大きい場合が多く、実際にトラブルが起きた場合には、開発したベンダーが行うことから、ソフトウエアのベンダーから直接サポートを受けているわけではないにもかかわらず、費用を払い続けることから、そのような印象を持つ企業が多いようです。

ハードウエアの保守契約を結んだ場合には、基本的に年間でハード価格の10~15%の保守料金がかかる場合が多いようです。種類も汎用機・UNIXサーバー・PCサーバーいずれも10%という場合から、中には20%という事例も見られます。

オープン系のソフトの場合、そのほとんどは(1)バージョンアップ(2)バグ修正ファイルの提供(3)問合せ対応、となります。

メインフレームのOSやミドルウエアですと性格が全く異なり、全て毎月支払うソフトウエアのレンタル代に、保守料金が含まれ、ライセンス使用権をレンタルすることが一般的になっています。

また、レンタルに含まれる内容では不十分なことから、ほとんどがユーザーが保守契約を結ぶために、さらにその内容も、遠隔監視やエンジニアの常駐など幅広く、個別に見積もっており、ベンダーにとっては条件の良いものであると言えるでしょう。

保守料金は、初年度はメーカー側の不具合も出ることから無料で、2年目以降から、というのが一般的だと思うのですが、中には1年目からかかるところもあるようです。オープン系のパッケージソフトの保守料金の中には、購入1年目から保守料を支払うことに対しての批判が少なくありません。

ソフトのベンダー側では初年度から保守料が徴収する理由として、保守料金には新しいバージョンに対する、無償のバージョンアッフ料が含まれている、ことを挙げています。

前に、アウトソーシングやソフトなどに関して、その費用の内訳や節約する方法などを取り上げた前のメールマガジンの号があったと思います。ところが、長く使っても3~4年で入れ替えなくてはならない、ハードウエアの費用の節約、というのは、結構大きなテーマでして、何とかならないものかと常に思っております。
といいますのも、昨今のように経済情勢や社会の流れなど、先が読めないことから、無駄な投資を行って費用が固定化することを避けたいと考えているのです。
具体的な方策などを、ご教示願えますでしょうか?

 

回答

まず、最もとっつき易い点とは思いますが、ハードウエアやネットワーク機器などを導入する際に、その購入形態はどのようにしていますでしょうか?

多くの企業では資産計上が出来て、なおかつ年次で減価償却が出来るのと、昨今ではIT投資減税が使える点、さらには決算期の対策もありますことから、買取になっていると思います。ただし今後は、利用する期間や費用・性格によって、買取・リース・レンタルを使い分けてはいかがでしょうか。

最近では、キャッシュフロー経営の概念がだいぶ理解されて広まっていますので、投資した資金の固定化を避けるためにも、機器やソフトなどの購入には、買取だけでなく、利用度や年数に応じて、リースやレンタルなどを使い分けていくと良いでしょう。

(1)買取の場合
リース期間と同様、もしくはそれ以上長く使うことが前提となっている場合、金利や手数料を抑制するため、購入したほうが良いでしょう。

しかし、今の時代は先行きがなかなか見えないことから、投資を抑制・もしくは分散して、不測の事態などに備えて現金を手元に置いておきたい、という意識も強くなっています。
そうしたキャッシュフローを考慮して、少ない場合でも数百万・多ければ数千万円から数億、といった大きな支出になる可能性のあるシステム投資の場合、いくら得だからといっても、現金で購入した場合、手元にある資金が少なくなることから、本業に不可欠な直近の支払いなどがショートする危険も起こりかねません。

○利点
・金利が不要で、リース期間より長く使用する場合はトク
●欠点
・資産計上して、棚卸など管理が必要
・自前で廃棄処理が必要
・多額の支払いが1度に集中して、キャッシュフローに影響

(2)リースの場合
リース・レンタル共に、利用した分だけ支払うことには変わりありませんが、その使い分けは、利用する頻度・年数及び金額・さらには機器の種類に依存します。

○利点
・支払いが分散するので、資金を別の投資に向けられる
●欠点
・金利の支払いが発生する

(3)レンタルの場合
先行きが読みにくい、今後の通信量の変化や、事務所の拠点数が変化する可能性がある場合は、通信機器の場合ですと6年間のリース期間になってしまいますので、1~3年程度に収まるレンタルを活用したほうが望ましいでしょう。

○利点
・リース期間より短い期間で機器を使用できるので、拠点数や通信量の増減といった、状況の変化に対応しやすい。
●欠点
・使用期間が同じな場合、買取やリースより支払額が大きい。

※上記3点の選択における注意事項
最近ではIT減税などによって、買い取りにしたほうが得になるパターンが多いですが、購入したものは最終的に自社で廃棄する必要があり、何年かしてから、もしくは、修理不能になったときには、リサイクル費用など、コストを負担する必要が出てきますので、注意が必要でしょう。

そろそろ景気が回復するようなことが言われています。いつまでも冬ごもりのような経営をするわけにはいきませんので、サプライチェーンやERPなどといった大それたものもありますが、ブーム時の2000年~2001年頃に導入したサーバーやパソコン、その他のネットワーク機器も、そろそろ入れ替えを検討しなくてはなりません。
IT投資に関して検討を始めていますが、最近の新聞で読みましたが、その効果が期待通りだった企業が全体の3割程度に過ぎない、とのことでした。
期待値が大きいにもかかわらず、どうしてこのように結果が悪いのでしょうか?

 

回答

確かに新聞などでは、一部上場企業の情報システム部門を中心として、約1500社を対象とした調査で(うち回答は百数十社)過去3年で実施したIT投資の成果について、期待した通りいった回答は30%程度に過ぎず、期待以上に至っては0%、逆にやや不十分とした企業が55%で、多くの企業では納得がいかない結果が出ております。

その理由については、特に以下の分野で満足度が低い(不満足が6割~7割)傾向が挙げられます。

○新規顧客の開拓
○利用部門の満足度向上
○ビジネスモデルの刷新 など

逆に、
○社内における情報の共有化(グループウエアやイントラネットなど)
○既存顧客との関係強化(CRMなど)

では、比較的当初の期待通りの結果が得られているようです。

こうした調査結果から見ますと、主に以下の傾向が挙げられます。

(1)コンピュータだけに依存する分野は、効果が出やすい
例えばCRMなどによる既存顧客の管理や関係強化といったことは、きちんと既存顧客のデータの整備さえすれば、わりと早期に所定の効果が出やすいものですので、満足度が高まったものと考えられます。

(2)業務面での見直しや、現場を動かすことに関しては、効果が出にくい
在庫の削減・利用部門の満足度向上などといった分野では、単純に情報化だけを進めてもうまく行かない傾向が、強く現れます。

例えば在庫削減にいたっては、営業の担当者や系列の販社などの意向や、商慣習の存在、さらに様々なニーズに対して、直ちに応じることの出来るよう、前もって準備したいといった、様々な要素が重なり合うことから、単純に企業内の情報化部門の範囲内で決まられる性格のものではありません。
コンピュータと業務が相互に関連している場合、各企業の方針・現場での努力・さらには担当者の資質などによって、情報化投資の効果の差が大きく出る傾向が挙げられます。


逆に、一般的な事例としまして、比較的成功している会社では、そうでない会社とどのような点で取り組みが違いについては、実際に、IT投資が成功している企業では、以下の取り組みが異なっている傾向が見られるようです。

すなわち、上手く行く企業ではこうした取り組みが積極的なのに対し、期待したほどの効果が出ない企業では、こうした努力が不十分だった、もしくは時間や組織の体制などから、熟成しないまま見切り発車を余儀なくされた、そういうことが挙げられます。

1.IT投資を行う際の事前評価の定量化・金額化
情報化投資を行った際に、期待されるROIの算定や、投資額が回収されるまでの期間・さらには生産性の向上やビジネスサイクルの短縮化・競争優位の確定など、当初の段階から評価する項目を明らかにすることが、成否の要件として挙げられます。

2.経営トップの関与
社長などがリーダーシップを発揮している、もしくは情報化投資に関して関心が強い場合には、比較的成功しやすいと言えるでしょう。

3.IT部門の事業企画・立案への関与
IT部門が、利用部門などと連携して事業計画や立案などにも積極的に関わる場合、まさにITが戦略ツールとして認識されての行動となりますので、成否に大きく影響します。

4.プロジェクト管理
システム開発などに関して、進捗状況や予算・仕様に関する管理をきちんと行っているか否かで、結果が大きく異なりますので、プロジェクトの成否も大きく左右されます。

1年くらい前のコラム・メールマガジンで確か、社員の副業や兼業に関する内容を読んだ記憶がありますが、その後最近になってからは、雇用形態自体が多様化して、現在勤めている社員を個人事業主にして、業務を委託する事例まで出ているようですが、具体的にはどのようなものなのでしょうか?

 

回答

 前回のコラムからおよそ1年経過し、雇用形態や仕事のやり方自体が、単純に正社員として勤めるだけではなく、様々な形態が個人のライフプランや、逆に会社側の戦略などによって、大きく変わりつつある傾向が見られます。

主な例を挙げますと、以下のようになります。


例1)富士ゼロックスで行う、主な中高齢層の活性化策

富士ゼロックスは50代の社員を対象に、今後は社員の25%・2007年には35%強になることから、意欲を持って仕事に取り組み、社内の活性化を図るため、専門性や業務知識を生かした社内での兼業や社外で副業を認めるなど、以下のような新制度を相次いで導入しました。

1)50代専用のフリーエージェント制度
各部署が欲しい人材を募集し、面接して決定するような、「活き活き匠フリーエージェント制度」挙げられます。

2)社内での兼業
社内での兼業を認める制度「ダブルジョブ・プログラム」により、現在の業務を継続したままで、全業務量の3割以内を社内の別部署で働ける制度です。各部署によって、社内のイントラネットなどで兼業により働ける人材を募集し、応募する仕組みになっています。

3)社外での副業
週に2日間までの社外での副業を認める代わり、その分の給与をカットする「フレックス・ワーク制度」も開始しました。

例2)日本IBM導入する、新たな雇用形式

日本IBMは、幹部社員らを対象に有期雇用契約など新たな雇用方式を導入し、期間中の実績で給与が全面的に決まる仕組みとなります。他には裁量労働制を取り入れ、短時間勤務制度も始め、福利厚生費などを圧縮し、実績をあげた社員に重点配分することを目的に導入しています。

1)有期雇用形態の導入
当初は3年契約で、その後毎年更新する有期雇用契約の場合、貯蓄奨励金や住宅ローン利子補給金など、独自に支給する福利厚生費が不要になることから、差額を給与に上乗せし、業績連動比率を高めるものです。

2)準業務委任契約の導入
準業務委任契約は、次長以上の幹部社員が選択可能となり、事実上の個人事業主として会社と契約し、厚生年金保険料・労災保険などの支給も停止して、全面的な業績連動の報酬体系に切り替えるものです。
会社側は固定的な福利厚生費(年間約700億円に達するため、経営に影響を及ぼしています。)を圧縮するメリットがあり、契約者側は勤務時間などを自由に選択でき、他の仕事との兼業が可能になります。

3)裁量労働制や短時間勤務
システム技術者など約8千人の主任、副主任に限定して裁量労働制を併せて導入し、正社員のままで勤務日数を、週3日まで減らし給与を半減する短時間勤務制度も開始します。


 

こうした制度の導入にはこれから増えるであろう、40~50代の中高年層に対する対策も否めません。労使折半の厚生年金や健康保険、さらには会社側が支払う雇用保険や労災保険などのコスト圧縮のほかにも、今まで固定費に近い扱いだった人件費を、変動費としてよりハンドリングを良くする狙いも無視できません。
しかしそれだけでは、企業風土が萎縮し、本業の伸びも限られてしまうことから、以下のような様々な目的もあると考えられます。

1)中途半端な裁量労働制は、形骸化しやすい
10年くらい前から人件費の抑制と、多様な働き方を実現するため、また実績を挙げた社員へ重点配分をするため、裁量労働制や業績連動型の勤務形態などを導入してきました。
しかし実際に現場で運用するとなると、顧客などの相手もあることや売上や利益を挙げていかなくてはならないこと、さらには現場での経営資源が限られていることから、そうは言っていられなくなったり、さらには勤務評定などでも、人事側の趣旨が十分に伝わっていないことから、今までと同じような形となってしまい、形骸化しやすい面も持っていたことは否定できません。

2)やりたい仕事をしてもらったほうが、費用対効果も高くなる
会社側も社員を丸抱えにするのではなく、社員に投資する、といった視点を持ちつつつあります。
そのため会社側の都合で人事異動などを行うと、時には不適材不適所が生じるといったことも珍しくありませんでしたので、社員側が自分でやりたいことを実現する環境を整備したほうが、実績の発揮がしやすい状況になるだけではなく、目標の設定や自己管理などもしやすくなることから、知識やアイデアなどが中心の分野では、より好ましいと判断されたことも挙げられます。

こうした人事制度の難しいところは、丁寧かつ確実に導入しないと、制度そのものが形骸化してしまいますので、あいまいな意識のまま実施を進めてしまうと、効果よりも弊害のほうが大きくなってしまい、そうした現場での運用や管理などに自信がない場合は、むしろやらないほうが良いケースも出てくることを認識するべきです。

仮に副業や兼業、さらには週3日勤務などの短時間勤務を制度として導入したとしても、現場での部課長が一時的に使いにくくなってしまうことから、こうした制度を骨抜きにしてしまうおそれもあり、そうした現場の意識を変えるように研修していくだけではなく、ヒトや費用面での手当てなども、十分に配慮していくと良いでしょう。

1年くらい前のコラム・メールマガジンで確か、社員の副業や兼業に関する内容を読んだ記憶がありますが、その後最近になってからは、雇用形態自体が多様化して、現在勤めている社員を個人事業主にして、業務を委託する事例まで出ているようですが、具体的にはどのようなものなのでしょうか?

 

回答

 前回のコラムからおよそ1年経過し、雇用形態や仕事のやり方自体が、単純に正社員として勤めるだけではなく、様々な形態が個人のライフプランや、逆に会社側の戦略などによって、大きく変わりつつある傾向が見られます。

主な例を挙げますと、以下のようになります。


例1)富士ゼロックスで行う、主な中高齢層の活性化策

富士ゼロックスは50代の社員を対象に、今後は社員の25%・2007年には35%強になることから、意欲を持って仕事に取り組み、社内の活性化を図るため、専門性や業務知識を生かした社内での兼業や社外で副業を認めるなど、以下のような新制度を相次いで導入しました。

1)50代専用のフリーエージェント制度
各部署が欲しい人材を募集し、面接して決定するような、「活き活き匠フリーエージェント制度」挙げられます。

2)社内での兼業
社内での兼業を認める制度「ダブルジョブ・プログラム」により、現在の業務を継続したままで、全業務量の3割以内を社内の別部署で働ける制度です。各部署によって、社内のイントラネットなどで兼業により働ける人材を募集し、応募する仕組みになっています。

3)社外での副業
週に2日間までの社外での副業を認める代わり、その分の給与をカットする「フレックス・ワーク制度」も開始しました。

例2)日本IBM導入する、新たな雇用形式

日本IBMは、幹部社員らを対象に有期雇用契約など新たな雇用方式を導入し、期間中の実績で給与が全面的に決まる仕組みとなります。他には裁量労働制を取り入れ、短時間勤務制度も始め、福利厚生費などを圧縮し、実績をあげた社員に重点配分することを目的に導入しています。

1)有期雇用形態の導入
当初は3年契約で、その後毎年更新する有期雇用契約の場合、貯蓄奨励金や住宅ローン利子補給金など、独自に支給する福利厚生費が不要になることから、差額を給与に上乗せし、業績連動比率を高めるものです。

2)準業務委任契約の導入
準業務委任契約は、次長以上の幹部社員が選択可能となり、事実上の個人事業主として会社と契約し、厚生年金保険料・労災保険などの支給も停止して、全面的な業績連動の報酬体系に切り替えるものです。
会社側は固定的な福利厚生費(年間約700億円に達するため、経営に影響を及ぼしています。)を圧縮するメリットがあり、契約者側は勤務時間などを自由に選択でき、他の仕事との兼業が可能になります。

3)裁量労働制や短時間勤務
システム技術者など約8千人の主任、副主任に限定して裁量労働制を併せて導入し、正社員のままで勤務日数を、週3日まで減らし給与を半減する短時間勤務制度も開始します。


 

こうした制度の導入にはこれから増えるであろう、40~50代の中高年層に対する対策も否めません。労使折半の厚生年金や健康保険、さらには会社側が支払う雇用保険や労災保険などのコスト圧縮のほかにも、今まで固定費に近い扱いだった人件費を、変動費としてよりハンドリングを良くする狙いも無視できません。
しかしそれだけでは、企業風土が萎縮し、本業の伸びも限られてしまうことから、以下のような様々な目的もあると考えられます。

1)中途半端な裁量労働制は、形骸化しやすい
10年くらい前から人件費の抑制と、多様な働き方を実現するため、また実績を挙げた社員へ重点配分をするため、裁量労働制や業績連動型の勤務形態などを導入してきました。
しかし実際に現場で運用するとなると、顧客などの相手もあることや売上や利益を挙げていかなくてはならないこと、さらには現場での経営資源が限られていることから、そうは言っていられなくなったり、さらには勤務評定などでも、人事側の趣旨が十分に伝わっていないことから、今までと同じような形となってしまい、形骸化しやすい面も持っていたことは否定できません。

2)やりたい仕事をしてもらったほうが、費用対効果も高くなる
会社側も社員を丸抱えにするのではなく、社員に投資する、といった視点を持ちつつつあります。
そのため会社側の都合で人事異動などを行うと、時には不適材不適所が生じるといったことも珍しくありませんでしたので、社員側が自分でやりたいことを実現する環境を整備したほうが、実績の発揮がしやすい状況になるだけではなく、目標の設定や自己管理などもしやすくなることから、知識やアイデアなどが中心の分野では、より好ましいと判断されたことも挙げられます。

こうした人事制度の難しいところは、丁寧かつ確実に導入しないと、制度そのものが形骸化してしまいますので、あいまいな意識のまま実施を進めてしまうと、効果よりも弊害のほうが大きくなってしまい、そうした現場での運用や管理などに自信がない場合は、むしろやらないほうが良いケースも出てくることを認識するべきです。

仮に副業や兼業、さらには週3日勤務などの短時間勤務を制度として導入したとしても、現場での部課長が一時的に使いにくくなってしまうことから、こうした制度を骨抜きにしてしまうおそれもあり、そうした現場の意識を変えるように研修していくだけではなく、ヒトや費用面での手当てなども、十分に配慮していくと良いでしょう。

そもそも、おさらいになるかも知れませんが、もう1度西暦2007年問題について説明してもらえませんでしょうか?

 

回答

団塊の世代で、最も出生数が多いのは1947年生まれ(昭和22年)ですが、現在の日本の情報化を担ってきた人材でもあり、またその前後に極めて集中しています。この世代が60歳となり、完全に引退する時期が2007年ですので、にわかに騒がれるようになりました。
そもそものいわれは、有賀貞一CSK副社長の発言がきっかけとなりましたが、情報システムを新規に開発・運用してきたベテランが相次いで引退したことから、システムの中身が分からなくなることを指しています。

本来であれば、きちんとした後継者がいるか、もしくは完全に作り直しさえすれば良い、といったシンプルな問題とも言えたのですが、汎用機やオフコンなどを使っている、比較的規模の大きな企業でも、情報システムを仕切っている責任者から、次代の後継者がしっかりと存在する、ということのは極めて少数と言えるでしょう。

したがって、既に電力や鉄道の運行管理・飛行機の座席管理など、あらゆる分野でコンピュータが日常生活に入り込んでいますので、極めて強い不安感を覚える面でもあります。

日本企業で、戦前のIBM製のパンチカードから、電子計算機が本格的に導入され始めたのは、昭和30年前後に野村證券で計算用に導入されたのが始まりと言われています。
その後、汎用機の基幹となる情報システムについては、例えば銀行のオンライン化による口座振替や・鉄道の運行制御など基本的なものについては、東京オリンピックの時代から昭和50年半ばにかけて、整備されてきました。

言うまでもなく、基幹業務の情報化・事務作業の効率化は極めて大きなプロジェクトですので、当時のメンバーは、事務処理の流れを描けるような現場業務に長けた若手を投入してきました。
その中でも特に論理的な思考ができるものを集め、コンピューターの仕組みや言語さらには操作を叩き込んできました。またコンピュータメーカー自身も、新規採用に年間数百人以上を行い、こうした顧客企業を助けてきました。

この時代に開発された基幹システム自体が、既に老朽化している原因は、情報システムが改修に改修を重ねたことから肥大化して複雑となり、企業自身で管理できる限界を超えつつあることにあります。
さらにより悪いことに、既に複雑になってしまっている、情報システムの全体を見渡せる人材が減少していますので、これが2007年問題や、最近多く起こっているシステム障害などの一因といえる問題といえるでしょう。

金融機関の口座振替プログラムは、基本中の基本と言えるのですが、支払日や特殊業務の形で、各電力会社への対応、自治体への対応など、長年にわたってカスタマイズを重ねてきたため、プログラムが膨れ上がってしまいました。今では、担当者以外誰も分からないことも、既に起こりつつあります。

経営層のほとんどは、「問題なく動くのだから、中身が分からない、ということはありえない。」といった甘い認識をもっていましたが、システム開発は属人的な要素が多く占めていることから、情報システムの仕様書は残っていても、詳細な更新履歴や改修内容については、開発者の頭しか残っていない場合も少なくありません。さらには、

・開発者自身が人事異動で既にいない。
・外注先に出したので、社内ではわからない。
・仮に開発者がそのまま現場にいても、だいぶ前のことなので覚えていない。
・何度も修正を重ねてきたので、わからない。

などといった形で、仕様書と実際のシステムの状態が合っていないことも多々あると言えるでしょう。

こうした問題は何年も前から既に認識されていたのですが、そのスキル自体が若手に伝承されていかなかった理由は、以下のものが挙げられます。

(1)コンピュータのダウンサイジング
現在の情報処理の技術者は、大学や研修などを通じてコンピューターの技術を専門に学んできており、IT要員として採用された年代ですので、現場業務については、あまり重視していません。
また90年代からの、コンピュータのオープン化といった、ダウンサイジング至上の中でキャリアを積んできたため、若手にとっては汎用機やオフコンは、
・古いシステム
・面白くないシステム
といった認識となり、あまり関わりあってこなかったことが挙げられます。

(2)同時代に重なった、ベテランのリストラ
コンピュータのダウンサイジングは、90年代初頭から顕著となりましたが、ちょうどその時代には、バブル景気からの不況に伴い、当時40代から50代の汎用機のSEの、営業への配置転換やリストラが重なり、層が薄くなってきたことが挙げられます。

(3)こうした背景によるべテランの「巣ごもり」
その結果、現在ではこうしたホスト中心の情報システムは、若手からは「触らぬ神」といった扱いとなり、会社からもメンテナンスがベテラン任せになってしまいました。
さらに業務を担当しているベテランも、ダウンサイジングの時代のリストラの体験がありますので、汎用機よりも自らの職と生活を自衛する悲しい性が身についてしまい、リストラの危機を免れるために若手との棲み分けを図ることから、自分のクビを守るためにも、決して技術を後の世代に伝承しようとはしませんでした。

またこうした世代の多くは、いわゆる団塊の世代ですが、幼少の頃から常に受験戦争など競争にさらされて生きてきたことや、一人では様子見をしながらも、同世代同士が集団となって共闘するなどといった、団塊の世代特有のメンタリティ・行動などが影響している面もあるものと考えます。

今後の具体的な対処方法は、主に以下の方法が挙げられます。

(1)新しく作り変える 
以前ニュースで、UFJ銀行と三井住友銀行が、口座振替システムを共同開発することが発表されましたが、開発作業には外部から日立製作所と日本総合研究所も参加します。
共同化によるコスト削減と、処理能力を拡充を目的としていますが、最大の目的は若手技術者の興味を喚起する最新技術のJavaを活用し、ハードには依存しない、オープンかつ柔軟な情報システムを作ることにあるのではないでしょうか。
その面では、かつてベテランが若手だった高度成長の時代に挑戦した経験を、若手が経験していくことでもありますので、大きな意義があると言えるでしょう。

(2)外部に委託する
アメリカのIBMでは、古くなったプログラムをオープン技術術に置き換えながら、いわゆるスパゲッティ状態になったプログラムを、解決していくサービスを発表しました。
世界の金融取引で使われているプログラムのおよそ7割は、昭和30年代~40年代から使われているもので維持されておりますが、その手間や費用は年々増す一方ですので、世界的にも大きな問題と言えるでしょう。

(3)ドキュメントを残しておく
今後、就業者が減少する問題として、「2010年問題」が挙げられます。
団塊の世代が2007~2009年頃にかけて定年退職することから、2010年には深刻な労働力の不足が起こるもので、いずれにしても、知識・労働力自体が大きく不足することが予測されています。

団塊の世代には、今まで企業を作り上げてきた知恵が蓄積されていますが、常に競争にさらされ、サバイバルをしてきたことから、後継者の育成やスキルの継承は、自らの立場を危うくすることから、決して熱心ではありませんでした。

今後は、1度定年になってからも再雇用されるケースが今よりも増えてくるものと思われますが、今後定年までの期間を通じて、自らの業務とその裏付けとなる知識について、継承できるようなドキュメントを残しておき、また会社としても、業務としてこうした記録化と後進の育成に力を入れていくべきものと考えます。
また、単に記録を残すだけではなく、若手からの質問をオープンに受けるようにすることが、何よりも重要になっていくでしょう。

既につき合いのあるシステム業者から、保守契約が提示されたのですが、具体的な保守の内容がよく分かりません。例えば、何か基準となるようなものがあるのでしょうか? 
比較的最近のメールマガジンでは、提案依頼書(RFP)に関する内容がありましたが、今度はSLAといった内容で、運用に関する面がより知りたいです。

 

回答

情報システムは、ハードウェア・ソフトウェア・ネットワークで構成されていますが、システムを一括して1つの業者から導入している場合ですと、すべてトータルで保守が可能になる場合があります。料金は多少割高になるかも知れませんが、運用の手間からは解放されるでしょう。

一般的には、ハードウェア・ソフトウェア・ネットワークごとに、保守契約を結んでいく必要がありますので、その際に社内で既存の情報システムの確認と、契約内容に関して、以下の内容を確認するべきです。

◆ハードウエア
1.どのメーカーと修理体制がとられているか。
2.故障・停止した場合の復旧時間はどれくらいか。
3.データのバックアップと再セットアップは保証されているのか。 

◆ソフトウエア
1.OS(基本ソフト)・データベース・セキュリティなど、すべて保守してもらえるのか。
2.バグ対応など、保守契約の範囲内で、どのくらい修理が可能か。 

◆ネットワーク
1.どの通信会社と契約しているのか。
2.障害時に、どのような連絡体制がとられているか。
3.障害時における機器の交換の際に、システムを停止させず修理が可能なのか。
4.故障時に、どこで修理してもらえるのか
(修理はメーカーでの修理になる場合が多い) 

なお最近では、販売価格が急激に低下している、各個人用のパソコンやサーバー、さらには通信機器であるルータなどの機器の場合、保守契約を結ばない傾向にあります。なぜなら修理したり保守費用を支払うよりは、買い換えてしまうことが一般的になっているためです。

トラブルが発生した場合、製品によって保守契約の窓口が異なると、問題が発生した箇所がハードウェアなのか、ソフトウェアなのか、それともネットワークなのかといった、原因の追及が難しくなる場合があります。基本的にはユーザー側で障害の切り分けをすべきですが、社内に専門的な知識を持つ担当者がいない場合には、外部に委託すると良いでしょう。


また具体的なサービスレベルを明確にしてから、一括で契約を結ぶSLA(サービスレベルアグリーメント:サービス内容合意事項)における外せない内容・ポイントについては、主に以下のような内容が挙げられますので、基本的なポイントを外さずに盛り込んでおくと良いでしょう。

1.運用委託目的
→運用委託の目的は、以下の3点がほとんどと言えるでしょう。
(1)高品質かつ安定したシステム運用を、効率的に実施すること。
(2)システム運用コストの削減 など

2.本合意書の改訂
合意書を改訂・変更の手続きを、あらかじめ用意しておくと良いでしょう。
例えば、
(1)必要が生じた場合、双方の運用リーダーを中心に改訂案を作成。
(2)合意された後改訂版を作成の上、双方で保管する。

3.運用委託する範囲
→運用を委託する、情報システムの範囲を取り決めしておきます。他には以下の内容を定めておくと良いでしょう。
(1)委託する業務
(2)システムの設置場所
(3)前提条件
・運用委託形態はハウジング形式 など

4.委託費用変更を伴う管理項目
→前段の2と関係いたしますが、システムの構成方法や運用方法に変化があった場合に対し、どの時点で変更していくのか、定めておくと良いでしょう。

5.役割分担と運用内容
→発注元と運用先との役割分担について、取り決めます。
○発注元:情報システムの企画など
○運用先:ハード・ソフト・ネットワークの維持管理など

6.運用管理指標
→稼動している時間・稼動指標やレスポンス・故障した場合の復旧時間などを保証値としてまとめておき、故障時間が大きい場合にはペナルティを課し、またヘルプデスクの回答率が高い場合には、インセンティブによって増額するような内容を設定します。

などといった点に、注意しておくと良いでしょう。

社内で、情報システムの問い合わせを対応する仕事をしております。40代後半から50代の中高年の社員や、60代以上の再雇用した嘱託社員などにも、すでに稟議の申請・承認などのために導入しているグループウエアなどを、利用してもらわないと、仕事にならない状況になっております。

ところが利用状況などを見ますと、各個人によって利用する・しないに大きくばらつきがあり、全く利用しない社員や嘱託には、日常の報告・連絡などが滞りがちになることから、早急に対策を打たねばなりません。どうしたら良いでしょうか?

 

回答

一般的には数年前まで見られましたように、強烈なキーボードアレルギーや、心理的に「一切利用しない・利用したくない。」といったことは、大幅に減少しています。多かれ少なかれ、何らかの形で情報機器の利用をしていますが、その内容は個別差が大きいようです。

そうした上で、おおむね以下のようなパターンに分類されてくるでしょう。

(1)ワープロだけは使う。
年配の方で仕事でパソコンを始めた場合、パソコンは単純にワープロの進化系と認識して使用しているパターンです。

(2)第二の人生のための趣味探し。
第二の人生における趣味探しで、パソコンを本格的に始めるパターンです。趣味にするなら、あまり高いコストをかけず、年賀状の作成をしたり、デジカメを利用したい、といった動機でパソコンを始めるタイプと言えるでしょう。

(3)周りが行っている。
自分の身の回りの家族や友人が、既に使っているから、という理由で、友人などが電子メールによるコミュニケーションが中心となり、それにつられて自分も覚えていく、といった場合を指します。

中高年の方々向けの、企業内における情報リテラシーの向上は、同じパソコン・情報機器を扱うにしても、その動機・スキル・利用形態が大きく異なっていることから、単純に集合研修だけを行っても、あまり意味はないと言えます。
したがって、こうした利用状況などを調査した上で、状況別・スキル別に、色々な選択肢を用意していけばより合理的でしょう。

一般的に、各企業において情報化やコンピュータのサポートを担当する人物だけではなく、ハード・ソフトを含めてコンピュータを作る側も、売る側も、比較的年齢が若い層が担当していることが多く、実際に中高年層の求めているニーズが、イメージしにくい面は否定できません。

実際にシニア世代は、仕事・プライベートの双方共にかなり忙しいのが現状で、お付き合いや自分の時間の確保、趣味などに追われていて、
「ゆっくりとパソコンなどして、勉強していく時間ががない」
「興味が無い」
「生活に無関係」
ということも多く、そのために業務で必要に迫られた以外に、パソコンをしない人が多いことも事実です。

そのため、以下のようにいくつかの内容を選択できるようにすると良いでしょう。

(1)ワープロ以外の利用方法を習得する。
ワープロ中心の利用の場合、キーボードや該当するソフトの使用は業務に堪えますが、それ以外のソフトや、電子メール・インターネットの扱いには、不慣れがことが少なくありません。
基本的にはキーボードアレルギーのないことから、使いながら慣熟していくことのできるよう、OJTなどを通じてスキルアップを図るようにすると良いでしょう。

(2)より熟度の高い社員向けに、通信教育などを通じた資格習得を奨励する。
趣味で個人でもパソコンを覚え、高いスキルを持っている場合には、スピードが若干遅めでも、確実に実力をつけていく可能性の高いことから、通信教育などを通じて、資格の習得などをバックアップ(合格の報奨金など)していくと良いでしょう。マイクロソフトのアプリケーションの試験であるMOUSや、パソコン検定試験・
さらにはシスアド試験などのエンドユーザー向けの試験でしたら、取り掛かりとして比較的容易でしょう。

(3)最低限の利用方法の習得を徹底する。
「職場や知り合いなど周りが使っているので、自分も覚えなくては。」
といった動機を持つシニアの方ですと、消極的な動機ですので、急に難しいことを実施した場合、かえって意欲が低下するおそれがあります。
キーボードを使わず、マウスだけで操作の出来る、インターネットの閲覧やメールの閲読(送信は別)などから覚えるようにし、知らないと困るであろうパソコンの基本的操作を業務に困らないように最小限徹底するようにし、徐々にスキルを高めていくようにすると良いでしょう。

シニア世代を単純にひとくくりに把握するのではなく、各個人の差異や状況を把握した上で、その力を高めていくようにしていくことがポイントになります。


流通業の会社に勤務しております。この2年くらい前まで通信料金が高額だったことから、各支店・営業所の通信システム(インターネット及びイントラネット)は、本社で一括して専用線を引き、インターネットに接続して、他の営業所は社内ネットワーク(フレームリレー)を経曲してアクセスしていました。
ところが昨今ではADSLや光ファイバーなどのブロードバンド化が急激に普及したことから、ほぼ月額数千円で現在より速い回線速度の通信サービスが利用できるようになりました。今までは本社で接続を1ヶ所に絞り、安全性の確保を優先していましたが、ネットワークの障害時には、全面的にダウンしてしまうなどの問題点がありました。
今回各支店・営業所で複数で接続していく方法ですと、費用が安い上に信頼性が向上して性能にも期待が出来ますが、反面外部からのアクセスされてしまう危険性が増え、セキュリティ面に不安を覚えます。
こうした場合、今までのように各拠点ファイアウォールを設置することも考えたのですが、現場にはシステムの詳しい社員がほとんどいなく、各人が忙しい上に、費用も大幅にかかるようです。どのようにしたら良いのでしょうか?

 

回答

インターネット接続は、セキュリティの関する配慮が欠かせないことが、ポイントになっています。すなわちサーバーの管理と、日常的なメールの送受信やインターネットの利用では、危険性や運用の考え方が大きく変わってきます。

各支店や営業所では、そもそもサーバを置いていないことが多く、日常的なメールやインターネットの利用では、パソコンからインターネットにアクセスするパケットしか流れず、ルータを介してプライベート・アドレスを割り振り、アドレス変換したインターネットヘのアクセスが流れていることになります。

パケットを通じて、中継されるグローバル・プライベートアドレスとポート番号の対応関係を登録して、アクセスが終わった段階で削除されますので、インターネットにアクセスしている最中の通信の流れだけが、IPアドレスの対応関係として登録されます。

そのため、登録されていない内容はアドレス変換できず、インターネットからパケットが届けられずに、攻撃される危険性も、セキュリティホールさえ対応していれば極めて低いということを認識しておくと良いでしょう。

結果としては、インターネットの閲覧やメールの送受信程度でしたら、ファイアウォールを使ってパケットフィルタリングを行い、不正なパケットを遮断した状況とほぼ同じ状態と言えるでしょう。

しかしながらパケットフィルタリングは、データの制御情報の異常だけを探知するもので、データの中身までをチェックするものではありません。
そのため、パケットフィルタリングを行っているから安心だ、というわけではありませんが、各パケットに格納したデータの中身には関知しないことから、電子メールにウイルスやワームを添付して送りつけることなどには、対処できません。

このことから、危険なプログラムなどを受け取っても異常が起こらないよう、最新のパターンファイルに更新したウイルス駆除ソフトや、バグに対処した最新版の基本ソフトやブラウザの導入などが有効です。

金属加工の製造業で情報システム課に勤務しております。システムの開発時や運用において、平素からベンダーさんにSEの方を4-5名程度で常駐してもらっているのですが、困ったことが起きております。
入社2年目の若いベンダーさんのSEがいるのですが、物覚えや理解も早く、業務の進捗も実に良く仕事ができるのですが、ビジネスマナーの面で大きな課題が生じています。
遅刻はしないのですが、服装が違和感あるくらいに派手なうえ、打合せなどで仕様変更が生じた場合には感情的になり、こちらに食ってかかることが多くなり、徐々に言動が粗暴になってきたことから、現場での業務に円滑さを欠くようになってきましたが、どうしたら良いでしょうか。

 

回答

当該の事例ですと、当初は若くて血気さかんな年頃でもあり、「そのうち仕事を覚えていくうちに円熟さも出てくるだろう。」と思って静観しておりましたが、エスカレートしてきたことから対処するために、ベンダーSEの責任者に申し入れを行ったとのことです。

ところが先方の責任者と色々と話してみると、問題点はよく認識してはいるものの、あまり意思の疎通も最小限の報告・連絡以外はなく、ろくろく指導していないようです。
そうした状況で安易にSEの交代を切り出されることから、そのベンダーの体制や仕事のやり方などに不満を覚えるようになり、交代はあくまで最後の手段として、まず指導して欲しい、ということを申しているのですが、全く伝わっていない・理解していないようです。

本来の問題ですと、まずはビジネスマナーを改めるよう、現場で指導していけば良い問題だと思います。しかしベンダーの責任者は安易にSEを交代すると、その分手間がかかり、また費用も余計にかかることを十分理解しているようには見受けられないようです。

まずはベンダーの責任者に以下の内容を説明して、十分に顧客企業である当方の状況や事情などの判断を深めながら、SE要員の交代がもたらすデメリットについて説明していくと良いのではないでしょうか。

<ユーザー企業の立場からの考え方>
(1)まず新人のSEといえども、1人月で派遣の形で常駐してもらう場合には、どんなに安くても月に50~60万円から、大手ベンダーの場合には百数十万円を支払っており、自社の社員とは異なり、相当に高いコストを支払わなくてはならない。
(2)新しく派遣されたSEは、業務知識や開発・運用方針などを知らないことが多く、少なくても当初3ヶ月程度は実稼動できないが、そうした実稼動できない期間を含めて費用を支払わなくてはならない。
(3)その結果、顧客側が金を払ってベンダー側のSEに勉強させていることになっている。
(4)それだけでなく、ユーザー企業の担当者がベンダーのSEに業務を教えたり、開発ツールの使い方を教えなければならないなど、こうした表には現れない業務コストも計算した場合には、莫大なものにならざるを得ない。
(5)そのためベンダーのSEが交代した場合には、今までの費用が回収できずに無駄になってしまうのみならず、新しく来たSEに教育する場合にも、さらに費用がかかってしまう。
(6)したがって多少程度の不満を有している場合であれば、交代は出来るだけ避けて欲しいことを主張し、ましてや該当するSEは仕事の飲み込みも早く、業務知識もあることから、交代させることは得策にならない。

などといった内容で、今回のように、ベンダー側が安易に要員を換えてしまう場合には、顧客企業側が損害が被ってしまう、といったデメリットを説明し、理解を深めていくようにすると良いでしょう。

配線のケーブルなどが煩雑にならずに、しかも違うデスクや打合せなどでも活用できるよう、会社で無線LANを導入致しました。
当初はLANの工事も不要で手軽に使えて利便性も高く、1~2年前と比較して性能が向上して価格が大きく低下したことから、導入したのですが、通信状況が不安定になりやすく、しばしば一切接続されないといったことが生じます。また通信速度も当初想定していたよりはかなり遅く、これも時間帯によってはブロードバンドのADSL回線を引いているにもかかわらず、ISDN回線とほぼ同じような速度になってしまいます。
こうした場合には、どのようにしたら良いのでしょうか?

回答

通信速度が低下する、無線LANがつながらないことが多くなる、といった現象は午後や夕方に多くなる傾向にあると聞いております。また会社の所在地が幹線道路や高速道路にも近いことから、トラックのCB無線などの電波状況も、影響しているかもしれません。

一般的に電話回線は、午前中よりも午後や夜間のほうが混んでいることが多く、一般的にパフォーマンスも低下しやすいと言えるでしょう。また近くに幹線道路や高速道路があります場合、CB無線などで干渉することもあるようです。

通信速度が低下する理由については、伝送速度(データを送信するスピードの単位)が、有線LANなどと比較して距離や電波の強度などによって不安定になりやすいことが挙げられます。しばしばカタログや雑誌などで最大速度が書かれてありますが、あくまで理論値ですので、実効速度は電波状況によって大きく異なってくることを留意しておくと良いでしょう。

また無線LANの利用も、1つの無線アクセスポイントで複数台のパソコンを動かしていることも、通信速度に影響してきます。すなわち1台あたりの無線の容量が減少することによって、実効速度が低下していく傾向が見られます。こうしたことに対し対処していく方法として、以下の方法が挙げられます。

(1)無線のアクセスポイントなどを追加する
オフィスのレイアウトの関係から電波の状態に苦しい面がある場合には、無線LANのアクセスポイントを追加することも有効でしょう。

(2)最悪の事態として、有線LANに戻す
幹線道路沿いやコンクリートで囲まれている場合、究極の方法として無線から有線LANに戻してしまうことが、費用と効率の面から有効でしょう。

ところで以前雑誌に出ておりましたが、「西暦2007年問題」とは何でしょうか?

 

回答

西暦2007年問題とは、長年企業において大型汎用機などの基幹系システムを開発・保守してきたベテランが引退してしまい、今まで培ってきた技術やノウハウなどが継承されず、基幹系システムの維持が困難になる現象を指しています。


どうして2007年かと申しますと、団塊の世代で一番数が多いのが、戦後間近の昭和22年(1947年)生まれですので、その方々が60歳で定年を迎えた場合には、2007年となるためです。

具体的な弊害としては、技術やノウハウの継承を考えれば、なかなか難しい課題を抱えているといえるでしょう。すでに有名な事例となっていますが、昨年発生したみずほ銀行やUFJ銀行の合併時に発生した、口座の二重引き落しなどといった口座振替システムにおけるトラブルともいえましょう。

原因については諸説ありますが、実際の情報システムの統合作業自体はベテランよりは若手や外注業者などが中心となって行ったと言われております。

ポイントとなるには技術面の問題よりも、過去の経緯やいきさつなどから現在に至るまでの業務の流れです。もともと口座振替自体は、ごくごく基本的な業務ですので、処理量自体は大変多いですが、処理内容はオンラインで足し算引き算をするだけですので、あまり複雑ではありません。

しかしながら、口座振替データの書式やデータベースなどが完全に標準化されておらず、各金融機関は電力会社の電気料金における口座引落しや、自治体の処理(住民税などの引き落とし)要求に合わせ、個別に処理をしている部分も少なくありません。
こうした個別による例外処理のため、長年業務に精通し保守を手がけてきたベテランでないと、仕様の漏れが生じてシステムを修正できない状態にあるといえます。

現にみずほのトラブルの際には、事前に東京電力側から「合併前にきちんと振替処理が出来るかどうか、事前にテストデータや実データなどを使ってテストしたい。」という正式な要請がありましたが、当時の判断では「こうしたテストなどは大丈夫であると認識している。」ということでいきなり本番を迎え、システム障害が起こってしまいました。


ノウハウの伝承が、今まで遅れてきた理由としましては、

(1)バブル崩壊から10年ほど、既存の情報システムを継ぎ足しながら修正・運用していることから、若手などのヒトの増員・カネといった余力がなかったため。

(2)90年代初頭に実施した、コンピュータのダウンサイジング(汎用機からオープン技術へのシフト)によって、汎用機を主体としていたSEが数多くリストラされたことから、残留した社員などがノウハウをあえて教えなかった。

(3)金融機関自身は元来人事異動が多いことから、「システム畑」から離れることを嫌い、ノウハウを独占するように努めた。そうした「聖域」を設けて、人事部などから手を出せないようにし、保身などの材料とした。

などといった形で、外的な要因・内的な要因双方から、ノウハウの伝承が遅れていると言えるでしょう。ただ今後の日本社会全体の競争力などを考えると、極めて憂慮しなければならないものと言えるのではないでしょうか。

よく話題に上がるのは「伊勢神宮は20年ごとに建替えする。」と言われているのは、日本では「頻繁に建替えるのは、日本にはストックの蓄積という概念がない。」「リサイクルなどを考えていない。」と言われていますが、伊勢神宮の建替えの最大の目的は複雑な建て方をする宮大工の技術の継承を、20年ごとにしないとベテランからの継承が十分に出来ないからだ、という説が主流となってきていることからも、今後ノウハウの継承に努めていく必要があるといえるでしょう。

前、無線LANの通信速度に関する内容がありましたが、当社では性能よりもガラスなどは電波をそのまま通してしまうことから、その安全性について、非常に不安に思えてきました。当社の横の道は非常に人通りが多く、また会社の窓の横には歩道橋があることから、わりと人目につきやすく、ひょっとしたらノートパソコンを持った人がのぞき見をしようと思えば、社内の文書などを盗み見されてしまうおそれがあるかも知れません。
無線LANの安全性などについて、色々と説明してください。

 

回答

無線LANの場合、電波はどこにでも飛んでいくため(よほど厚い外壁などがあれば、話は別ですが)ご質問にもありましたように、無線LANカードを装着したパソコンさえあれば、ビルの外部からでも無線LANにアクセスできる場合が出てきます。
これは普通の建物でもありますが、大通り沿いのガラス張りのショールームで、配線を引くと外観・美観を損なうことから、無線LANで利用している場合は、通りの歩道などでも無線が届いてしまうことも出てきています。そうした場合、セキュリティ上極めて危険でもあり、対策を打たなくてはなりません。筆者の経験でも、平らでかつ壁などの遮蔽物が薄い場合には、意外と遠くまで無線が届く傾向のあることから、注意をしたほうが望ましいと考えます。

そもそも無線LANは元来より利便性が優先されており、上記のようにビルの外から誰でもが社内のLANにアクセス出来ることは、ファイアウォールなしに公開されていることと同じようなものでしょう。
そもそもLANのパケットはプライベートアドレスを使っていることから、外には漏れませんが、無線LANの場合ですとそれすらも漏洩してしまい、さらにはサーバーにアクセスするパケットには、パスワードを暗号化せずそのまま格納したものがあるため、インターネットに丸ごと公開されるよりリスクの高いことを認識すべきでしょう。

現在の無線LAN自体が過渡期にあることから、どうしても不可欠な場合以外には安全性・運用面(通信速度の上下が大きいなど)・コスト(有線LANに比べて機器の価格が高い)などから考えて、あえて選択しない、という選択肢も考慮に入れておくと良いでしょう。

仮に職場のレイアウトなどの関係(例えば事務職よりも、営業所や倉庫などの担当のほうが多い、など)無線LANの導入が不可欠に近い場合、主に以下のような方法が挙げられます。

(1)ESS-IDの設定
無線LANには、論理的なID(ESS-ID)を割り当てることができますが、各クライアントのIDと、無線LANのアクセス・ポイントのIDの一致しない場合、不正アクセスを防止することが可能です。しかし不正アクセスを防いでも盗聴を防ぐことはできません。

(2)ESS-IDの「ANY」を拒否する
ESS-IDの中で特別な「ANY」がありますが、各クライアントに設定した場合には、アクセスポイントからアクセスを許可するのが仕様になっています。不正アクセスを阻止するため「ANY」を拒否する設定とし、一致しないIDのクライアントからのアクセスを禁止すると良いでしょう。


ただし現時点では、無線LANの仕様に関する制約が少なくありません。そのため本当に無線LANが必要かどうか判断し、今後仕様変更などによる機能の向上があった場合、今までの投資がムダになってもやむを得ない、と判断されるようでしたら、導入することも検討するべきと考えます。

カスタマーエンジニアなどの派遣企業の、教育研修を担当しております。当社では研修業務の効率化とコスト削減のために、関連企業との間で新入社員研修業務を一元化しており、当社が実際に研修を行う企業に対して、研修料などを支払っている形式をとっております。
社員との間には入社直前に、「会社の研修を受けたにもかかわらず、会社の意向に反して研修中及び研修後半年以内に退職した場合、入社時にさかのぼり1ヶ月5万円の研修料を支払う」という契約を交わしていましたが、ある従業員が入社して2ヵ月後に自己都合で研修中に退職してしまいました。
この際に退職した社員にこの契約のことを話しましたところ一切反応がなく、訴訟などの法的措置を検討していたところ、従業員の両親から「法的措置を行えば労働基準法に抵触する」と言われ、今後の対策を考慮しております。どうしたら良いでしょうか?

回答

退職する社員及び社員の親御さんがそのように主張する根拠として、労働基準法にある第16条が根拠にあるものと考えられます。すなわち「賠償予定の禁止」と言われておりますが、具体的には労働契約の不履行(自己都合による退職など)について、違約金や損害賠償の額をあらかじめ定めておく契約を禁止するものを指しています。
この条文が制定された目的として、労働者が違約金や損害賠償額などを支払わされることを恐れ、労働者の退職の自由を奪うことを防止することを意図しているとのことです。
したがって実際に訴訟を行う場合には、入社前に交わした契約そのものが、労働基準法第16条に違反しているかどうかが争点になってくるものと思われます。

研修当時の新入社員の月額給与は基本的に初任給もしくは見習い期間でそれより低い金額ですので、似たような裁判の判例で美容院の研修になりますが、結果としてこうした入社前の契約が労働基準法の第16条に違反するものとして、無効となるおそれがあります。
すなわち、在職期間が長くなるにつれて研修料金が累積されていくことから、給料に対して講習手数料が高すぎると判断され、結果として従業員の退職の自由を奪うものとなっている、という判例が出ていることからも言えると思います。

実際に定着率なども考えると、企業上のコスト上負担は決して無視できない存在といえるでしょう。したがって企業側にとって事前の歯止め策は欠かせない存在になってくると思いますが、例えば社費による海外留学を行い、終了後間もなく退社してしまった場合には、費用の返還請求訴訟を行った判例もありますが、実際に請求が無効とされたり、一部返還命令が出るなど、個々の状況によって異なってくるようです。

結果として会社側が研修費用を負担した場合に、従業員が一定期間内に自己都合で退社した場合には研修費用を返還する規定は、法律的にはグレーゾーンになっている場合が多いと判断したほうが良いと考えます。

こうしたグレーゾーンを避ける方法と致しましては、

(1)入社当初の段階から研修費用は従業員側が負担しなければならないものとし、当座の段階は会社側が立替払を行う形式とし、研修終了後に一定期間勤務した場合に返済を免除する形で契約した場合には、金銭貸借関係となりますので、労働基準法第16条に抵触しなくなってくるでしょう。

(2)会社側が業務命令として研修の参加を強制しないことです。労働基準法16条に抵触しないよう、従業員の意志に任せるという形にしておくと望ましいでしょう。

過去にありましたイラク戦争やテロとの戦いなどで、具体的にサイバーテロなどの実害が生じているのでしょうか?また企業活動の際での注意点はあるのでしょうか?

 

回答

インターネット上における通信上のトラフィックに何らかの影響が発生して、アクセス速度が大幅に低下しているサイトなども存在しているようです。
また、海外のサイトや米軍関連のサイト(AFN:米軍向けのラジオ放送)などで、ホームページが閉鎖した、もしくはホームページの改ざんなどが発生した、という情報があるようです。これらの現象は、サイバーテロかどうかはまだ確認されておりません。

最近では国内のホームページなどでも、影響を受けるようになってきました。米国を中心として、多数のホームページが反戦メッセージなどに書き換えられている問題で、タカラや中日本鋳工(自動車向けなどの鋳物部品メーカー)などのホームページも同様に被害を受けているようです。当初は国内では影響がないと言われておりましたが、すでに日本にも波及しております。
具体的にはタカラの場合、デジタルカメラ写真を携帯電話に送れるサービス「CUTECLUB」(2001年末に終了)のサイトの一部において、サービスの休止を知らせる画面が消されて、「BUSH Stop The War!」(ブッシュは戦争を止めろ)などと書き換えられていたことから、国内でも同じような被害がさらに増えるおそれがあることも事実です。
始めは影響ないと言われて、後に被害が出てきましたが、こうした情報の錯綜が生じるのも、戦争の事実の一面ではあります。

仮にこうしたホームページの改ざんなどの被害を受けた場合の対処としましては、情報通信に関する主管官庁は総務省ですが、同省はすでにインターネットプロバイダー協会(JAIPA)に対し、国内ネットワーク状況把握のための調査を要請しております。
JAIPAでは、3月20日に加盟プロバイダ約200社に向け状況を知らせること、またサイト改ざんなどが発生した場合、速やかに報告することが求められています。

つきまして、こうした被害が仮に生じた場合には、
(1)加入しているプロバイダ・レンタルサーバに連絡し、セキュリティやウイルス感染などの2次被害が新たに生じないよう、プロバイダ側でバックアップしているファイルなどを通じて復旧を図る。
(2)自社でサーバーを立ち上げて運用している場合には、1度サイトを閉鎖して他に被害が生じていないかどうか確認の上、復旧し公開する。
(3)いずれにしても加入しているプロバイダや通信業者などに、被害状況を報告する。

といった処置が必要になってくるものと思われます。

今後武力行使に関連した形で、このような形でのサイバーテロやその他のネットワーク上のテロ行為などは増えていく傾向にあると、注意していたほうが良いと考えます。9.11の同時多発テロ事件以降、サイバーテロに関しては軽視してはならないとの警鐘が海外では強くありますが、「聖戦」(ジハード)の武器の一つとしてインターネットを利用する計画を積極的に行っているとも言われております。

一例では、DNSサーバーやルータなどのトラフィックの集中する箇所に大量にパケットを送りつけて作動不能にしたり処理能力を落とすことや、より強力なワームウイルスの開発などを行っているということも耳に致します。以前より米国がイラクを攻撃した場合、ウイルスで攻撃を仕掛けるとする作者も存在するとも言われています。

また経済的な影響の大きな、ニューヨーク、ロンドン、東京といった証券市場や、大企業の中核システムを攻撃して、経済活動にダメージを与えるといったことも可能性として存在しておりますので、昨今のように密接にインターネットが日常のビジネス活動に大きく密着している状況においては、セキュリティ上の注意が必要なものと考えます。

教育・研修コストの削減に迫られ、集合研修を取りやめてインターネットとパソコンを中心としたeラーニングを本格的に導入しました。
ところが導入したところ、基本的な技術講習については外販のパッケージのものを利用したため「つまらない」「やる気が出ない」と評判が悪く、商品プロダクトなど業務に直結する研修などは人気が無く、商品知識や提案力の低下から、他社との競合に敗れるケースが増えてきました。こうした事態に対し、どうしたらよいでしょうか?

回答

☆具体例
ある情報サービス会社では、社員の管理職研修・専門研修(データベース・ネットワークなど各種プロダクト)に対して、今まで実施していた集合研修では、以下のような弊害が目立つようになり、間接コストの削減に伴って見直しが必要になってきました。

(1)東京本社や都心近郊にある研修センターなどに社員を集める事務的な労力や出張コスト・宿泊費・人件費などのコストがかかる。
(2)外部講師の費用・テキスト代なども、対象者数が多いと費用がかかる。
(3)業務の繁忙に伴い、本来研修が必要な該当者が急遽欠席することが多い。
(4)実際に参加しても、カリキュラムの理解度や習熟度の個人差が大きい。
(5)社員にとって会社から「やらされる」感が強まり、研修中に居眠りなどが多く研修期間は参加者のアフター5の交流期間になってしまう。

こうした課題により、今まで社員向けに研修してきたスタッフを、顧客企業の担当者などの外部研修の講師として、教育サービスとして売上・利益を確保できるようコストセンターからプロフィットセンターに転換していく方針が定まり、社員向けの研修は、最近増え始めてきたインターネットを中心とするネットワークとパソコンを活用して、社員がいつでもどこでも自らのペースで学習できるよう、eラーニングを本格的に導入しました。

ところが実際に導入したところ、社員の利用率は当初は中高年に評判が悪くなるのではないかとの予想に反し、どの年代も利用度が低く、商品教育や社内の規定に関する教育といった、業務に直結するものに関しては特に人気がないため、社内規定に関する解釈の相違の広がりによりバックオフィスの効率が低下するのみならず、営業社員の提案力や商品知識がじり貧で低下し、価格では勝っていても提案内容や顧客への説明で競合他社に取られる案件が増えてきてしまいました。

技術的な内容については、他社のものや外販する内容を改良して使ったところ、習熟度は一定以上持っているものの内容的にはつまらないとの声が大きく、費用対効果や利用状況などをめぐって、内容の全面的な見直しをせざるを得なくなりました。


経営環境の厳しさに伴い、教育研修コストの削減の必要性は高まっていますが、競合相手の拡大や、市場範囲の拡大によって業界の垣根が低まっている状況ですので、うまく活用すれば費用対効果の高まる、eラーニングの導入は魅力的なものと存じます。

ところが現場の状況や社員の業務面・利用意識などを充分に検証していかないと、前述のような課題が顕在化し、せっかく投資を行ったにもかかわらず十分な効果を挙げることは難しくなります。のみならず社員にとってさらに「やらされる」感が強まってしまうと、学習意欲が大幅に低下し、習熟度や理解度の低下のみならず、モラルダウンの一因となってしまいます。

eラーニングの本格的な定着と効果を図るには、以下のような方策を複合的に行うことが望ましいと考えます。
(1)商品知識やマーケティング・社内制度や業務に関する研修については、eラーニングを通じて情報を入手していく流れを作っていくこと
変更が多くすぐに改訂される場合には、現場はあやふやになりやすいですので、すぐ対応が可能なeラーニング形式を導入し、いつでも確認や学習を出来るようにすると良いでしょう。

(2)逆に管理職の研修やマネジメントに関する研修など、ビジネススキルやヒューマンスキルに直結する研修は、極力集合研修を行うこと
何人かでグループになって、課題に対して結論を導き出していくブレーンストーミングや、販売や交渉に際してのロールプレーニングといったものに関しては、ビジネススキルのやヒューマンスキルの向上を目的としていますので、双方向のコミュニケーションが欠かせないと考えます。
実習面については集合研修を実施し、逆に事前に課題を出すといった予習・復習については、逆にeラーニングのほうが望ましいでしょう。

(3)経営トップ・役員などの訓示・今後の戦略や方向性などを定期的に発信する。
トップのメッセージや会社の方向性などについては、必然的に関心度も高く、知らないと業務にも大きく影響しますので、伝達機能を強化して情報の入手や共有化といった、利用者側にメリットをもたらすコンテンツを用意すると良いでしょう。また定期的に情報を発信していくことによって、いやがうえにも活用しなければならない状況を作り出すのも効果的です。

コンピュータのメーカーに勤務しているSEです。昨今の厳しい経済状況のため当社もその例外ではなく、先月新聞報道と同時に、従業員を約3分の1削減することが発表され、専門職ですので今後関連会社に出向・転籍する可能性が高いことを聞き、将来に強い不安を覚えています。
本来であれば転職か、自分で独立してと思うのですが、2年前に家庭を構え、マンションのローンを組んだばかりですので、いきなり行動を取るのはあまりにリスクが大きく、不安を覚えます。
そのため最近良く聞く「週末起業」という言葉で、自分が思っている構想や仕事の立ち上げをしてみたいと思うのですが、会社の就業規則では、副業や兼業を禁止しています。一方で関連企業のほうは副業や兼業の規定はありませんので、納得いかない問題です。試しにWebで告知などして市場の反応を見てみたいのですが、会社に見つかったり問題になっても大丈夫なのでしょうか?

回答

多くの会社(特に大きい企業はそうですが)の就業規則には、「会社の許可なく他人に雇い入れられること」などを禁止し、違反を懲戒事由としているようです。

裁判でも、就業規則で二重就職・兼業を禁止することを認めています。すなわち、「労働者が就業時間外に適度な休養をとることは、誠実な労務提供のため基礎的条件で、兼業の内容によっては、会社の経営秩序を害することもあり得る」(小川建設事件・東京地裁 昭和57.11.19)という事例もあります。

例えば著名な会社に勤めている社員が、コンビニでアルバイトをしている噂があり現実に行っている場合、評判や信用に関わりますので、懲戒の対象になる可能性も否定出来ません。

本来ですとこうしたトラブルが生じないために、社員が副業・兼業など必要のない・もしくは将来の生活やライフプラン・キャリア形成を心配しないで済むような、労働条件の整備や充実が欠かせなくなってくると思います。また会社の側においても研修などを通じて就業規則やその主旨を説明し、プライバシーを侵さないように注意していくことも必要でしょう。

ところが最近では生き残りをかけ、人員削減などの厳しいリストラを行っている以上、また現在も給料やボーナスの引き下げや残業代のカットといった会社員の所得減少や、出向転籍やさらには以前よりはるかに人事考課が厳しくなっている以上、会社を信用して安心して働くこと自体、難しくなってきています。
住宅ローンの返済や教育費などが常にかかり、家計収入の落ち込む以上、就業後や週末に副業をする例が業種・年齢・性別に関係なく広がっていることも事実です。

現に総務庁の就業構造基本調査(1997年)でも、有業者6700万人のうちその5%の330万人が副業を持っていますし、「仕事に関するサラリーマン・OL意識調査」(2002.1)の副業の実態調査では、副業としてアルバイト経験を「過去にした」「現在している」を合わせた割合は、男性の30.0%、女性の37.9%に達し、50代の男性では実に41.6%にも及びます。

さらにご質問のように今後びついては、副業したいと答えた正社員は男性50.5%、女性59.6%に及び、さらに20代の女性正社員では65.5%にもなります。

企業側の意識も、2002年11月の調査では、社員の兼業を現時点で認めている企業6.6%ですが、今後容認を検討する企業は52.8%(日本経済新聞調査)と変化しつつあるようです。その理由は、能力主義の人事制度に伴い、給料が生活を保障する色合いが薄くなることから、不幸にして個人業績が伸びなかった場合には減給となり、生活を維持できないおそれも出てくる可能性があります。会社が生活を保障しない以上、厳しい評価に基づき減給しながら一方的に従業員に我慢を強いることや、兼業を制約する論理は企業側のエゴと言われてもやむを得ない面もあります。

現に一部の企業では、兼業を解禁するケースも出始めています。日立製作所の一部の工場では、ワークシェアリングにより期間を限定して、就業規則で禁じている兼業を認め、賃金減少の補填としているケースもあります。

日本航空では55歳以上の役職定年となった課長・次長の管理職でかつ地上職及び客室乗務の一部で兼業禁止を緩和しました。週4日勤務で2割以上賃金が減るケースも生じますが、定年までの5年間に別の仕事を経験して、第2の人生の自分に合う仕事を探して欲しいというねらいもあるようです。

色々な側面があることは確かですが、会社側の考え方や価値観が変わってきている傾向にあることは確かでしょう。反面、現在(2003年2月)春闘の時期になっていますが、労働組合は相変わらずベースアップのみを主張し、建設的なワークシェアリングの話などは、まだあまり出ていないのが現状です。

会社側にとって、兼業を容認する傾向が強まっていることは、意識や価値観が何らかの形で変わっているものと思います。今までは副業を行うと、ロイヤリティが低い・裏切りといった否定的な評価でした。これは江戸時代の「二君に仕えず」という考え方が日本的経営の雇用慣行の中で、現在まで続いてきた傾向が強かったですが、背景では終身雇用によって身分が保証されている面が強くあることも確かです。

会社側の考え方の変化は、主に以下の2点に挙げられると思います。

(1)人件費を変動費として柔軟に変動したい
昨今では派遣社員やパート・アルバイトといった非正規労働力が急増していますが、正社員においても、就業形態の変化が見られつつあります。
ワークシェアリングという観点とは別に、例えば1日5時間勤務の正社員や、週3日・週4日勤務などといった新たな就業形態が広がれば、生活を維持していくため一定の収入を得ていくよう、従業員の兼業は不可避になってくるでしょう。
こうした人事体系を全社的に広めていくことによって、今まで固定費の色合いが強かった人件費を変動費として柔軟に対処でき、経営上のフリーハンドが大きくなるメリットも生じてくると考えます。

(2)社員が会社にもたれかかる構図を廃し、仕事のプロ意識を高める
今までの年功賃金・終身雇用制度は、戦後の高度成長の時代には企業の発展に有効に機能してきましたが、一面では立場が安定することから社員が会社に対して過度の依存心を持ってしまうことによる弊害も生じてきました。
仕事を通じて会社に貢献するよりも、我が身が大事になって決断やリスクを先送りにする・組織の官僚化を進めてしまうといった弊害が、昨今の新聞記事などに掲載されることも少なくありません。

私事で恐縮ですが、新人で入社した時の会社の同期と面談する機会がありましたが、入社当初はポジティブに取り組んでいたものの、時期が経ち現場にも馴染み家庭を構えるにつれ、20代ながら会社に依存していく色合いが無意識のうちに強まっていることに、驚きの念を持たざるを得ませんでした。少なくとも40代50代の方は経営者・管理職・一般社員を問わず、経済環境や社内状況から危機感を各々持っていらっしゃることは、
業務で面談する折にも感じておりますが、同世代として自省自戒の念を持ちました。

会社側もこうした課題に対し危機感を持っており、今後、会社と従業員が自立した関係となるためには、人材が流出するリスクを持ちながらも、勤務先以外の会社でも働くことで従業員の知識や経験も増え、自立した仕事のプロとしていかに会社に貢献するか真剣に考えるようになり、プロ意識を高めて欲しいといった事情もあると考えます。
経営環境が大幅に厳しくなっている以上、今までのように大過なくすごせば終身雇用を会社が保障するといったう甘えを断ち切りたいとする意図も無視できません。

読者の中には、「そうは言っても今までは居心地が良かったわけだし、会社から睨まれないよう言動を慎重にしてきたのが、急に自立しろと言われても気持ちの整理がつかない。」と思われる方もいらっしゃることと存じます。

逆に言いますとそれだけ社会の変化が激しくなおかつ、各個人にまで及んできたものと思います。逆に年功賃金・終身雇用といった形態は、広く見て世界の資本主義の歴史のみでなく、日本の資本主義社会の中でも、むしろ異例な状態であったと言えるでしょう。
基本的にこうした雇用環境は大企業(中小企業では人材の流動化は前からかなり多いです。)の特定業種(例えば昔の花形産業の石炭・繊維産業では、業界そのものが消滅したり、縮小するなど必然的に維持できなくなる例もありました。)に限られていますので、各個人も意識を変えていく必要があると考えます。

現在の日本の社会システムでは、社員が1つの会社に努めることを前提にしていることは、税制(源泉徴収など)・社会保険・年金などをみても明らかですが、今後会社側の問題と致しましては、以下の課題を見直していく必要があるでしょう。

(1)会社側の認識を変化する
前述した統計においても、社員の兼業を6割近くは容認傾向にありますが、逆にこれからも兼業を認めないとする企業は4割近くある状況です。長引く不況により企業の業績が厳しく、仕事も減って来ることから、将来への処遇や所得の安定のみならず仕事のやりがいや働きがいなども、下がっていくことは否定できません。
雇用や所得も不安定になる・仕事は前ほど期待できない・副業も駄目、となるとがんじがらめですので、社内での士気が大幅に低下することは避けられません。逆にそうした状況を嬉々として受け入れる社員がいるとすれば、それは上司の歓心を買おうとする小心翼翼な野心家か、会社に「縛って欲しい」ともたれかかっているかのいずれかですので、組織風土の健全度をチェックしていく必要があると思います。
モラルダウンによる不祥事・事件などを未然に防ぐためにはそうしたエネルギーを他に向けていくよう、機密性の極端に高い業種・職種以外はある程度、副業などを容認せざるを得ないことを認識すべきです。
戦後からの日本的経営は高度成長期には大きな役割を果たして来ましたが、家庭よりもつながりの深い「会社共同体」として、時として個人に対しオーバーコミットメントであった面は否定できません。会社にいることへのプライド・ステータス・収入・地位以外に社員をつなぎとめる意識やあり方を、見直していくべきものと考えます。

(2)機密漏洩など情報管理を行う
基本的に副業や兼業をする場合、本来の職務内容やそれに関連する分野が多くなることが予想されますので、中にはライバル会社やその関連企業などに副業・兼業して重要なノウハウなどが流出するといった、露骨な例も出てくる可能性は否定できません。いずれにしても、機密漏洩などのリスクがより高まっていくおそれは存在致します。
その対策としては、以下のような内容が挙げられます。

1副業や兼業を届出制にする

必要以上に拘束することも問題ですが、かといって放置して良いというわけではありません。社員の側から副業・兼業の実施について、上司及び人事などへの届出制とし、プライバシーを必要以上に侵害しない範囲で、把握していくと良いでしょう。
届出の内容としては、業務内容・対象となる企業・期間・契約形態(アルバイト・社員・嘱託・派遣・業務委託など・住民税徴収の方法(給与天引ではなく、雇用者本人が振り込む特別徴収を選択するかどうか))

2副業の実態を把握するシステムを作る

あくまでも届出のみにしないで、会社側からも他に副業・兼業の有無をチェックすると良いでしょう。最近ではインターネットなども発展し、他業務などで関連している場合がありますので、社名や社員名などを全文検索型のインターネットで検索し、情報を収集していくことも1つの方法です。また急に勤務態度が変わったり、疲れを見せたり、今まで昼休みに寝ているか休憩している社員が、急に熱心に働き出したり、有給休暇の取り方が変わったり(前半休・後半休が増える)休日などの振替勤務が増えるといった予兆も現れてきますので、管理者は注意しておくと良いでしょう。

(3)競業避止義務などを徹底し、誓約書を書かせる

副業・兼業などで人材の流動化は避けられない状況になると見込まれますので、顧客からの守秘義務を徹底されている業態・職種などにおいては、(官庁・金融機関など)副業・兼職・もしくは転職・起業などで退職する場合、ライバル会社に就職しない義務を負う、もしくは同様の業務を行わない「競業避止義務」の誓約書に記名捺印させることも、1つの選択肢として考えられます。
しかし退職後の労働者への競業避止義務は、判例などで憲法にある職業選択の自由を制限し、経済的弱者の労働者の地位を考慮する必要から、必要以上に厳しいものについては合理性がないと判断され、公序良俗違反で無効とされるおそれもあります。
そのため、不当に職業選択の自由を侵さないよう、職種・期間・地域を限定した誓約書や就業規則の改定などを行うと良いでしょう。

(4)会社の信用に関わる業務内容については、事前から制約を課す

前述致しましたが、会社の信用や評判に関係するような業務
<一例>
1 大手金融機関勤務の社員がコンビニでアルバイトを行う
2 ストックオプションで巨額の利益を得た社員が金主となり、不当に高利で金融業を行う
3 週刊誌の中吊り広告などで時折出る内容(○○のOLが夜のバイトを行う、など)
の場合は、(1)法律的に問題ないが、対外的な信用・評判に関わるもの(2)法律に対して不適当なもの、については事前に禁止するなどの措置は必要と考えます。

副業・兼業の目的は
1 能力給などの普及により、生活保障の補填を自ら行う。
2 社員の新たなキャリアパス・ライフプランを探し出す。
3 社外で得た人脈・知識・ノウハウなどを本来の社業に活用し、新たな視点で今後の業務に反映させる。
によるものですので、社員の自己啓発やライフプランの充実などの目的を主眼とし、そうした主旨を理解させていく必要があると考えます。

(5)労働時間の実態を管理する
本業で少なくとも週40時間働いた上で、さらに副業・兼業などで夜間や週末に働く場合、法定労働時間をはるかに上回ることから、本業に対する影響・勤務態度の何らかの変化が現れてくることが見込まれますので、実態について把握していくと良いでしょう。

(6)健康管理を強化する
労働時間が大幅に増加し、職務内容も大幅に増えてマルチタスクを行う以上、心身ともに健康面での影響も無視できません。副業・兼業に伴う長時間労働により、健康を害した場合、その責任の所在は難しくなりますので、予防的に大事にならないような啓蒙活動や検診などの実施をしたほうが良いでしょう。



文書の保全性を向上させるために、ファイルサーバなどで文書をある程度共有化させたほうが良いのではないか、という話がありました。しかし、社内では「今までバックアップをきちんと取らなかったのは、今後から善処していきたい。しかし、人事関係のファイルや、上司と個別面談して決めた年間の目標管理のファイル・計数管理など大事なファイルも多いので、そうしたファイルは個人で管理したい」
との要望が多いので、やり方を見直そうとしました。

その旨の判断を上司に仰いだところ、各個人に任せるものはそのままにし、共有するものにおいても、情報の漏えいがないように、事前から予防措置を取りたい。ひいては事前に調査していきたいとの結論が出ました。
具体的に機密漏えいを避けるためには、どのような方法があるのでしょうか?

回答

機密漏えいを行い、ファイルを社外に持ち出せないようにする方法としましては、以下のようにいくつかの案が出てくると思います。

<具体的な方法>
(1)暗号化ソフトの活用
フロッピーやMOなど、重要な情報を持ち歩く場合、暗号化して漏洩を防ぐ方法です。

(2)メールの暗号化
顧客と添付ファイルで情報のやり取りが多い場合、メールそのものを暗号化して、暗号化したファイルを添付することで盗聴を防ぐ方法です。

(3)セキュリティ機能を強化した、ビジネス用パソコンを使う
メーカーによっては、パソコンに指紋認証や暗号化ソフトを内蔵して、盗難や置き忘れ、廃棄時のデータ漏洩を防止する機能のある機種もあります。

(4)全データを暗号化する
グループウエアによっては、取り扱うデータを全て暗号化し、正規ユーザーだけがアクセスして、社内外の漏洩を防ぐ方式を行っている企業もあります。

情報漏えいの場合ですと、外部からの不正アクセスや、ノートパソコンごと盗難してしまうといった例よりも、残念ながら内部から流出するほうが多いのが現状です。情報流出の原因は、アメリカの調査の場合ですと外部からの侵入による流出は、わずか17%で、残りの83%は内部からの流出になっています。
そうした現実を把握した上で、雇用時に情報の取扱いを定めた機密保持契約の締結や、業務においても裁量労働制を行っている場合には、職場以外で仕事をする際への電子データの取り扱いについて、常に注意を促していくこと、さらには退職時において、一定期間機密を守る旨の誓約書の記名捺印をさせていく、といった種々の対策を講じていく必要があると考えます。

経費削減のためプロバイダから割り当てられる法人アカウントで本社と営業所の双方で、1つのアカウントを利用しています。
1つのアカウントを2拠点以上から利用することは可能でしょうか?

 

回答

まずサービスを利用しているプロバイダによって対応が異なりますが、ダイアルアップ及び常時接続による二重ログインが実際には可能でも、禁止しているところも存在していますので、約款などを確認する必要が出てくるものと思われます。仮に違反している場合ですと、アクセスログなどで発覚した場合、損害賠償などの可能性もありますので注意が必要です。

2拠点以上で利用する場合には、現状では各プロバイダによって以下の3つのパターンに分かれているようです。つきましては、ご契約なされているプロバイダなどへご確認の上、利便性や料金などを検討していくと良いと考えます。

(1)1ヶ所だけのアクセスで、他の利用を禁じている場合
この場合ですと、1つのアカウントで各支店/営業所で利用することは出来ませんので、各支店・営業所でも個別にプロバイダと契約する必要が出てくるでしょう。

(2)2拠点以上から利用しても、(1ヶ所目は光ファイバー・ADSLの常時接続/2ヶ所目以降はダイアルアップによるアクセスポイントへの接続)2ヶ所目以降の所は、利用時間に応じて課金する場合

こうした場合ですと、プロバイダ側では出張先や現場などからノートパソコンなどを通じて接続するパターンを想定しているです。そのため料金体系も定額制の場合は比較的低めにし、ダイアルアップの場合は高めの料金設定にしているところが一般的です。そのため支店や営業所などで、CADデータなど常に大量のデータを送受信する場合には、各支店でも常時接続を利用していくと良いでしょう。

(3)2ヶ所以上から利用してもプロバイダ料金が定額で、1つのアカウントで複数拠点を常時接続している場合

中にはこうしたお得なプロバイダも存在していることも事実ですので、インターネット接続に関して言えば、各拠点で常時接続の料金を支払い、本社にて法人アカウント1つを使い回していくと良いでしょう。ただし、ダイアルアップ接続は、時間制限が存在したり、機関ごとの課金制度になっている例が多いですので、利用状況に応じて常時接続にするか、ダイアルアップにしていくか決めていくことをお勧めします。

総務の仕事をしております。当社都合により退職した社員(情報化及びコンピュータ業務一切を担当)が、独立・開業しました。
その元従業員が開設した会社のホームページを見ると、そのプロフィールに当社で携わった略歴などが出ております。内容自体は機密に触れるものではありませんが、そうした内容自体がホームページに出ているのが不快だと、上司が感情的になり対応に苦慮しております。どうしたら良いでしょうか?

回答

まず確認するポイントとして、退職した社員は、同業のライバルとなっているのでしょうか。また、退職時に誓約書など書面で(1)機密漏洩(2)一定期間にわたる競合他社への転職の禁止(3)退職者が、退職後の行動により損害が発生した場合、弁済させる、などの内容に、退職者自身がサインしたでしょうか?

今回の例の場合、退職した社員は従事した業務とは関連した内容で開業していますが、当社とは業界が異なり、競合関係にはありません。また誓約書については、当社の側にも責任があり交わしていません。

上記のような場合には競合関係にはなく、まして誓約書を交わしていない以上、本件のような退職者及び退職者が設立した法人に対して、クレームや訴訟など法的措置は難しいと思います。また略歴程度でしたら、判例では機密には当たらないでしょう。退職した労働者が、ライバル会社に就職しない義務を負うこと、もしくは同様の業務を行わない義務を「競業避止義務」といいます。退職後の労働者への競業避止義務は、判例などにより一定の範囲内にとどまり、退職後の労働者に労働契約上の競業避止義務を負わせることはできないと解釈されています。

会社側は就業規則や退職時の誓約書で規定することで、退職後の競業避止義務を課す根拠として判例などで認められていますが、憲法にある職業選択・労働の自由を制限することにつながり、また経済的弱者である労働者の地位を考慮する必要がありますので、合理性がない場合、公序良俗違反で無効とされる場合があります。

そのため、今後退職者に誓約書を求める場合、職業選択の自由を不当に制約しないよう職種・期間・地域を限定した誓約書や就業規則のとりまとめが求められると思います。

またこうした退職後の機密漏洩などに際しましては、会社側・労働者側双方ともに、気をつけていく必要があると思われます。
先ほど貴社の相談内容を見ますと、会社側の都合で責任者の方が感情的になられているようですが、会社は仮に資本と経営が同一であっても、従業員や取引先が存在する以上、公器の存在でもあります。こうしたトラブルや人材流出を防ぐよう、事前にこうした事態にならないような社内での気配りや配慮も欠かせないと考えます。

また機密漏洩は、企業側にとって重大なリスクを持っていますが、裁判所の判断では、「書物・業務上など、万人が十分取得可能な業務上の能力」については機密にはあたらないという見解を持っております。全くリスクを認識していないのは困りますが、時として神経質とも言える会社も存在しています。会社が機密とする判断と、世間一般や裁判所が機密とする判断は異なっていますので、注意が必要です。

労働者の側においても、昨今の厳しい経済状況と内向きな組織力学により、不本意な退職を余儀なくされることや、時としてトラブルが生じることもあるかと思います。感情的なものは理解できますが、それによって受けた損害は訴訟を起こすか、そうでなければ今後の捲土重来を期して耐え、辞めた会社のことは極力関わらないことが肝要です。

そのためには、
(1)内部のことを他人に一切話さない。
(2)誹謗中傷を絶対しない。
(3)内部資料などを持ち出さない。
(4)転職活動などに際しても、前職で作ったプログラム類・デザイン・各種書類などを提示しない。

など、会社から指摘される内容を極力作らないことが大事になると思います。そうでなくとも、厳しい経済情勢などから理性を失い、かつて在籍していた会社が過去をさかのぼって訴えてくる可能性もありますので、注意が必要です。

経営企画部に在籍しております。各々の事業部やグループ企業から開発に対する依頼や稟議が回ってきますが、その効果については実際に導入して運用してみないとわからないのが実情です。
昨今の景気の厳しさから、投資額を抑制しないとIT投資に圧迫されてしまいますので、事前に効果を見積もって投資するか否かの判断材料を集めようという社内での結論となりましたが、具体的に何か参考になる算定基準はあるのでしょうか?

回答

システム投資の事前評価についてですが、業務系システムと情報系システムによって、その内容・目的・効果が異なってきます。

業務系システムの場合、省力化・効率化をを中心としております関係上、コスト削減・処理速度の向上・省人及び省力効果など、定量効果でシステム化効果を計測し、何年くらいで投資額を回収できるのかあらかじめ見積もっておくことが適当と考えられます。
しかし昨今SCMやCRMといった情報系システムや、顧客満足度を高める目的にシステム化、またグループウエアなどは、定性効果のため、その測定が客観的に困難なものと思われます。

定性効果に対する主な測定項目と致しましては、以下の内容が挙げられるかと思います。

1 競争優位の確立
2 市場への新規参入企業に対する防衛
3 経営情報の提供能力の向上
4 経営に対する意志決定支援
5 事業計画に対する管理統制能力の向上
6 ビジネスサイクルの短縮
7 従業員の生産性の向上
8 従業員の情報活用能力の向上
9 組織間のコミュニケーションの向上

逆に定量効果をはかる場合は、
1 単純回収期間法 
2 単純投下資本利益率法 
3 内部利益率法
4 正味現在価値法

でおおむね把握することが可能となりますので、定性効果の判断基準をどうするのかが鍵となると思います。

定性効果の測定に対しましては、
1 自社内で導入された後、先進導入事例などを通じて、ベンチマークを策定する。
2 ベンチマークを基本として、自社の動向・内容に併せて、独自の計画・目標を立てる。
3 出来ればシステム導入後の社内活用状況(利用率)を評価し、利用頻度・活用度・社員の意識・ワークフローの変化・意志決定の迅速化・利益向上などの効果を検証していくことが望ましいと考えます。

一例では、受発注システムなどにおきまして、情報システムの利用による受発注はは全発注件数の何%かといった、情報システムの利用件数を月次比較等時系列的に分析し、情報システムへの依存状況を把握していく方法などが考えられます。

定性効果の場合、いずれにしましても、完全に事前段階のみで判断するのは難しいかと思いますので、直近の情報システムの導入後の測定・利用状況などを指標化し、社員の意識や意思決定の迅速化など、既存にある情報システムを基に、客観データを積み上げていくことが先決になるかと考えます。その後、現行の社内・社外状況を踏まえながら、懸案事項の検討を行って指標化していくのがよろしいかと存じます。

情報システムの課長をしております。システム構築・開発も終了し、利用し始めておりますが、システム投資に対する効果はどのように測定すべきでしょうか?

 

回答

開発の依頼段階において完成したシステムの効果をどう測定するのか、その評価方法まで具体的に決めるのが鉄則です。

評価基準と評価方法、評価者が決まらないままで開発を企画/実施すべきではありません。事後や作成中での評価設定は、開発過程の現状認識や制約条件に流されてしまい、本質的な評価が出来なくなってしまう危険性があります。

一般的に効果は4つの側面は、

1)定量的な側面

2)定性的な側面

3)中長期的な側面(基幹システムの場合3-5年・ネットワーク・情報系なら1-2年・Web系/ネットビジネスの場合6ヶ月-1年)

4)短期的な側面(四半期ごと)

で見ていきます。

一例では中長期的で定量的な見方としては、システム投資によってどの程度人員が削減されたのか、機会費用はどれくらい拡大されたか、中長期的で定性的な見方としては、いままでの人員がより付加価値の高い仕事にシフトし、本人の意欲や会社への貢献度が向上したかどうかといった点を評価します。

また、効果測定を判断する評価者は一般的に利用者側が行なうものです。効率面はシステム担当者、効果面は利用部門のマネージャにそれぞれ測定してもらうとよいでしょう。

現在、いくつかの社内システム/ネットワークシステムが動いております。専門家がいなくてもシステムの運用は可能でしょうか?

 

回答

専門家がいなければシステムが動かないわけではありませんので、トラブルや不明なことなどが生じた場合にすぐに連絡がつき、駆けつけて対応してもらう体制を整えておくことは必要です。

基本的には開発/構築した会社と運用・保守契約を結んでおけばよいでしょう。また、パソコンに慣れない社員が多い場合は、ヘルプデスク契約を結び、月額当り定額料金にて電話・オンラインのサポートを受けることも可能です。

さらに規模や重要度が高く、社内での育成をするのが難しい場合には、運用会社と契約し、常駐するスタッフの派遣サービスやサーバーの遠隔監視/サーバーをデータセンター内に設置し運用する「ハウジングサービス」などを利用すれば安心です。

また昨今ではソフトウエアも、使用した分だけ代金を支払うASPサービスやSaasなどがありますので、より軽い負担で利用できる環境が広まっていると言えるでしょう。

保守契約を提示されたのですが、保守の内容がよく分かりません。
基準となるようなものがあるのでしょうか?

 

回答

システムは主にネットワーク、ハードウェア、ソフトウェアで構成されていますが、システムを一括して業者から導入している場合にはすべてトータルで保守が可能な場合があります。料金は割高にはなりますが、面倒な手間はいりません。
一般的にはネットワーク、ハードウェア、ソフトウェアごとに保守契約を結ぶ必要がありますので、簡単にそれぞれの項目の注意点をまとめておきましょう。

1、ネットワークの保守
●回線
・どの会社(NTTなど)と契約しているのか
・どのような連絡体制がとられているのか
●ルータなど通信機器
・どこで修理してもらえるのか(修理はメーカーでの修理になる場合が多い)
・故障の取り替え時にシステムを停止させず修理が可能か

2、ハードウエア
●サーバー/クライアント(端末)
・どのメーカーと修理体制がとられているか
・故障・停止した場合の復旧時間はどれくらいか
・データのバックアップ(サーバーのみ)と再セットアップは保証されているのか

3、ソフトウェア
●基本ソフトウェア
○OS(オペレーティングシステム・データベース・セキュリティなどすべて保守してもらえるのか)
●アプリケーション
○保守契約内での修理範囲はどの程度まで可能か(バグ対応等)

なお、パソコンやPCサーバ、ルータなど最近価格が急激に低下している機器の場合には、保守契約を結ばない傾向にあります。これらの機器は故障した時点で有料で直してもらうか、修理代金によっては買い換えてしまうことが一般的です。

トラブルが発生した際に製品によって保守契約の窓口が異なると、問題が発生した箇所がハードウェアなのか、ソフトウェアなのか、それともネットワークなのかの原因追及が難しくなる場合があります。基本的にはユーザー側で障害の切り分けをすべきですが、社内に専門的な知識を持つ担当者がいなければ運用管理の専門業者に依頼すべきでしょう。 

社内で一部の社員が、業務中に周囲を不快にさせるサイト(アダルトサイトなど)を見ています。システム的に禁止することは可能でしょうか?

 

回答

一般的な対策としては、

1)サーバーから特定のサイトにアクセスできないようにしたり、またはそのサイトを開かせないようにする。(この場合はそのサイトのURLが分かっていることが前提になります。)

2)公序良俗に反するキーワード・ジャンルをチェックし、閲覧させないようにする。

3)閲覧制限ソフトなどを導入し、こうした公序良俗に反するサイトの閲覧を自動的に制限する。

などが可能となります。

本来ですと細かな監視のみでは、管理コストの問題点や社員のやる気に関係しますので、その社員の勤務状況/実績を確認し、必要な業務を優先させる方向に持っていく必要があります。

最近では、セクハラ問題のみならずこうしたサイトの閲覧に伴いコンピュータウイルスに感染するケースも多く発生しておりますので、注意が必要です。注意すべきものは

1)アダルトサイトなどわいせつなもの。
2)出会い系サイト(メールなどでウイルス感染の危険性がある。)
3)薬物/クラッキングなどアングラ系サイト
4)違法コピーサイト/ファイル交換ソフトなど
5)極端に業務から離れた掲示板など
6)オンラインゲームサイト
7)私物のパソコンを持参、ネットワーク・電話回線を使用してこうしたサイトを閲覧している場合(パソコンは私物でも回線は会社のもののため、問題がある。)

などです。

こうした極端に逸脱した場合は、本来ですと就業規則に条項を設けておき、破った場合には社内で懲戒処分を行う要因となるよう、明記しておくと良いでしょう。

事務所を引越しするのですが、コンピュータの取り扱い等注意しなければならない点があれば教えてください。

 

回答

引越しやオフィスの模様替えの時に、コンピュータが故障するケースは時折あります。理由は

1)移動中のショックで壊れてしまう。

2)機器を動かすことで内部にほこりが入り込み、故障の原因となる。

などがあります。

対策として、こうした可能性を考慮して、

1)引越しに際し、サーバー/パソコンなどの機器を掃除する。

2)内蔵のデータは事前にバックアップをとっておく。

などの必要があります。また引越しの期間に機密データの漏洩も考えられますので、バックアップをとった後でOSやアプリケーション除いたデータ部分を消去することもひとつの方法です。

引越し先の通信回線(特にADSL回線で専用線や常時接続を行っている際には、電話局との距離)、ビルの耐震性、ケーブルの配線・LANのカスケード接続の状況などは事前にきめ細かく調査しておく必要があります。床の強度が低い場合はフリーアクセスを行なうための床工事ができず、電源容量や回線容量が少なければ、ネットワークがうまくつながらないといったトラブルが発生する可能性がありますので、注意が必要です。

メールサーバーやIPアドレスなどを新しい環境に対応させるための必須事項も事前に確認しておきましょう。このほか、業務上差しさわりのないように引越しのタイミングを(システムを止める以上、土日や連休といった期間を利用するなど)念頭に入れる必要があると考えます。

現在、社内にてネットワークシステムを運用しておりますが、報道にもありますようにクラッカーなどの侵入などを聞き、その怖さを痛感しております。注意が必要な点を教えてください。

 

回答

外部からの不正侵入を防ぐためにはファイアウォールやプロキシサーバなどを設置し、ネットワークのセキュリティを強固にしておく必要があります。ただし専用のファイアウォールは効果は強いのですが、コスト的に高くなることも事実です。最低限、ルータやプロキシサーバーの設定などによって、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスを分けておく必要があります。以前は専用線のみこうした注意を払う必要がありましたが、最近ではADSL回線などの常時接続が増えましたので、個人においても注意が必要です。

さらにサーバー及び個人のパソコンには必ずウイルス駆除のソフトウェアを導入し、定期的に(最低週に1度)チェックをすることを心がけましょう。こうしたウイルス駆除ソフトウエアには不正侵入を防ぐ「パーソナルファイアウォール」の機能があるものも多く発売されておりますので、併せて導入することをお奨めします。ウイルスチェック及びウイルス定義ファイルの更新を昼休みに行うなどの自動設定を推奨致します。

ウイルス駆除ソフトとパーソナルファイアウォールを導入しますと、常時システムを監視するため、起動時の動作やインターネットを閲覧するときの速度が低下するケースがありますが、業務で利用する以上、こうした趣旨を説明して、理解・啓蒙を深めていく必要があります。

サーバやネットワークのみの侵入だけでなく、各個人が持ち込んだメモリ類などからウイルスに感染する危険性もありますので、ウイルススキャン・駆除は必ず行なってください。さらに最新のウイルス情報はサーバーから定期的に送付し、ウイルス対策ファイルは常に最新のものに更新しておかないと、最新のウイルスを駆除できません。


また、企業の貴重な資産であるデータのバックアップをきちんと行いましょう。サーバのデータはシステム管理者が、各自のパソコンは利用者で責任を持って管理しましょう。また、そのシステムが24時間無停止システムであれば、アプリケーションそのものを二重化し、負荷分散しながら安全性を図るといった対応策を検討する必要があります。

 

このほか、ウイルスを添付した不審なメールなどは開く前に必ずチェックしたり、メールソフトによってはプレビュー画面を自動に開いてしまいますので、メールソフトの変更することや、不審なサイトからソフトウェアの入手はできるだけ避けるといったルールを設定し、自社のセキュリティポリシーをきちんと確立しておくことが肝要です。

現在社内の業務システムを運用しておりますが、そのシステムの障害によって実際に損害が発生しました。システムの発注先に損害賠償を請求することができますか?

 

回答

損害賠償についてですが、実害が発生した場合には請求することは可能です。具体的な発生状況とその内容、どのような損害があったかなどを明確にする必要があります。

保守契約の場合は一般的に、契約書にあります免責事項・内容のようにシステムを復旧させる場合のみです。したがって、システムによって、実際に業務に及んだ損害は対象になりませんので、注意が必要です。

ただし、極めてシステムの問題に密接に関係している場合には訴訟をおこすことができます。このような事態が発生した場合には、和解で終わらせるのか、賠償金を請求するのかなど、その損害内容によってさまざまな対応が考えられますが、こうした場合には情報システムの分野に詳しい弁護士に相談の上、訴訟が可能かどうかを見極めながら対処していくことが肝要です。

現在社内で便用しているOS/ワープロ/表計算/データベース/会計などのソフトウェアを使用しておりますが、ほぼ毎年のようにバージョンアップの案内が届きます。バージョンアップはどのタイミングで行うのが良いでしょうか?

 

回答

バージョンアップは、ハードウェアやソフトウェアなどをレベルアップすることで、二つの意味が含まれます。

第一には機能の追加/強化など、比較的大きな変更を加えた場合、第二にソフトウエアの不具合/障害などのバグを修正する場合です。後者はリリースアップなどとも呼ばれ、問題を修正しないとトラブルが発生する恐れがあります。しかし、前者のような機能追加の場合には、一般的にベンダーや業者からバージョンアップの話が出てもすべてを鵜呑みにして実施する必要はありません。この場合、会社の情報化の目的と評価基準によって、そのバージョンアップが必要なものかどうかを判断しなければなりません。


また、周りがどの程度バージョンアップを行なっているのか、他社の動向をチェックしてみるのも有効です。
使い方に慣れるのに時間がかかっていたアプリケーションや、データベースや会計ソフトといった重要なソフトウエアについては、頻繁なバージョンアップは使い方や画面のインターフェースが異なるため、混乱を招くため、不必要なバージョンアップは極力避けたいものです。また新しくバージョンアップした場合に、ソフトウエアのバグにより、不具合が発生することや、おおむねソフトウエアのバージョンアップに応じてプログラムの容量が大きくなり、処理能力が遅くなり、ハードウエアの買い替えを余儀なくされることがあります。

判断の基準として、

1)新たなバージョンアップによって自社の業務が効率的になるのか。

2)メーカーのサポートが打ち切られるのか(一例ではマイクロソフトでは2世代前までがサポートの範囲)。

3)他のソフトやハードの導入年数を考慮し、複合的な買い換えが必要となるか。

などタイミングを見計らいながら行うのが望ましいと考えます。

ただしOSのバージョンアップの場合、いままで利用していたアプリケーションソフトが利用できなくなる可能性があるのみならず、ハードウエアの更改の必要も出てきますので、バージョンアップの必要性の他に、ハードウェア、OS、アプリケーションソフトがそれぞれ対応しているのかをきちんと確認して導入を検討しましょう。判断がつかない場合には第三者、例えばコンサルタントや専門家に相談するとよいでしょう。

総務/経理と社内のシステム運用の業務を兼務しております。社内にサーバと数台のクライアントパソコンがありますが、業務上時間が無く、クライアントは誰もバックアップを取っておらず、サーバも電源が入ったまま放ったらかしているのが現状です。

前にウイルス添付のメールに感染し、データが全て損失したパソコンがありましたので、何とか手を打ちたいと思いますが、データのバックアップはどのくらいの頻度で行なえばよいでしょうか?

 

回答

データのバックアップは、原則として社員が共有で利用するサーバはシステム担当者が、個人で利用しているパソコンは個人で責任をもって行う必要があります。バックアップの必要性はあまり高いものではありませんが、

1)ハード/ソフトの障害(特にハードディスクは壊れやすいこと)

2)ウイルスに感染した場合データが破壊される危険性があること。

3)データの漏えいなどのセキュリティ上の問題点。

などを説明し、社内にて啓蒙を深めていく必要があります。

サーバは毎日時間を設定し(業後が望ましい)、自動的にバックアップをとることができますが、頻繁にバックアップを行なうと、マシンに負荷がかけますので、絶えず更新が行なわれているデータの場合には、システムのミラーリング(システムを2重に構築すること)が必要になります。ミラーリングを行なえば、片方に障害が発生したとしても、もう一つが動いているので業務に支障をきたしません。こうした定期的なバックアップはDAT(データ対応のデジタルオーディオテープ)などを利用しますが、テープのローテーションなどの管理を行わないと意味がありません。

基本は、ファイルを更新した際にバックアップを行なっていきましょう。データをハードディスクではなく日常的にフロッピーディスクなどのメディアに保管する習慣をつけておくことが重要です。その他のファイルにつきましても、パソコンはサーバーよりも信頼性が低いため、週にに1度程度はバックアップ作業を行なう方がよいでしょう。


その業務が行なわれた二時間前にさかのぼって再現するのか、前日のデータまでさかのぼって作業を再開しても差し支えないのかを業務内容およびデータの重要性を考慮して決定することが重要です。

バックアップの方法は手動で行なう場合と自動で行なう場合があります。また保存形式はミラーリングのほか、ディスク(CD,MO等)やダットテープ(カセットテープ)などハードウェアに保存する方法があります。
人材が不足している場合でしたら、外部のスタッフに協力を得てもよいでしょう。また
ASPを利用すれば外部のデータセンターが運用管理を代行します。

雑誌や新聞にて時折SLAという言葉が出てきます。出入りのシステム業者からもSLAを結ぶことが不可欠と聞いたのですが、どのようなものなのでしょうか?

 

回答

SLAは、システムのクオリティを保証する契約のことを言います(サービス・レベル・アグリーメントを略したもの)情報システムのアウトソーシングに使われ、システムのサービスや性能を保証するためのものです。自社でシステムを運用する場合は、一般的に使われていませんが、システム業者とのサポート契約において参考となるでしょう。

SLAの保証内容はケースバイケースですが、データの処理に関する性能について規定したもの(データの入力に対して何秒で処理できるか)・システムダウンの場合、何分以内に復旧出来るか、クラッカーなど外部の侵入に対する防御などについて、数値に置き換えて(システムダウンの場合は待機系に切り替えて2時間以内に復旧するなど。)契約内容に盛り込まれます。

契約の際に設定する数値が厳しいほど、コストも比例して上がりますが、数値に対する考え方は、業務内容により異なります。例えばWeb上で24時間サービスを行っている場合でしたら、システムダウンが即刻商機を逃すこととなってしまいます。ハードウエアなどのシステム構成や、展開しているサービスの機会費用などを検討に入れながら、SLA契約を考える必要があります。

現在、社内で総務/経理のマネージャーをしております。社内で既存のシステムの運用を強化したいのですが、その運用担当/責任者を選出する基準について教えてください。

 

回答

システム運用を担当するにはシステムやネットワークの知識をもち、業務の流れとシステム全体を把握できる人が適任です。適性は新しい技術を吸収し、正確に仕事をしてくれる人が望ましいと考えます。

また、技術革新の早い分野ですから、社内で技術書の定期購読を行ったり、定期的に外部の講習会などにも参加するよう促し、技術力の向上を図っていくことも必要です。注意すべき点は、単純にパソコンが詳しいという理由のみで選ばれる点です。こうした選定を行いますと、きちんとした業務の流れを把握するよりも、個人的な趣味・嗜好に流れるケースが多発するため、費用対効果に合致した情報化投資が難しくなります。具体的には、個人でマッキントッシュのパソコンを使っているため、会社でも導入するなどごり押ししたり、周辺機器の購入などで属人的な要素が大幅に高まります。


人材が不足している場合でしたら、外部のスタッフに協力を得てもよいでしょう。また
ASPを利用すれば外部のデータセンターが運用管理を代行します。

自分がこの部署で初めて担当する、新規の仕事として、会計システム再構築を行う際に、間接費を削減してトータルの開発コストを抑制していく手立てはつきました。
しかし、SEの人件費である直接費の算定根拠についてよくわからないことから、教えてください。

 

回答

ベンダー側は、立替払いに過ぎない間接費で利益を出すわけではなく、あくまでも人件費などの直接費から利益を産み出します。
したがって、顧客に示しているSEなどのエンジニア単価こそが、販売価格となり、

1.原価→ベンダー側がSEなどエンジニアに支払う人件費や販売管理費を、案件ごとに配分する。
2.利益→該当する案件で得る利益を上乗せする。
3.リスク費→プロジェクトで問題が発生した場合に備え、予備費をプールしておき、例えばよりリスクの高い新技術を採用したプロジェクトには、多めに引き当てる。

こうした項目から利益を確保していきますが、ほとんどのベンダーは工数を余裕目に増やしていくことで、リスク費を確保する傾向が強いようです。

それでは、1にあります原価のうち、労務費や販売管理費の比率と、利益やリスク費についてですが、当然ながら案件ごとに大きな差異が生じていますが、一般的に、原価:利益:リスク費の比率として、4:4:2の法則が成り立つと言われています。

例)総額3000万円の開発案件の場合

直接費:2400万円
間接費: 600万円(8:2の法則が成り立つ場合)

原価:  960万円
利益:  960万円
リスク費:480万円(4:4:2の法則が成り立つ場合)

本当の原価については、
直接費の原価+間接費=960万円+600万円=1560万円

となります。

SEのエンジニア単価と工数について、その工数に関する見積ですが、工数の見積は、主に(1)事例類推法と(2)ファンクション・ポイント法(FP法)の2つが挙げられます。

(1)事例類推法
過去に行った類似の案件をもとに、新規プロジェクトの規模を見積もる手法です。
見積策定自体は、比較的楽に出来ますが、その精度があまり高くありません。

(2)ファンクション・ポイント法(FP法)
外部入出力など5つのデータを抽出し、処理の複雑さによって決まる係数を掛け合わせて、規模(ファンクション・ポイント)を求める、科学的な方法です。精度が高いものの、算出に手間がかかります。

また、よくある事例で注意するべき点なのですが、システム開発の作業量が見積とは異なって大幅に膨れ上がり、予算がオーバーして後の段階での対処が大変だ、という場合があります。

例えば、
「当初もらった見積の範囲内で収まることは、ごく稀だ」
「実際の開発費は、超えても下回ることはない」

見積オーバーの多発する最大の原因は、当初の見積段階でシステムの要件・仕様などが固まっていないことから、正確な見積にならないためです。さらに当初の見積では仕様が満たされていない場合、追加の機能追加や変更などが発生すれば、当然ながら開発費は増えることになります。

機能追加や変更は、打合せなどで現場の要求がきっかけとなって発生する場合が多いですが、この場合の追加分は、ユーザー側が負担する場合がほとんどです。

トラブルになるケースの多くは、ユーザー側が当初から要件に盛り込んだつもりのものを、開発するベンダー側が認識していなかった場合です。その場合、最終的な場面で、言った言わないの問題や、費用の負担について、もめることが少なくありません。

こうしたトラブルに対する対処方法は、常日頃から打ち合わせ内容の議事録やメモを常に残していくことがありますが、必ずしも絶対的な解決策はないことから、最終的には、双方ともあいこの形で、ユーザーとベンダーがそれぞれ開発費を負担する場合が多いようです。

半年ほど前に営業から、情報システムに異動になりました。
自分がこの部署で初めて担当する、新規の仕事として、会計システム再構築を行うことになりました。その際、見積を頼むときに、既存・新規を問わずいくつかのベンダーさんやシステムインテグレータさんから、取寄せました。
が、内容がバラバラかつ、算定根拠の分からないものがたくさんあり、自分が営業時代にお客様に作成した見積と大きく異なります。
今回はシステム開発にある、見積の独特の用語などを含めて、今後の判断材料とするため、色々と教えてください。まずは用語からお聞きしたいのですが、 プロジェクト管理費とは何でしょうか?

 

回答

プロジェクト管理費とは、プロジェクトの責任者(プロジェクトマネージャ)が進捗管理や品質管理などに要する、マネジメントに関する費用のことを指します。ある意味ではプロジェクトマネジャの人件費と言っても良いでしょう。
システム開発などの見積で、SEの開発費用である人月工数の総合計額(SEの1ヶ月あたりの単価×工数×開発期間)のうち、7~10%を掛け合わせた額が、管理費となります。

こうしたことから、ベンダーの営業担当者から、「あくまで消費税や、飲食店などでのサービス料のようなものとご認識頂けましたら・・・」というような説明をすることが多いようです。


また見積などに出てきます「リスク費」は、プロジェクトの難航に備えて、あらかじめ顧客から要求しておく予備費を指します。
顧客に成果物の納入を保証する請負契約の場合、当初の見積で想定した工数より超えてしまうと、その増加分はベンダー側の損失で持ち出しになってしまいます。そのためにリスク費を見積に載せているか、場合によっては見積に載せずに他のコストに転嫁してひっそりと上乗せする場合もあります。
こうしたリスク費は、プロジェクトの規模や難易度によって算出する場合がほとんどで、その率は数%から多いところでは20%まであると言われています。


システム開発に関する見積は、通常のモノを売買とは異なる要素が多いことから、判断しかねる要素が少なくありません。システム構築費は大体、ハードの代金・ソフトのライセンス代・システム開発費の3つに分けられますが、一般的にその比率などは、ハード・ソフト・開発費の比率は、一般的に1:1:3と言われています。日本企業では、パッケージよりもオーダーメイドを好む傾向があるため、費用が膨れ上がる傾向が強いと言われています。

やや掘り下げた話になるのですが、システム開発の費用の内訳も、SEの工数とその他の費用で分かれている場合もあります。
開発費の内訳も、なかなか分かりづらいものと言えるでしょう。システム開発費の多くは、直接費と間接費に2分されます。

(1)直接費→SEの単価×工数といった、開発に係る人件費
(2)間接費→システム開発での必要経費。具体的には、ユーザー企業に隣接する
場所で開発する場合には、オフィスの賃借料・マシンのレンタル料・エンジニアの交通費などが含まれます。

その比率は、7:3から8:2くらいが一般的と言えるでしょう。

システム開発などに関する提案書には、業者さんなどから、具体的にどのような点を盛り込んでもらうべきでしょうか?また、その内容に関して、どのような点に気をつければよいでしょうか? 

 

回答

システム開発に関する提案書を、システムインテグレータなどの開発業者に依頼していく場合には、少なくとも、以下のような順序で業務を進めていくと良いでしょう。

1.今後の目的と改善点について、システム業者に明確に伝える。 
情報システムの導入・開発について、業者側がその理由や主旨を理解していないと、納得の行く提案を得ることが難しくなることから、システム化の背景や今後の経営戦略の概要をはっきりさせたうえで、その経営戦略を具現化させる目標として、どのような機能が必要なのかをはっきりしていくと良いでしょう。 

2.内容によっては、機密保持契約を交わす。 
顧客管理・会計・物流など、自社の経営の根幹に関するシステムの場合、説明段階の当初から機密保持契約を結び、発注するしないにかかわらず、外部に取引の内容自体を明らかにしないようにしておくと良いでしょう。

3.最低3~4社に提案を依頼し、各社の提案書を比較検討する。 
どんなに優れた提案の場合でも、1社しかない場合には、内容の良し悪しが判断できないことから、提案内容・基本方針・価格など、少なくとも3~4社と比較しておくと良いでしょう。 

4.比較検討を容易にするため、提案書の項目を統一し、合同説明会を開く 
仮に優れた提案でも、各社ごとに違う様式・書式などの契約書では、読んで判断する側でも混乱しやすくなることから、共通の説明会を開き、同じ内容を把握してもらってから、同じ書式の提案書を作成する形にすると、より状況が把握しやすくなります。 

また、提案書を依頼する際に、より質の高い提案書を求めている場合には、内容によって異なりますが、1社あたり5万円から20万円の提案費用を用意すると、内容の質が大幅に向上しますので、検討すると良いでしょう。
こうして、実際に提出された各社の提案書の内容を、具体的に判断する材料は、以下の内容などをポイントに、優劣を見極めていくと良いでしょう。


以上が基本的なポイントになりますが、実際にシステムインテグレータから、提案書と見積をそれぞれ取寄せた場合には、その書式や提案内容にばらつきがあることから、極めて判断しづらく、また説明しても認識のズレなどが生じることもありますので、極力説明会を開くなど共通した条件で、一斉に取寄せていくと良いでしょう。その具体的な判断基準や、項目については、以下の通りです。


1.システム概要
(1)システム化の目的・方針
(2)解決したい課題
(3)狙いとする効果
(4)現行システムとの関連
(5)会社・組織概要
(6)予算

2.提案依頼の手続き
(1)提案手続き・スケジュール
(2)提案依頼書(RFP)に対する対応窓ロ
(3)提供資料
(4)参加資格条件
(5)選定方法

3.提案して頂きたい事項
(1)提案企業情報
(2)提案範囲
(3)システム構成
(4)運用条件
(5)納期およびスケジュール
(6)納品条件
(7)定例報告および共同レビュー
(8)開発管理・開発手法・開発言語
(9)移行方法
(10)教育訓練
(11)費用見積

4.開発に関する条件
(1)開発期間・場所
(2)開発用コンピュータ機器・使用材料の負担
(3)貸与物件・資料

5.保証要件
(1)システムの性能・セキュリティなど

6.契約事項
(1)発注形態
(2)検収
(3)支払条件
(4)保証年数(蝦疵担保責任期間)
(5)機密事項
(6)著作権等

などといった点に注意しておくと良いでしょう。


基本的なRFP(提案依頼書)のポイントは、以上の通りですが、他に留意していく点は、基本的に外注する場合、全て共通して言えるのですが、発注先の企業が外部の企業に下請け・孫請けに出す場合(再委託)には、機密保持がおろそかになりやすく、例えば顧客の個人情報が外部に流出した、などといったトラブルが生じたり、零細企業の中で開発実績にプロジェクト名や内容等が紹介されてしまう、といったトラブルが発生しやすくなります。
こうしたことを防止するためには、発注先の企業には所定の手続きなどを通じて、必ず報告を求めるようにし、トラブルなどの諸リスクは、発注先の企業が負う旨、明記しておくと良いでしょう。

最近では年度も替わることから、情報システム関連の取引先企業を調査しております。最近雑誌の広告などを見てみますと、社名などからどこかの大企業にあるシステム子会社のようなものが増えてきました。
サービス内容など興味がありますので、こうした企業との取引を検討しているのですが、他のシステムインテグレータやベンダーなどとは異なる点はあるのでしょうか?


回答

一言で言いまして、システム子会社の性格によって大きく異なっていると思います。ただ全体的な傾向と致しましては、以前よりも外販などの営業活動が熱心になってきたことは確かなようです。
このようなシステム子会社が、最近外販が多くなってきた理由としては、

(1)親会社の仕事が減ってきた
親会社自身の業績の低迷・リストラなどにより、以前のように親会社の仕事をまるごと請け負って面倒を見てもらえることがなくなってきたことが挙げられます。元々は親会社から部門ごと業務を切り離し、給与体系を子会社独自とすることで人件費を抑制し、単独決算の時代には有価証券報告書から切り離すことが出来、この手の企業が増加致しましたが、最近では連結決算によりこうした子会社も財務状況などをディスクローズする必要に迫られてきたこと、より人件費の安価な中国をはじめとする海外との取引が増加してきたことから、こうしたメリットが低下してきました。

(2)システム子会社における合併・企業買収などによる方針変更
こうした親会社からの支援の減少・業務上の関わりの低下に伴い、組織の存続のためには、グループ内外にあるシステム子会社を吸収・合併して間接部門のコストを抑制したり、営業力を強化するようになってきました。

こうした企業を見分け方についてですが、その会社の現在の状況によって、大きく特徴が異なってくると思いますが、その特徴も以下のように大きく分かれてくるように思えます。

(1)外販を行っていても、実際には親会社からの受託業務が依然多い企業
電力・鉄道・通信会社などの公益企業のシステム子会社などに、比較的多く見られるようです。

(2)外販を積極的に行っているものの、比率的には道半ばな企業
外販を行っていても、その部門内では熱心かもしれませんが、会社としての理解が薄くてバックアップが不十分な場合も珍しくありません。

また社風の堅いところに見られますが、親会社に近い業務のほうが"本流"といった意識が強い場合には、外販向けのサービスは形式的なものになりやすかったり、モチベーションが低下してしまう場合も珍しくありません。

(3)外販がメインで、ほとんど親会社に依存していない企業
ほとんど独力でハード・ソフト販売・システム開発などを行っており、上場もしくは上場予定というところも少なくありません。

比較的注意が要るところは(1)もしくは(2)の一部でしょうか。見積の依頼などでも社内の手続きなどで時間がかかる、顧客とはプロパーの方が担当していても、その上司などが親会社からの出向・転籍などで意思疎通がスムースでない、などの問題点が観察して感じられるようでしたら、慎重に対応していったほうが良いでしょう。

提案書にはどのような点を盛り込んでもらうべきでしょうか?また、どんな点に気をつければよいですか?

 

回答

提案書を依頼する場合には、以下の手順に手作業を進めていく必要があります。

(1)改善点と今後の方向性について、システム業者に明確に伝えること。

(2)内容によっては、機密保持契約を交わしておくこと。

(3)基本として最低3-4社に提案を依頼し、各社の提案書を比較検討すること。比較検討を容易にするため、提案書の項目を統一するには、合同説明会を開くことも有効です。

※提案依頼の際には、より質の高い提案書を求める場合には、内容により異なりますが、1社5~20万円程度の提案費用の支払を推奨致します。


提案書を判断する材料と致しましては、以下の条件を比較すると良いでしょう。

1)予定...進捗状況・プロジェクト体制が論理的に確立されているか。またチェック体制が出来ているか。
2)費用...仕様変更や追加発注した内容は含まれているか。
3)開発体制...開発者のプロフィールや業務経歴・スキルが盛り込まれているか。
4)各種機能とアウトプット...実現できる機能や帳票などが明記されているか。
5)業務の流れ...仕事の流れがどう変わるのか。
6)緊急時の対策...開発中ないしは完成後のトラブルに対し、具体的な対策は検討されているか。

 

複数の会社に提案を依頼したいのですが、問題はないのでしょうか?また、どのような点に注意して選定したらよいでしょうか?

 

回答

提案書は、様々な角度から判断するため、複数の会社から取るべきものと考えます。数が多い場合には労力がかかりますので、3-4社くらいに絞るのが望ましいでしょう。

複数の会社から提案書を受け取ると、その企業のフォーマットで提案書が提出されてくるため、項目・内容が異なることもあります。そのため内容的に混乱を招きやすいので、同じ項目・フォーマットにて提案書を提出してもらうことが望ましいと考えます。

仮に社内で比較検討が難しい場合、外部のコンサルタントに相談するのもよいでしょう。

ソフトハウスからハードウェアやパッケージソフトは直接発注してほしいと言われました。一括で発注した方が面倒がなくて楽なのですが。

 

回答

パソコン/サーバー/周辺機器/消耗品など揃える場合、専門店から購入した方が安価になりますが、システムの動作確認や相性といった問題も関係することがありますので、一概に進めることも難しくなります。こうした場合は機種の選定のみ依頼し、構築・導入はユーザー自身で行う必要があります。

ユーザー側は、一括発注のほうが楽ですが、導入費用が跳ね上がることも事実ですので、サポートなど保守契約を含めた、数年先までの効果測定などを勘案しながら、判断する必要があると考えます。

システムのリソース(ハードウェア、ソフトウェア、システム要員)は使った分だけをレンタルできないのでしょうか?また流行しているSaasやクラウドについては、いまだに活用されている範囲が狭いように思います。

 

回答

システム資源は、ハード・ソフトを問わずレンタルないしはリースなどが可能です。毎月使用料金や保守料金を支払う形になります。システム要員の場合には、派遣会社などを通じて紹介してもらうことができます。

●パソコンなど
パソコンの購入では、価格が急激に低下する傾向にはありながら、陳腐化が3年程度と速く、初期費用・管理費用・廃棄費用などが必要となります。リースないしはレンタル形式とし、月々一定の金額を支払って利用し、終了時点で最新機種に更改する流れを取ることが可能です。

 

●サーバ
リースないしはレンタルが可能ですが、専任の管理者がいない場合、ハウジングサービスという外部にサーバを設置し、運用をサポートサービスを利用することが出来ます。

 

●ソフトウエア
ソフトウエアを単体でレンタルするのみならず、ハードウエアにインストールし、サポートを受ける形のサービスもあります。インターネットを経由してアプリケーションを利用するASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)サービスもありますし、流行しているSaasは使った分だけを支払う流れになっています。

ただし、ハードウエアに関してはさほどではありませんが、ソフトウエアに関しては実際に業務で使っていきますことから、提供しているベンダーの戦略や方策などに大きく影響を受けやすい面がありますので、注意が必要でしょう。

 

コンサルタントとの契約はどうすれはよいでしょうか?上手につきあっていくコツはありますか?

 

回答

日本では目に見えないノウハウなどに金銭を支払う習慣が少ないため、比較的最近になってから広まりつつありますが、大切なことはコンサルティングの目的を明確にし、最終的にはどのように改善して欲しいかを把握することです。「コンサルタントに何とかしてもらおう」といった考えでは、費用と時間の浪費につながりますので、注意が必要です。


選定のポイントは以下のようになります。

(1)企業規模

1)大手コンサルティング会社
大手へ依頼するメリットとしては、それ自体が信用になることです。大手企業や公益企業などでコンサルタントを活用する場合は、内容の是非よりも「社内で決めたことに問題や瑕疵がなかった」ということを、アリバイとしている場合も少なくありません。

相手が金融系コンサルティングファームの場合には与信の機能の一環ともなりますし、そうでなくとも一種の宣伝効果もあります。ただし、費用面ではかなり高額になることが予想されますので、費用対効果に見合うためには明確な問題意識が重要となります。

2)中堅コンサルティング会社
規模が小さくなるにつれ、より専門化する傾向が顕著になってきます。

3)個人コンサルタント
個人コンサルタントは、中小企業などを主な対象とし、経営者や担当者との相談相手、顧問的な色合いが強くなります。経営者及び兼任の情報システム担当者の場合、導入から運用まで取り組む必要のある場合には、こうしたコンサルタントが合うと考えられます。

(2)担当コンサルタントの専門分野・強み
規模及び企業内容により差異がありますが、専門分野や強みを事前に確認する必要があります。

(3)担当コンサルタントの情報リテラシー
情報化推進のアドバイザー・顧問・時としてマネージメントの役割を持つため、基本的な情報リテラシは必要不可欠となります。電子メールをまだ導入していない、Webサイトもないというコンサルタントも中にはいますので、確認する必要があります。

(4)期間
1回当り/月極め単位/年間単位で、実際に相談を受け、課題に取り組む形となりますが、数ヵ月程度の場合ですと、成果が明らかにならないうちに終了し、効果が現れないこともあります。さらには試用して、様子を見ることも肝要です。

(5)金額
プロジェクト予算の10%以下を目安に検討する必要があります。初めに着手金を支払い、円滑に相談に乗ってもらうなどの方法もあります。

情報システムなどの開発先を決める上で、過去の実績を知りたいのですが、実際の受注先を聞いたり、納入したシステムなどを見せてもらうことはできるのでしょうか?

 

回答

一般的には直接問合せましても、顧客企業との守秘義務や機密保持契約の関係上、直接的に知ることは難しいものです。パッケージソフトの場合には、実際に業者側が出しているパンフレットや、求めれば提案書などに実績を入れたりする場合も少なくありません。

そうした書面では難しい場合、間接的な事例として口頭ベースで教えてくれるケースがほとんどですが、より詳しく知りたい場合には、以下の方法が考えられます。

1)新聞・専門誌などで掲載されている利用事例のないようによっては、成功事例が記載されていることもあります。しかし、詳しい事情については触れていないことも多いですので、あくまで参考程度です。

2)知り合いなどに、実績などを知っている人がいるかどうか確認を取ることが考えられます。

3)実際に開発業者が納入したシステムを使っているユーザー企業を訪問し、ヒアリングを行ったり見せてもらうことです。この場合、ユーザー企業が協力を承諾すればある程度把握することが可能です。パッケージソフトの中には、ユーザー会が組織されていますので、イベント等に参加することも有効です。

4)別途費用はかかりますが、調査会社を利用して調べることもひとつの方法です。そうしたことで表に出てこない情報が得られるだけでなく、与信情報など信頼度を測ることもできます。

特定の業界にしかない、やや特殊なソフトを利用する予定ですが、販売会社が離れた地域にしかありません。トラブル時にすぐに対応してくれるかどうか心配です。

 

回答

業務の内容により障害時の対応が異なりますが、Web系に関連したシステム・金融系などのシステムに関する業務の場合、24時間の稼動が要求されますので、保守業者の立地条件が大きく左右します。

その場合には、納入した業者以外にサポートが可能な業者の有無を確認し、あらかじめ障害時の対策を含めてサポート・保守・復旧について協議し、書面で契約を交わす必要がありますので、事前の注意が必要でしょう。

システム開発の発注先としてメーカー、商社、システムインテグレータのどれが一番よいでしょうか?

 

回答

一般的にはシステムの統合・開発を専門とするシステムインテグレータが適任ですが、メーカーや商社でもシステムインテグレーションを行なっています。

判断材料は開発実績・コスト・提案内容と今後の見込まれる効果についてです。メーカーや商社の場合、自社の取り扱っている製品しか適用しないといった会社もありますので、その後のサポートも確認する必要があります。

システム開発などの業者は、どのような方法で探せばよいでしょうか?

 

回答

システム開発業者などを探す方法は、以下の方法が挙げられます。

1)インターネット
検索サイトのカテゴリ及びキーワード検索を駆使し、資料請求や説明を求める業者リストを作成してみましょう。

2)公的機関や団体からの紹介
ITの推進は国家をあげた政策まで拡大していますので、中小企業活性化を図る目的をもった公的機関及び団体も、中小企業の情報化推進を行なっています。

3)知合いの会社などの紹介
知合いの会社で実際に取引した会社を紹介してもらうのも1つの方法です。実績などの面で安心感がありますが、一方では付合いなどの関係もあるため合理的判断なども難しくなるなど、選択範囲を狭めるリスクもあります。

4)専門誌など成功事例から探す
情報システム関連の雑誌や書籍に、成功事例が紹介されていますので、自社の事情と照らし合わせ、参考になる事例を探し、問い合わせてみる方法もあります。

 

5)コンサルタントからの紹介
システム発注以前に、企業戦略に合致した情報化戦略と、あるべき業務像を確立することが重要ですので、コンサルタントと契約している場合は、チームを組んでプロジェクトを進めることも1つの方法です。

知合いのソフトハウスに発注しようと思っていますが、どのような点に気をつければよいでしょうか?

 

回答

知合いの会社に頼む場合におきましても、業務で関係する以上は、後々のトラブルにならないよう、通常の発注形式に従って進める必要があります。注意すべき点は、以下の内容です。

 

1)提案書・契約関係の書類・成果物の納入などの文書を必ず求めること。
口頭では後々にトラブルの原因となりますので、上記の内容を書面で提出を要求しましょう。

2)複数の会社と比較検討する
知合いの会社を含め、複数社からの提案書及び見積を比較検討します。必ずしも、知合いの会社が費用及び内容で格段有利になるとも限りませんので、こうした確認が必要となります。仮にトラブルが起こった際におきましても、懸念については事前にクリアにしておくことが必要です。問題が発生すればそれまでの良好な関係を傷つけてしまう可能性が強くなることを留意してください。

3)今までの実績を確認する
提案書では見えてこない実績を、あらかじめ確認することが必要です。

プログラマ三人の小さな会社ですが、プログラム開発を任せても大丈夫でしょうか?
多少高くても大手の方が安心だと思うのですが...。

 

回答

システム化の成功は、開発会社の企業規模と相関関係にありません。確かに大手企業のほうが、知名度や保証に安心感がありますが、業務の成果については開発にかかわるスタッフのスキルに依存します。

小企業に依頼してもスキル及びモラルが高く、費用対効果で高い効果を示す所もあれば、大手のインテグレータに依頼をした場合でも、担当するメンバーが異動して他のスタッフに変更したとたん、頓挫した例などがあり、企業の規模とあまり関係しないことは事実です。

すなわち、情報化の成功は依頼する開発会杜の規模ではなく、実際に開発を担当するスタッフ、なかんづくプロジェクトリーダーのスキルや経験、そして人柄に左右されますので、あらかじめ開発体制及びスキルなどを確認する必要があります。

現在のメーカーと違う会社にシステムを発注しようとしたら、メーカーから『今後製品のサポートはできない』と言われたのですが、どうしたらよいでしょうか?

 

回答

汎用機やオフコンのOSで動いているシステムや、オーダーメイド色の強い情報システム・さらには大規模にパッケージソフトをカスタマイズした場合、かつてのようにメーカーがその仕様を公開していなかったため、別システムとの連携が極めて難しく、メーカー1社に縛られていたという現状がありました。依然としてこうしたシステムで稼動している企業も少なからずありますので、こうした対応は難しくなると考えます。

最近ではコンピュータのダウンサイジングや、OSに依存しないWeb系のシステムが広まり、オープンシステムが日常的になってきましたので、システム混在が大きく広まってくるようになりました。さらにはOS・ハードの違いを意識せずにデータを連携するミドルウェアの発達に伴い、連携が広まりつつあります。

こうした内容のため、中には開発業者の顧客囲い込みの要素があることは事実ですが、既存の汎用機・オフコン系の情報システムを利用するメリット及び費用と、新しく情報システムを他のベンダーから更改する場合のメリットを比較し、可能な範囲から漸次移行していき、技術動向及び費用を見極めながら、既存のシステムの改修と新たにパッケージソフトの導入とのメリットを勘案しながら実施することが重要と考えます。

かかるトラブルを避けるために、将来別の製品を導入した場合における、サポート条件を契約前から協議を行うことが肝要です。

価格よりも実績を優先させて、発注先は決めるべきなのでしょうか?

 

回答

発注先選定の場合、過去の実績と共に発注先の会社よりも、プロジェクトに携わるプロジェクトリーダーの実績やスキルが問題となります。したがって企業の実績が豊富でも安心出来るという問題ではありません。

高いスキルのスタッフが業務に携わる場合、金額が高くなるケースがありますが、完成後の費用対効果で判断致しますと、多大な効果を上げている可能性があります。したがって、価格より実績を優先させるべき正確と考えます。しかし高いからといって必ずしも質の高い仕事が保証されるわけではありませんので、必ずプロジェクトリーダーと面談を行う必要があります。

発注先と実際の開発を行なう会社が別のようです。安心して任せてよいでしょうか?

 

回答

本来、責任と役割が明確であれば、基本的には問題が起こらないのですが、トラブルが多く起こることが実情になっております。情報化に詳しくないユーザー企業ほど、トラブルに陥りやすい傾向があります。

第一には、発注先と開発会社が同じ企業なのかどうかを事前に確認しましょう。もし、別々の企業の場合には、以下の内容に注意しましょう。

1)発注先の管理レベルについて。

2)開発会社の実績及びレベルについて。

3)プロジェクトリーダーのスキルについて。

把握する必要があります。

トラブルを未然に防ぐため、発注先との責任及び役割保証、緊急対策についてあらかじめ明確にしておくことが必要です。

開発の進捗状況はどのように判断したらよいでしょうか?

 

回答

第一には、作業工程別のスケジュールを作成する必要があります。すなわちシステムの機能別及び担当別の2種類の計画対実績を明記したスケジュールを作成し、設計・開発・テスト段階で、進捗状況を把握するため、1週間ごと及び月次にて打合せを行い、進捗状況の現状と遅れている場合にはその課題を明確化して、トラブルを未然に防ぐことが必要です。

また、業者や担当者によっては報告を「作文」する可能性もありますので、報告を受けるのみでなく、成果物(仕様書やプログラム)の確認や、内容によっては実際にコンピュータを動かして確認することも必要でなります。特にシステムの軸となる心臓部分は、スケジュールよりも後々のトラブルを未然に避けるため品質面で厳しくチェックするべきです。そのためには、プログラムの本数のみで例えば30/85の完成などと、ひとからげにチェックするのは避けるべきであります。

システム要員を社内に置けない場合には、開発会社とは別の会社にチェック機能を依頼してもよいでしょう。

完成したシステムが、要求した仕様と全く異なっていることが判明致しました。今後の反省材料として、こうした事態に陥らないためにはどうしたらよいですか?

 

回答

要求通りに完成しなかった最たる原因は、ユーザー側がシステム要件を正しく発注書に記載していなかったり、暖味な要望を行っていたなど、仕様においてはっきりと決められなかったことです。こうしたトラブルを防ぐ方法としては

1)当初から業務とシステムの双方を把握して、明確に仕様を決定すること。

2)開発手法として、要求定義から設計、開発・テストを行うウォーターフォール方式ではなく、プロトタイプ方式を採用する。

ことです。

情報システムの場合は目に見えづらいもののため、初期の段階では完成像がイメージつきにくいことが多々あります。比較的初期の段階において、完成像をイメージしやすいよう、フレーズごとにプロトタイプを作成し、画面イメージで使い勝手を確認するものです。

また実際には利用するユーザー部門の担当者に見てもらうなど、イメージを明確化する必要がありますが、こうしたプロトタイプ方式は、明確に定めないといつまで経っても仕様が決定せずに開発が遅れたり、手直しの頻度などで開発業者とのトラブルも多く発生しておりますので、「衆知を集めて、リーダーで決定する。」ことが肝要です。
したがって、全体の基本的な部分は仕様書に明確に記述し、途中の仕様変更を極力排除していく必要があります。そうでないと、ある段階からは技術的に変更が不可能となり、コストや企画自体をを見直す必要が出てくるためです。

発注先と情報化プロジェクトを進めておりますが、こうした情報化に対する業務は畑違いであり、当惑しております。円滑に進行する要点はどのような点でしょうか?

 

回答

情報化プロジェクトを円滑に進めるための要点は、以下の3点です。

1.責任と役割の明言化
外部の会社と同じプロジェクトを進めていくためには、信頼関係の確立が重要です。そのために、責任と役割を初期の段階で出来れば書面にて、明確にする必要があります。
さらに各々の責任者は1人に決め、何かあった場合の対応に備えることも重要です。

2.進捗管理の設定と管理
プロジェクトの進捗管理は、スケジュール管理のみならず評価基準に対するチェックや予算管理にも及びますので、自社で管理がチェックできない場合には、外部のコンサルタントなどに相談してもよいでしょう。

3.情報共有の徹底化
進捗管理の留意点は、情報の共有化を行うことです。進捗状況やジョブアサインなどの情報共有を行わないと、遅延やトラブルを招くことが多くなります。口頭でのやり取りは押し問答になりかねませんので、作業状況の確認が行なえる共有の仕組み(イントラネットや打合せ議事録など)を用意し、日常の進捗状況を記録する必要があります。
 

開発途中でシステムの品質罹認を行うことが可能でしょうか?

 

回答

開発途中の品質確認は、可能な部分が多いことが一般的です。自社で完結している業務や情報システムの場合、自社でテストデータを作成し、プログラムを実施させることで、処理能力などを開発途中でチェックできます。他社と連携する場合、テスト範囲が限られます。

完成後の場合、品質が低かった場合には変更することが難しく、コストが跳ね上がるのみでなく作り変る必要が出てくる可能性がありますので、社内担当者、開発会社とは別の第三者が介入して要求どおりに出来上がるか確認する必要があります。

リモートコントロールを利用して遠隔地からシステム管理が可能と聞いたのですが、どのようなことでしょうか?

 

回答

リモートコントロールとは、ネットワークを通じて遠隔地から監視することです。例えばハードディスクの故障など障害が発生した場合、遠隔から異常を検知することができます。ソフトウエア上の障害は、遠隔で検知し、復旧するものです。ただしハードウエアの障害は、部品交換などを実地で行います。

遠隔監視は通信回線経由でチェックするため、外部からの不正侵入に注意し、設定のときのポートの確認など、セキュリティ強化・通信回線の問題(専用線とダイアルアップ回線の両立など)を行うことが必要です。

専門家がいない場合、完成したシステムの検証を行なうにはどうしたらよいでしょうか?

 

回答

第一にチェックする時のテストデータは社内で作成し、実際に確認することを推奨します。新しいシステムを作っても、チェックを確実に行わないと無意味です。実際に利用するのはユーザーですので、業者への丸投げは好ましくありません。
確認方法は以下の3点です。


1.要求通りかを確認
プログラム自身は開発者がテストしてチェックしるのが普通ですので、ユーザーが用意したテストデータでプログラムの完成度や仕様のチェックを行なう必要があります。
テスト時のデータは実データないしは、それに近いデータである必要があります。テストデータの作成方法や評価方法は、中立的に助言やチェックする外部の専門家(コンサルタント等)に依頼しましょう。
また、これらのチェックは、①画面と出力結果が正しいか。②帳票が正しいか③入出力ファイルやデータベースの仕様が正しいかなどをチェックします。

 

2.性能の確認
性能の確認はシステムテストのみでなく、Web系システムの場合、大量のデータが同時にアクセスする厳しい条件での処理能力を測定する必要があります。こうした中でも極端に処理能力が落ちない・ダウンしないなどの処理能力の条件も契約時に明確にしておくことも必要です。

明確にしない場合、クレームを出しても責任は問われません。ユーザー側でレスポンスの設定ができない場合、専門家に相談して要求条件を作成しましょう。またASPやアウトソーシングの場合、SLAと呼ばれるサービスレベル条件が書かれた契約書を交わすことが望ましいと考えます。


3.セキュリティを確認する
セキュリティチェックは様々な要素が関連しますので、ユーザーや開発会社ではなく、専門のセキュリティ会社に依頼すべきものと考えます。別途費用が発生いたしますが、インターネットやエクストラネットなどWeb系システムの場合、クラッカーなどの侵入の危険性がありますので、どの程度ガードできるかが焦点となります。

セキュリティの内容として、(1)バックアップ(2)ウイルス対策(3)ネットワークの侵入防御(4)監視体制(5)アクセス権の管理、を確認する必要があります。
セキュリティ対策は費用がかかりますので、開発費用とは別に、2割程度の負担増になると見積もっておく必要があります。

業務ソフトウエアの機能追加を依頼しましたところ、新しいハードの購入が条件と言われました。これはどのように考えるべきでしょうか?

 

回答

こうした応答は、SE単価の低下や、開発業者の経営条件が厳しくなっていることから、売上/利幅共に大きいハードウエアの売込みを行うケースもままあります。開発業者に対して、何故ハードウェアを購入しなければ機能追加ができないのかという理由を説明してもらう必要があります。注意すべき点は、以下の内容です。

1.現在のハードウェアでは、追加機能を動かすのに限界があるか。
2.現状ないしは現状に近い条件で、処理性能を満たすことができないか。
3.そうでなければ、機能の修正のみで同じような処理はできないのか

いずれにしても、納得できない場合は、コンサルタントなど専門家に相談しましょう。

処理に時間がかかって困ります。入力にも時間がかかり、データベースの更新処理などは数十分も待たされるのですが、高いハードウェアに買い替えれば遠くなるのですか?

 

回答

処理速度の問題は、ハード・ソフト・ネットワークなど複数の要素が関係しておりますので、まず1つ1つ検証していくことが先決です。ソフトウェアに起因する場合、ハードウェアを新しくしてもあまり効果はありません。またネットワーク回線のトラフィックが遅ければ、ハード・ソフト共に更改しても処理速度は向上されません。

コスト及び効果上の観点から行うべきことは、

1.全体のシステムを検証する。

2.ソフトウエア上の不要な機能は、その分処理を遅くしますので業務の状況を勘案しながら、極力なくして修理を早くする。

ことが先決です。ただし2に際しましては、再構築の必要もありますので、開発業者などと協議の上進める必要があります。

それでもなお不満の残る場合は、オーダーメイドシステムの場合、仕様書が残っていましたら改修できますので、追加で修正を依頼することは可能です。前もって処理能力に関する契約がない場合、開発の費用と期間が発生します。こうした修正費用とハードウエアの更改費用を比較の上、どちらが得策なのかを考える必要があります。

完成したばかりのシステムがあります。仕様の問題で、今後追加や変更が必要となりそうです。仮に追加や変更を行う場合に、後々トラブルにならないようにどのような点に気をつけれぱよいでしょうか?

 

回答

環境の変化が激しい昨今、外部/社内状況の変化に応じ柔軟にシステムが構築.修正が可能である必要があります。開発会社との対応については、まず機能追加や仕様変更が当初の設計書や要件で盛り込まれていた内容の範囲なのか、まったく新しいニーズで要請する機能なのかを明確にさせる必要があります。

当初の要件範囲内であれば追加されますが、そうでない場合には新たに費用がかかります。また当初の目的以外の場合、再度システム全体を見直さなければならない場合もあるため、納期も異なります。

第一に、追加機能や仕様変更を明確にし開発会社と共に文書にまとめます。業者に対しては費用と納期について見積を行う必要があります。第二には機能追加や仕様変更の場合、処理能力の低下の可能性があるか、セキュリティ上影響がないかをあわせて確認する必要があります。

場合によっては、ハードの増設などが必要になり、コストが増加する可能性もありますので、内容が妥当かどうかチェックし、社内で結論が出ない場合は外部のコンサルタントなどにチェックしてもらうことも考える必要があります。少なくとも文書で明確にし、発注時点に盛り込む必要があります。

検収の際に見つけた修正などは無料ですか?

 

回答

検収時に見つけたバグ(ソフトウエア上の不具合)や仕様の漏れは、無料で修正してもらうことが可能です。また、検収時に見つけた修正は設計内容の範囲内やソフトウェアのバグであれば無料になります。保守契約を結んだ場合、開発後にも契約期間中は業者側が修正します。その際には、契約書を確認する必要があります。

受託開発やパッケージソフトのカスタマイズの場合、本当にシステムが動くかどうか、要望した機能が盛り込まれているかどうか確認する必要があります。検収の完了はドキュメントの納品後であるため、使用法や運用方法の手順書なども、併せて納入されることが前提です。ソースコードも納入の対象となります。

ただし、検収内容は事前にどのレベルまでチェックするのか、開発会社と発注側の両者合意の上で行う必要があります。

検収の際に、要求した内容と仕様が漏れていることを気づいた場合、当初の要求事項に無いため、改修に際しては別途有料となるケースがほとんどです。さらに費用のみでなく、納期も先延ばしになりますので、必要不可欠の場合は、運用段階でまとめて修正することを検討する必要があります。

検収の際に見つけた修正などは無料ですか?

 

回答

検収時に見つけたバグ(ソフトウエア上の不具合)や仕様の漏れは、無料で修正してもらうことが可能です。また、検収時に見つけた修正は設計内容の範囲内やソフトウェアのバグであれば無料になります。保守契約を結んだ場合、開発後にも契約期間中は業者側が修正します。その際には、契約書を確認する必要があります。

受託開発やパッケージソフトのカスタマイズの場合、本当にシステムが動くかどうか、要望した機能が盛り込まれているかどうか確認する必要があります。検収の完了はドキュメントの納品後であるため、使用法や運用方法の手順書なども、併せて納入されることが前提です。ソースコードも納入の対象となります。

ただし、検収内容は事前にどのレベルまでチェックするのか、開発会社と発注側の両者合意の上で行う必要があります。

検収の際に、要求した内容と仕様が漏れていることを気づいた場合、当初の要求事項に無いため、改修に際しては別途有料となるケースがほとんどです。さらに費用のみでなく、納期も先延ばしになりますので、必要不可欠の場合は、運用段階でまとめて修正することを検討する必要があります。

開発会社にシステム開発を依頼しておりましたが、納期が大幅に遅れてしまいました。発注先に損害賠償を請求できるのでしょうか?

 

回答

原則として、納期が遅れたことによって実害を被ったことがきちんと証明できれば損害賠償の請求は可能です。しかし、業者に伝えた使用が結果として曖昧で、誤解を生じてしまう内容や、システム定義の決定が遅れて仕様変更が度々生じた場合は、依頼側にも責任があるため難しいでしょう。

契約段階で、納期や進捗に関して明確に決定し、契約段階で不測の事態に陥った場合の対処条件を可能な限り入れておくことが肝要です。

システムインテグレータに開発を依頼いたしました。納品を受けましたところ、仕様書などドキュメントが一切がついていませんでした。本来はどの程度までのものを要求できるのでしょうか?

 

回答

受託開発でオーダーメイドのシステムを構築する場合、仕様書がないと後々の仕様変更/回収/運用が非常に困難となります。原則としてプログラムのコードなどは開発側が持つことが多いですが、使用権は発注側にあります。従って、仕様書はユーザー側にきちんと納入する必要があります。

そのためには本来、事前の契約段階契約書にも納品時に仕様書を必ずつけるという条項をきちんと入れ、あらかじめ確認を取る必要があります。しかしながらシステム開発において仕様書の作成は、全体作業の半分近くを占めるものであり、費用が高くなることも事実ですが、後々の改修/運用を考慮すれば、必要ではないかと考えます。

しかしながら一部の業者によっては、開発期間の短縮化やSE単価の低下などにより、こうしたドキュメントの作成を負担と考えることもあり、無しとなってしまうケースも多々ありますので、業者選定の折にも慎重に行う必要があります。

一方パッケージソフトのカスタマイズの場合は、パッケージソフトには仕様書がつきますが、カスタマイズした部分は開発会社が作る部分なので、仕様書がないと拡張できなくなります。仕様書には次の二つがあります。
1、システムの仕様書
保守・拡張するための設計書の詳細が記述されています。
2、運用の仕様書
カスタマイズパッケージの場合には、ソフトウェアの使用権のみが認められ、勝手にカスタマイズできません。カスタマイズする場合は、通常契約書に記載してありますが、発注者側の了解が必要となります。

現在システム会社に、業務システムの開発を委託しております。コーディングと単体テストが終了したとの報告がありましたが、テストを行なう際には、自分の会社と開発現場とどちらで行なうのが正しいのですか?

 

回答

一口にテストと言いましても、個別のプログラムごとに行う単体テスト、システムの結合テスト、実際の環境を模擬したシステムテストという段階をとるため、様々な種類があります。

単体テストは開発者がテストデータを作成し、開発者のマシンで行なうことが大半です。結合テスト以降はデータベース、ネットワークの環境を利用するので、その環境がどちらにあるかによって変わってきます。大規模な開発会社によっては、自社で結合テスト以降を行う環境を持つところもありますが、設備の問題やセキュリティ上の観点で、ユーザーの環境を活用して行なうケースのほうが多いのが実情です。

実際にテストで利用するデータは、ユーザーが使っているものや開発側が類似したデータを作成するため、自社で行なうことが基本です。マシン環境や通信インフラ、データ内容が違えばテスト結果も異なるためです。今業後や休日などに動作確認を行い、不具合を解消していくことを行っていきます。

従業員約30名の会社を経営してます。情報システムの企画・開発や管理・運用において、社内でも安心して任せられる人材も特段なく、かといって、外部の企業にアウトソーシングすることも、セキュリティや情報の漏洩などで抵抗感が強くあります。他社さんでも、当社のような現状と似たようなものなのでしょうか?

回答


多くの中小企業の情報化においても、カネやモノの悩みよりも、まず第一に「ヒト」についてお悩みのケースが少なくありません。
人員が少なくやりくりが厳しい中においても、外部の要員に開発・運用を依頼したり、ASPサービスを利用したりする例は、セキュリティや費用の面、さらにはASPサービスなどに至っては知名度の低いことから、十分活用されていないのが実状です。すべて社内のみで企画から開発・運用までを実施する例もありますが、運用だけは社内というケースが多数を占めているようです。

具体的な「ヒト」についての悩みは、ITと会社の業務・経営をリンクさせて考えて企画を出し、それを実施から運用までフォローしてくれる人材には、企業規模の大小を問わず、非常に不足しております。企業の情報システムとして考える、ITに詳しい人材も、なかなか確保できない状況ですので、現実問題として、パソコンやインターネットを趣味で使っている社員が事実上のIT通として見られ、企画や業者との折衝・運用をしている例が多いです。

要員が限られている状況下において、他に業務を行っている若手社員を趣味の延長として兼務で行っている事情も、どこも大同小異とは思います。こうした状況に対して、管理者としてチェックをしていくポイントとしては、以下の内容が挙げられます。

(1)外部の業者の言い分・利害を見極める。
→趣味の延長で社内の情報化を考えてしまう場合、もっとも起こるリスクとしましては、外部の業者などから提案・見積・折衝などを行っても、社内の状況や課題を十分に説明しきれない、好き嫌いやイメージで考えてしまいがちなため、ブランドイメージや華やかさで業者を選定しがちである、といった問題もありますが、最も意識すべき点は、外部業者の言いなりになったり下手をすれば外部業者の応援団になってしまうことだと考えます。
こうした事態にならないよう、「その効果は、見積にあるコストと照らし合わせて明らかに得なのか、仮にすぐ効果が出なくても妥当なのか。」といったことを、必ず聞いて自分の意見や根拠を聞いてみることがポイントになるでしょう。

(2)主張に際し、具体的な根拠を聞いてみる。
→現在のインターネット世代・携帯電話世代は、昨今の「ゆとり教育」の弊害も出ているとは思いますが、物事を「なぜ?」と考える習慣が減少し、直感的なイメージやムードで判断する色合いが高まってきている傾向にあるようです。もともと日本の国民性も、多分に観念的・情念的な部分が色濃くありますが、そうした傾向が情報化社会や「ゆとり教育」によって強化しているようです。
直感的に業務上の判断を処理していては、場当たり主義がより強まり、全体としても好ましいことではありませんので、根拠のあいまいな稟議や報告には決裁しない、評価しないという習慣付けをしていくと良いでしょう。

「情報システムに対して良く分からない。」とおっしゃる場合にも、上記のように業務のあり方やビジネススキルに関連して進めていく方向は、比較的マネジメントしやすくなるものと考えます。

システム開発において、開発業者が見積や提案書を提出する前に、概要設計やコーディングを先行させてしまいました。最終的にその開発業者に作業を依頼しないことになりましたが、数ヶ月たった段階で、その時点までのシステム設計及び開発費用を請求するのです。契約を結ぶ前の段階なのですが、払わなくてはならないのでしょうか。

 

回答

当サイトは法律相談は専門ではありませんが、商慣習上の範囲で分かる範囲でご説明申し上げます。ただし、正確に解釈・対処する場合におきましては、司法書士・弁護士などへのご相談及び、民法にあります、法律行為及び契約の内容をご参照頂けましたらと存じます。

内容に入りますと、実際に業者が作業を先行した時点におきまして、口約束も含みますが、意思表示の合致(申込と承諾)があり、効力を有しているかどうかが問題になってくると考えられます。民法95条では意思表示に際し、何らかの表示行為(例えば業務をお願いしたいということ)が有った場合、効力が生じますが、錯誤の場合には、重大な過失があった場合、無効を主張できない場合があります。

ポイントとなりますのは、相手側が作業を先行した時点で、その時点で契約の成立が今後行われるであろうことを、相手側に想起されるような言質・解釈を与えているか否かということと思います。
本来ですと、正式に契約が成立してからでないと、こうした行為は行うべきでないのが原則ですし、多くの開発業者では見積や事前の商談だけでは、実際に確定となるかは不透明のため、正式な発注を得ない段階での開発にストップをかけている例が大半ですが、今までの打合せ内容に際し、契約は成立していない旨の議事録・メモなどがありましたら、大きなポイントになるのではないでしょうか。

開発業者の側で法的に根拠に足る理由がある場合、事前に内容証明や少額訴訟・ないしは地裁の訴訟など起こしてくることが想起されますが、逆に法的な根拠が薄弱の場合(取引的に曖昧なことを見越し、取れるものは取ろうとする場合)には、何も請求しないケースもあると考えられます。

内容的に押し問答の形になることも予想されますので、当時の議事録などをもとに法的な対応も検討していく必要があるかと考えられます。

システムインテグレータと正式契約する際に気をつけることはどんなことですか?

 

回答

発注先の決定に伴い、契約内容を文書で取り交わしましょう。注意すべき点は以下の通りです。

1.責任の所在
プロジェクトの責任者を明確化することが重要です。

2.途中変更に関する規定
作業開始後でプロジェクトの責任者及びメンバーが中途で交代する場合、進捗状況や品質に影響を及ぼす可能性があります。したがって途中変更に伴う対策及び規定を前もって契約書に盛り込んでおくことが肝要です。

3、支払条件
支払条件は発注先、開発案件により異なります。システム構築中に客先が倒産するケースがあるため、着手金を要求する業者もあります。例えば、基本設計が完了した時点やプロトタイプを納入した時点など、という具合に、進捗を確認しながらそれに見合った形で支払っていく方法もあります。

着手金及び中間金などを支払うことで、スムーズに仕事を進めてくれる場合もありますが初期の着手金は1-2か月程度様子を見て、支払うことが望ましいと考えます。
支払の比率については,場合により異なりますが、契約金は2~3割、精算金は3~4割、それ以外を中間金に割り当てるのが目安になります。中間金の支払いは、時期でみるのか、成果でみるのかを事前に話し合っておきましょう。長期にわたる開発期問や大規模な案件、難易度が高い等の場合には、双方でリスクを負担することを考えて中問金も3ヵ月ごとなどいくつかの段階に分けて支払うケースもあります。

 

開発体制の確認はどのように行なえばよいですか?

 

回答

開発体制の確認は、開発のマネジメントのあり方、人数及びスキルが費用に見合っているのかとの観点で、判断基準になります。

第一に、どのようなスキルを持ったスタッフが何名いて、開発の期間、設計・開発の担当者などを明確にすることが必要です。概要については契約以前の提案書の中で盛り込むケースが一般的ですが、発注時には詳細のジョブアサインを確認する必要があります。

プロジェクトの成功のために、プロジェクトに関与する外部企業のスタッフを、自社の仮想のスタッフとして管理可能な作業体制を考える必要があります。予定通り(進捗管理面及び品質面)において開発の進捗を把握するため、

1.各工程ごとに進捗状況を成果物(納品物・プログラム・画面など)で確認すること。

2.1週間に1度・月次において進捗会議を行い、進捗状況及び現状の課題、それに対する対策について実施するように心掛ける必要があります。

一部の処理について具体的なことが決まっていません。あとで不都合にならないようにするには、どのような点に注意すればよいでしょうか?

 

回答

これは、一部の処理の内容及び業務との関わりにより異なります。単純な機能かつ他のプログラム及びアプリケーションに影響を及ぼさない範囲内の場合、最終段階で織り込まれることはさほど難しくありませんが、システム全体の構成及び処理能力が左右される場合、全体の設計を変更するおそれもあります。

こうした問題は納期及び費用に影響を及ぼす可能性が高いため、よほどの特殊要因がある限り、事前に仕様を決定することが重要です。納期及び費用は最初から契約書で取り交わすことが前提ですが、未決定の契約はその時点での契約になるため、費用追加、納期の延期の可能性を考慮に入れる必要があります。

システム開発を行なう環境は発注側のユーザー、開発会社のどちらが用意すべきでsしょうか?

 

回答

ハードウェアやパッケージをユーザーが導入の旨を契約し、開発会社がこのシステムを利用して業務システムを開発する場合、先行してパッケージ及びハードウェアの導入が行なわれます。

このケースでは、ユーザーがハードウェアやパッケージ導入の費用を負担します。一般的には、システム開発を請け負う側が用意しますが、システム開発費用に人件費及び開発資源の使用料が含まれていることを意味します。
ただし、最新技術で数の少ない開発環境を利用し開発する場合においては、資金を提供したほうが使用権をもつこともあります。

ハードウェアを自社内に置くのか、アウトソーシングにするのか、どちらがよいでしょうか?

 

回答

業務内容及び社内の体制・システムに詳しい社員の有無・社内での利用状況など、様々な角度で判断することが重要です。

 

1.社内への設置が望ましい場合
ソフトウェアのバージョンアップなど、を頻繁に変更する必要がなく社内でメンテナンスができるスタッフが常駐している場合。


2、アウトソーシングが望ましい場合
・絶えず新しく高い性能を追求したい。

・管理・運用する社員がいない。

・一瞬でもシステムが停止すると困る。

などのニーズがある場合。

システム開発にかかわる内容を文書にまとめたいのですが、どのようにまとめればよいでしょうか?またどの程度まで事前に決めておくべきですか?

 

回答

開発に関する内容を明確に文書でまとめておくことはシステム発注の重要なポイントです。暖味がつ不明確な発注書では不明確な責任体制となり、設計・仕様変更・開発や納入など後の段階において、トラブルの原因となります。具体的かつ明確な発注書の内容によって、プロジェクト管理や納期・品質・効果など成功する確率が高まります。

社内で記述できない・もしくは難しい場合には、外部コンサルタントや専門家などを活用しましょう。例えば、詳細の業務分析をコンサルタントに依頼している場合には、そのコンサルタントに詳細の発注内容を記載してもらうのも一つの方法です。

●発注段階別発注内容のまとめ方

1.概要設計段階からの発注
(1)企業戦略と戦略に対する今回のシステム化の役割及び位置付け
(2)企業戦略の今後のシナリオと、各ステップ毎の期待効果(評価基準と評価方法を含む)
(3)今回の期待する効果から算出した、IT投資の可能額
(4)その他制約条件(開発期間、品質等)
2.基本設計からの発注
(1)概要設計書
(2)システム化を行なう業務及び範囲
(3)完成したシステムの評価基準(具体的な評価方法を含む)
(4)投資予算
(5)その他の条件(開発期間・システム性能)
3.詳細設計からの発注
概要設計書、基本設計書をべースに、
(1)詳細設計を進める上での『評価基準」
(2)システム要件(入出力等の要件を明確にする)
(3)インタフェース(既存システムも含める)
(4)投資予算
(5)その他の条件等(IT動向と関連しての条件も含める)

システム開発を始める際に、社内の詳細な部分を発注先に説明する必要があるようですが、秘密が漏れるようなことはありませんか?
 

回答

機密漏洩に関するリスクを低減し、トラブルを回避するためには、最初にシステムを開発する会社を徹底的に調査し、過去に機密漏洩を犯していないかを調べることも1つの方法ではないでしょうか。また、発注先を決める前段階や選定する際においても、相手側と機密保持契約を締結して進めることや、相手会社の各担当者に誓約書を提出することも有効です。

今後コンピュータでの管理が進むことになりますが、データの破壊や改ざんの被害を受けた内容によっては、企業の存続にかかわることが予想されます。セキュリティの知識がなかったり、専門家がいない場合には、費用はかかったとしても外部にアウトソーシングすることが結果として得策と考えます。

3月いっぱいで間もなく会計年度が終わり、新しい年度がやって来ます。その際には、年度末と年度始めに多い、公的助成を使って、システム投資をしてみたいと考えておりますが、何か効果的なものはありますでしょうか? 
 

回答 


年度末前後といいますと、比較的目的がIT投資に限定され、助成額の大きな、経済産業省(実施は各地方の経済産業局)による、「IT活用型経営革新モデル事業」の検討はいかがでしょうか。
ただし、今年(平成16年度分)は時期及び内容が変更になりましたので、注意して行く必要があると思います。


また内容においても、今までは各地域の団体などが比較的多かったのですが、今回からは、製造業のIT化を十分に意識したものとなっています。

特に、
(1)設計や製造段階における品質の向上
(2)納期の短縮を目指すCAD/CAMの活用
(3)企業活動を最適化するため、ERPなどの基幹業務管理システムの構築

など、先進的なモデルを重点的に支援する枠組みを持つようになりました。中小企業のIT化に関して、他者の範となるような事例に優先的に補助されることとなり、またITコーディネータや中小企業診断士などといった、外部の専門家の活用も、予算などで使いやすくなったと言えるでしょう。


重点モデルや先進的とされる重点項目は、以下のものが挙げられます。

(1)CAD
コンピュータを用いた、建築や工業製品の設計業務を指します。
(2)CAM
コンピュータを活用した、生産ラインの制御を指します。
(3)SCM
製造者から消費者までを結ぶ、開発・調達・製造・物流・販売までの流れを、コンピュータによって把握し、情報の共有化して、期間の短縮化や在庫の圧縮を行うなど、最適化する情報システムを指します。
(4)GIS
地理に関するデータを管理し、視覚的に表示して分析できる、地理情報システムを指します。
(5)GPS
人工衛星から送られてくる電波を利用し、地上の位置を求めるGPSを活用して、アフターサービスの迅速化などを実現する情報システムを指します。
(6)モバイル
携帯電話など情報携帯端末を使って、オンライン会議や情報の送受信を行うシステムです。
(7)電子決済
企業間決済を電子的に行うシステムを指します。
(8)ERP
財務・物流・在庫管理などの基幹業務を、一元的に管理していくためのシステムを指します。
(9)ASPサービス
各種アプリケーションを、インターネットを通じて利用できるサービスを指します。


要は経営革新をもたらすような、斬新さが問われる内容を比較的重視する、といったことでもあります。過去の事例の採択事例や書類審査のパターンなどを見ますと、業種業態も千差万別でその内容も様々でしたが、提出する企業側にとっても、ある程度目的や方向性といったものも、より分かりやすくなったものと言えるでしょう。
また確実に成果が発揮されるよう、導入後の普及活動も併せて実施されます。


助成される金額や助成率、さらには採択される度合いについては、下記の通りです。平成16年度予算案が国会で通過されることが前提となりますが、主な概要は、以下のようになります。

助成される金額:1件あたり300~3000万円(経営革新事業の場合)
助成率:補助対象経費の1/2以下
採択率:昨年・一昨年などの事例を見てみますと2割半ば弱といった、野球の打率くらいと常に説明しておりますが、それ位と認識頂けましたらと存じます。

また16年度予算から、15年度は総額で7億円でしたが11.8億円と大幅に増額されましたので、チャンスがより広がったものと思います。


採択されるためのポイントは、まずは書類審査が先に行われますので、それが通過することがまず先決になります。

意外と、求められている書類が揃っていないなどの不備や、内容が間違っている、本来の質問に答えていない、などといったミスが多く、そうした形式的なミスで初めの段階で1/3程度がはじかれてしまうといった、もったいないことが少なくありませんので、内容のチェックは欠かさずに行っていくと良いでしょう。

書類審査で通る、主要なポイントは、以下のようになります。

1.新規性
(1)内容そのものにアイデアや斬新さがある。
(2)業種・業態が抱える課題を解決するものとして、期待される。
(3)他社の範となり得る。

2.実効性
(1)社内の体制や外注管理などの実施面で、遅延もなくスムースに進むよう、
(2)実施後の効果測定や検証まで、考慮に入れている。

3.重点項目
(1)上記で述べましたような、重点項目が入っているか。
(2)仮に入っていない場合でも、アイデアに優れて経営革新の効果があるか、アピールすれば可。

4.社会性・地域性
(1)地域や他企業のIT化を推進しうるモデルになるか。


他のポイントとしては、簡潔かつ明瞭に(所定の書式で10枚少し程度)説明していくことが、大きなカギになっていくでしょう。

当社でも昨年、同事業の申請書類の作成を代行し、書類選考を通過致しました経験を持っておりますが、斬新さも重要ですが、計画が確実に実施されるための内部の体制が十分なのか、その熟度も大きく求められます。

基本的に中央官庁による公的助成は、助成額は大きいですが、選考自体は厳しくなりますし、仮に書類選考が通過しても、プレゼンテーションや面接などで経営者ご自身がきちんと説明できる、またそうした熱意や計画の熟度、資金内容の内訳などが明確であることがポイントになります。

書類の書き方がわからない・自信がない・逆に作成したものの、第三者によるアドバイスや、さらに改良を図りたい、といったご要望、ご相談がありましたら、お気軽にお問合せ頂けましたらと思います。

助成金は、一見便利なように見えるのですが、企業や商店街を対象とするものだけではなく、中央官庁が自治体に対するものまで、ある意味ではムダと言えるものも存在する印象を受けます。
どうしてこのような事態が、生じるのでしょうか? 

回答

 

行政が関与する助成金の事業や、あるいは行政自身が実施するシステム構築などの事業では、ムダが発生しやすい環境にあるようです。

その理由は、以下のような内容が挙げられます。

(1)財源確保が困難
最近では税収が大きく低減していることから、財源の確保が年々厳しくなっており、逆にそのことから、
・中央官庁や自治体では、補助事業を行う際に。
・また補助事業の対象となる企業や、商店街などの組合は、申請をする際に。

双方ともにムリをして、予算を「取れるうちに、取れるだけ取る。」といったことが常態化することから、余計ムダが生じている傾向にあるようです。

そのため予算確保が可能な間に、将来の必要性やあり得る可能性まで含めて、システムを構築するために予算を確保しておきたい、といった意向が顕著となり、ふくれあがる傾向にあるようです。

(2)元々ハードウエア指向が強い
そもそも、こうした補助事業自体が、後の段階でトラブルになっても良いように、資産として残ることの大きなハードウエアに限定されていることが多いことから、ハコモノ重視になっている例も少なくありません。

☆質問
本来こうした投資は、企業社会での常識は「小さく始めて、大きく育てる」が原則ですが、その逆を行っているわけでしょうか?


★回答
はい。本来ですと経済環境の変化などに伴う投資リスクを軽減するためや、費用対効果を高めるために、「小さく始めて、大きく育てる」ことが常識になっています。ところが公的な助成金を使う場合には、往々にして「大きく始めて、育てきれない」結果になりやすい傾向が見られます。

最終的に、ITに関する予算を執行し、効果を検証可能なよう、官の側でのCIOなどの必要性が言われておりますが、ようやく経済産業省などでも民間からスカウトして、こうした取り組みが始まりつつあります。
ただプロパーについては、元々の公務員試験の性格として技術職が少なく、(あっても建設や道路など)いわんや情報システムを専門とする公務員は、特にキャリアでは極めて少ないですので、今後情報化社会の進展に伴い、統括的に企画立案できる官側の存在や、さらには投資が適正に行われたか、チェックする人員や組織などが求められるでしょう。


☆具体例
人口20万人の地方都市における、商店街の組合に関する具体例です。
元々鉄道が引かれていた駅前の商店街ですので、明治末期から昭和40年代まで実に200店舗以上が軒を並べて栄え続けており、地域経済と暮らしに大きく貢献してきました。
しかし、国道のバイパスが郊外にできたことから、全国チェーンの大きな店舗が相次いで参入し、さらに駐車場などの充実で交通アクセスが便利なこともあって、お客さんの流れが大きく変化し、各店舗では売上げ低下に悩まされてきました。
このことから約半数の店舗は廃業して店舗を閉じ、さらには後継者もいなくなったことから、空き店舗も増えて「シャッター街」になりつつあることから、さらに商店街の魅力を奪い、利用者も減るといった悪循環にも結びついています。

そうした状態の商店街組合に対して、情報システム構築と運用支援事業を行う会社が、県の商店街新興・活性化に関する助成金事業の申請と書類作成の代行と併せて、Webサイト構築を売り込んできました。

仮に応募したプランが承認されると、事業費の半額(50%)が支給されることから、これを機にWebサイト構築による情報発信と、会員制のポイントカード制度による顧客の囲込みを行わないか、といった提案でした。

提案のあった会社は、今までこうした実績があったことから、藁もすがる思いだった理事長や各理事が前向きになり、また、補助金によって組合員の資金的な負担も軽減される上に、メリットを公平できることも、大きなポイントでした。

ところが提案された内容を打合せすると、コストの高さに関する問題点が浮上してきました。

すなわち、単純に情報を発信するだけのホームページ作成だけに、約1000万円と見積があり、その内訳を見ると、

・すべての店舗に取材して、均等にホームページを設ける。
・パソコンと携帯電話用、両方とも作成する。
・5ページとすると、1店あたり10万円で、100店なので1000万に。
・さらにレンタルサーバ代として、設定費が100万円、月に1万円が加わり、総額で1千数百万となっていました。

商店街の店舗は、生鮮品などインターネット向きでない場合もあり、均等に全店舗の情報を発信する意義がないことや、初期費用が大きく簡単には回収できない、などがネックになり、ホームページだけではなく、イベント開催などの販促費と双方に費用を割りふっていったほうが効果があるのではないか、と協議しました。

すると業者もそのことを率直に認め、助成金に関する制度の注意点や問題事項などの説明を、以下のように受けました。

・助成金自体が基本的に、どんな効果的なものと認められても、一過性のイベントなどの費用が認められておらず、使途が硬直化されている。
・ある一定期間に使い切らなければならないことから、初期費用を高くし、運用費用を下げたほうが得である。

といったことから、結果としてその効果は限定的だったものの、計画を策定したうえで県に提出し、助成金の交付を受けることになりました。

 

弊社のホームページを開設し、今まで頂きましたIT投資及びその他の公的助成に関して寄せられた質問やお問合せなどをここで簡単に回答し、Q&A形式でまとめることと致します。
なお、頂きましたご質問全てに回答しているわけではありません。  

回答


★質問
仮に助成金が採択されたとしますと、その会計上の扱いと着金されるタイミングはどのようになるのでしょうか?


☆回答
会計上の扱いは「雑収入」になりますので、認められた内容で必要な内容については会計年度内に全て実施していくと良いでしょう。
ほとんどの助成金(新規事業に関する一部のものを除きますが)は採択されてから実際に必要な設備資金・外注費など必要経費を費消して、そうした工事や設備導入などが確実に実施されたのを確認してから着金される「後払い」となりますので、資金繰りなどを留意していくと良いでしょう。


★質問
個人事業者ですが応募資格などに出ています、「中小企業または個人事業者」と出ていますが、何か採択などに差異があるのでしょうか?


☆回答
多くの助成金などではその公募条件で、「中小企業または個人事業者」と出ております。
雇用関係の助成金ですと、公募条件と書類の体裁・内容・実態が整えられれば、特段関係ありませんが、ビジネスモデルや経営革新・研究開発に関する助成金については、実質的には中小企業がほとんど多数を占め、個人事業者の採択はきわめて少ないと言っても良いでしょう。


★質問
申請書類の記入要綱や用紙などを見ますと、研究開発や新規ビジネスモデルといった場合には、新しい内容や専門的な内容が必然的に多くなってしまうのですが、そもそも各官庁や自治体などの担当者が内容を見て、理解し判断が出来るものなのでしょうか?


☆回答
選考の流れについてですが、まず担当者が必要書類の用件などを満たしているかを確認し、次いで内容について誤りがあるかどうかをチェックするようです。ここで3分の1から多い場合は半分くらいが、はねられてしまうこともあるようです。
それから実際に案件の内容を審査していくようですが、この場合には官庁や自治体からの依頼を受けた技術士や中小企業診断士などが入って専門的な内容などを審査し、何人かのチームによって書類選考の通過・不通過を選考するようです。


★質問
こうした公的助成の公募に際して、書類選考だけで通るものなのでしょうか?


☆回答
少額の内容・及び雇用関連の内容については、書類選考だけで採択・不採択を決定するものもありますが、より額の大きな案件・新規事業などの内容などの多くは、実際に代表者及び担当者などの面接や、プレゼンテーションなどを行い、実際に計画の熱意や熟度などを見極めてから決定するようです。


★質問
当初の書類審査において、担当者はどのような箇所をポイントに見て判断しているのでしょうか?


☆回答
まず第一には上記で申し上げましたように、書類の不備や内容の誤り、設備資金の明細表や経営計画表に誤りがないかをチェックします。
そうしたミスが無かった場合の選考のポイントについては、公募の条件・内容について異なってきますが、優先して考えられるのはまずは「現実的にプロジェクトとしてやっていけるのか・実現できるのか」ということです。
実際のところは後払いの形ですが、実施する側から見るとあげてしまう形になりますので、助成が行われてから倒産してしまってはどうしようもありません。
現実に行われるであろう妥当性などを判断するため、収支計画や販売の見込み先・売上の予測などを綿密に検討すると良いのではないでしょうか。

ただし研究開発や商品開発など、「先端」「個性」「独創」「斬新」などのキーワードが織り交ざっている場合には、夢やロマンのある計画のほうが受けが良い場合も生じているようです。


★質問
採択される件数・確率というのは、具体的にはどのような感じなのでしょうか?


☆回答
少額の内容や雇用関係の助成金の場合は、内容が適切で書類の不備や誤りがない場合には、おおむね通る可能性が高いと認識しても良いと思います。
しかし、自治体ではなく国の中央官庁やその関連団体が実施する高額の公募や、経営革新や商品開発・研究開発に関する内容については、良くても「野球の打率」くらい、より厳しい場合は一ケタ代の確率になるなどの厳しい内容であることを認識しておくと良いでしょう。


★質問
官庁・自治体の会計年度は4月から翌年3月までですが、設備工事などで年度をまたいでしまう場合、大丈夫なのでしょうか?


☆回答
現実に会計年度は存在していますが、完了時に支払われることから、年度をまたぐことになっても原則は問題はありません。


★質問
申請する額は、あえて大きいほうが良いのでしょうか?


☆回答
これも実施する立場の考え方によって、異なってくるようです。
例えば、
・助成金額:100万円以上300万円以内
・助成比率:2分の1

という場合、200万円以上600万円以下のプロジェクトがその範囲になってきますが、仮に担当する部課で予算総額を3000万円取っている場合、1件100万円の助成なら30件の採択が可能ですが、1件あたり300万円の場合、10件のみになってしまいます。
原則として応募してきた以上は、なるべく広く採択したい・高額の助成を行った場合、その後倒産したらムダになる、という判断からか、あえて少額のほうが採択されやすいようです。


★質問
助成に関して難易度とかあるのでしょうか?


☆回答
上記の内容とも関係しますが、少額の内容・また募集している官庁・自治体においても、都道府県と市区町村の場合ですと、より身近で法人住民税などを完納している(滞納は公募条件から外れることも少なくありません)市区町村のほうが採択されやすい傾向にあるようです。
全体的に各地域の経済産業局や官庁などの中央機関になるほうが、より難易度が高くなってくると認識したほうが良いでしょう。

ソフトウエア開発の会社に勤めております。社長から研究開発に関する経済産業省や中小企業総合事業団などが実施している助成金制度などを使って、資金調達をするように、という指示がありました。
したがって、社長からの指示により調達する費用を極力大きくするように、該当すべく新規開発の事業規模を本来行っている開発内容から大幅に膨らませ(水増しとも言っても良いのですが)こうした研究開発に関する設備投資・人件費・外注費などを大きく見積もりの上、書類を提出しました。
こうした内容は、法律には触れないのでしょうか?
 
回答
 
  
まず結論から言いますと、法律違反となる可能性が高いと考えます。最近では金融機関の自己資本比率の拡大に伴い、貸出資産を圧縮する現象(いわゆる貸し渋り・貸しはがし)が横行し、資金調達自体が厳しいことから、こうした公的助成を資金調達の1つの手段と認識して、行ってしまうケースが多発しているのが現状です。
以前に雇用関連の助成金において、不正受給が後を絶たないことから、提出する書類内容が増えたり、審査自体が厳しくなってきております。


この事例では、社長からはは「水増しでの助成は厳しく、難しい」との報告は上げているのですが、「別に現金に色をつけるわけではなく、使途を事細かに報告するのではないのだから、とにかくやれ。」と強く言われているとのことでした。
こうしますと会社勤めの身となりますと、何もしないわけにもいかなくなってきます。


しかしながら、こうした指示命令自体が、まず違法性の高いものであると判断せざるを得ません。経営者の中での判断では、助成金関連の公募書類をきちんと目を通して理解している例は少ないですので、自分の勝手な判断と価値観で、何となく「ウチでもこの公募に合ったような、似た事業があるので、とりあえずやってみよう」といった、極めて軽い動機で取りかかる事例も少なくありません。
こうしたことから、公募内容に記載している注意事項や但し書きなどを無視して、取り掛かってしまうことも多いようです。

まずここにある発言している内容でも、誤っている適切ではない箇所があります。

(1)現金に色をつけるわけでなし・・・
ですが、実際に研究開発や新規事業などの公的助成の場合、実際に事業を行ってからの後払い形式の上、必要経費を当初から事細かに見積もり、その根拠なども書類及び面接などで聞かれます。
さらに、実際にその通り使われたかどうかもチェックし、仮に変更があった場合には書面で報告書を提出の上、各地域の担当窓口までその承認を得る必要が出てきます。また定期的にプロジェクトの進捗状況などを報告しなければなりません。
実際に現金に色をつけるわけではないですが、かなり「現金に色をつける」に近い内容となっていますので、注意が必要です。

(2)使途を事細かに報告するわけでなし・・・
これも前段の内容と一部重複致しますが、事前の必要経費の算定・実際に公的助成が適用されるプロジェクトを実施した結果、売上・利益などの効果がどのくらい出たのか、といった効果などを算定し、提出する必要がありますので、経費・経営計画双方とも、事細かに報告する必要が出てくることを認識するべきです。
計画が採択されて実際に予算を執行する際にも、変更点があった場合には、ただちにその旨を報告し承認を得る必要があります。


過去の不正受給に関する主な手口としましては、比較的書類選考などが緩かった時や知名度などが低かった場合には、以下の内容が多かったとされています。

(1)架空の法人を作り、実態がないにもかかわらず助成金の申請を行う。
(2)架空の研究開発・設備投資など、目的を偽って申請を行う。

最近ではこうした実態のない法人・事業などは、書類選考・面接・現場視察などに伴って大幅に減少している、もしくは始めの書類選考からはじかれることが増えてきていますが、逆にご相談がありましたように、実際に研究開発などの事業を行うにしても、こすっからい手法ではありますが、その経費などを水増ししている例が増えているようです。

すなわち、
(3)営業実態がある場合でも、水増しして請求している。

なのですが、
(4)設備投資を通じた助成制度の場合、通常の投資の差異に業者から金額を水増しした領収書を発行してもらい、新規事業に伴う設備投資に見せかけ、受給している。
(外注費もしくは委託費の水増し)
(5)人件費・会議費・出張旅費などの認められる事例では、あらかじめプロジェクトに参加する人員などを増やしておき、実際には計画に参加していない社員でもメンバーとして計上しておき、その人件費・交通費などを計上する。
(6)情報通信関係や、アイデア性のある新規事業に関する助成事業で多い、通信費やプロバイダ料金・電気料金などの光熱費において、該当する事業に相当する、按分比率の助成が認められているものの、それを過大に見積もる。
(7)ハードウエアなどの機器のリース料金を、過大に見積もる。
(8)経費の明細書では、消費税を除いた額を計上するようにされているものの、消費税額をあらかじめ上乗せしてしまう。

といった手法が増えているものと見られます。ただし、こうした算定根拠は細かく精査されますので、疑いの強いものや消費税の計上などで誤っているものに際しては、初めから書類選考の段階ではじかれますし(総提出書類のじつに3割程度が、書類提出部数の不足・記入誤り・内容誤りなどで当初の段階から、はねられてしまいます。)仮に不透明な内容のものがありましても、面接・ヒアリングなどによって、チェックされるようになっています。
また外注費などは、額が大きくなりやすいことから、発注先・そのコスト・業務内容・選定理由などもチェックされますので、後の段階でつじつまを合わせるために、架空の領収書などを起こしてもある意味で「無駄な努力」と言えるでしょう。

いずれにしましても、本来の内容以外に事業内容を水増ししても、書類選考・面接などを通じて、不採択となる確率は高いといえるでしょう。また少なくとも過去の内容とは異なり、採択自身が非常に厳しくなっており、仮に不正などが発覚した場合には、そのペナルティが極めて大きいことを認識すべきです。

こうした場合には、現実的にペナルティを受けるおそれが非常に高くなります。
具体的には助成金が採択されて補助金を受け取り、そうした事業そのものが架空だった、もしくは外注先などから水増しで領収書を起こしていた、などということがわかると、犯罪行為ですので補助金適正化法または詐欺などで、経営者及び幹部などが逮捕されている例が相次いでいますが、その多くは一罰百戒の意図もあり裁判の結果も執行猶予のつかない実刑が出ることが多く、厳しい罰則によって処罰されています。
また助成金額も即時返還もしくは、それ以上に徴収する事例も出ています。

こうした企業犯罪では、雪印乳業の事件や裁判を見ても、現場の担当者や責任者が逮捕・処罰を受けており、経営責任として社長個人が逮捕されないこともあり、また法人が犯罪による処罰を受けたとしても、法人はヒトではないことから懲役や禁固はありえずに罰金刑のみだと、たかをくくる経営者もいるかもしれませんが、補助金適正化法の場合は、経営者が逮捕・処罰されることが多いですので、甘い見通しによる行動は控える
べきであると考えます。

我が国はバブル崩壊以降の不況が長期化し、国全体が活気を失っていますが、その一因として各界の指導者層のリーダーシップの欠如と、職業人の職業倫理の低下なども、無視出来ない事実として存在しています。
公的助成の原資は言うまでもなく税金であり,その使用は今後付加価値が増えると認められ、雇用・設備投資・税収の増加などにつながるものを中心に採択されていますが、あくまでも国民の負託に応えるものでなければなりません。したがってその経理などを適正に行う義務があることを認識すべきです。

間もなく決算期を迎え、若干利益が出そうな見込みですので、そのまま税金として納めてしまうのは芸がないと思い、新聞などで出ております、今年からIT投資促進税制が始まったとのことですが、制度や内容を教えてください。
 
回答
 

  
以前のメールマガジンにおいても掲載致しましたが、平成15年度の事業年度より税制改正に伴って今年1月から2006年3月末までの時限措置の中で、以下の情報機器に対して、取得価格10%の税額控除もしくは50%の特別償却が選択可能ということから、社内の利益状況に応じて決められると良いでしょう。

1.電子計算機
2.デジタル複写機
3.ファクシミリ
4.ICカード利用設備
5.ソフトウェア
6.デジタル放送受信設備
7.インターネット電話設備
8.ルーター・スイッチ
9.デジタル回線接続装置

適用要件は、購入価格が資本金3億円超の企業の場合、ハード・ソフトとも600万円以上、3億円以下の企業はハードが140万円以上・ソフトが70万円以上となります。また控除限度額は、法人税額の20%までとなります。

こうした制度を導入する政府のねらいとしては、IT投資を通じて、国内企業全体における事業の効率化・経営革新及び他社との競争力向上を図ることを目的に、総額6000億円規模で行う、大規模な減税といえるでしょう。現在のIT投資の実情は、80~90年代のアメリカ企業の状況に近いと判断されていますが、アメリカでは90~92年における不況回復の過程で、IT投資がそのけん引役を果たしたことから、日本においても同上の効果を図ろうとするものです。

今年からの事業年度で購入したIT関連のソフト、ハードの償却を単年度で大きく償却できることから、ある意味で「法人税を払う代わりにコンピュータを買いなさい」といった内容に近くなっています。

しかしながら、1999年~2000年頃のITバブルのときのように、パソコン減税などの制度を活かして色々と設備を導入したものの、利用状況に至っては現場にほとんど定着せず、投資としての効果に疑問があった例などがありました。
日本でのIT投資は欧米や、他のアジア諸国と比べて立ち遅れており、加えて業種によってその導入状況には大きな差異があり、多くの業種には広がっていない状況にあります。
具体的な例として、第一に業種別IT投資の日米比較を挙げますと、アメリカでは対事業所サービス・通信業・教育及び医療サービス業及び金融保険業・流通業においてその数値が高いのに際し、日本では電気機械・金融保険・運輸通信・精密機械と業種に差異があるのみでなく、投資比率も98年度統計ではアメリカが6割から8割を超えているにもかかわらず、日本では3割弱から5割程度と低い、ということが挙げられます。

その理由としては、コンピュータやシステム開発の価格が高くて導入できない、または技術革新が早いことから様子を見ている、という要素は少なく、むしろ「社内で使いこなせない」「費用対効果に疑問を感じる」といった内容が多く挙げられます。

その理由はマネジメントの問題によるところも大きく、かつては経営トップなどの関心が薄いことが主因として取り上げられましたが、最近ではIT化とはあまり縁のなかった業界や、今までは東京一極集中だった情報化の現象が地方企業にだいぶ広まりつつあります。
また最近の経営トップはおおむね情報化に対する興味・関心が高くなっている傾向にありますので、要は「効果が見られれば、投資することはやぶさかではない。」といった流れに変わりつつあるようです。

問題点は、社内・社外において、いくつか挙げられるのではないかと考えられます。
要因を一部取り上げますと、

(1)今までリストラ・人員削減などで10年近くやってきたため、「情報化」と言えば「首切り」「人減らし」の方策と現場で認識されてしまい、あまり流れが進んで来なかった。
(2)SCMやCRM・ERPといった海外からの横文字の概念ばかりが、イメージ先行でそのまま輸入されてしまい、わが国の産業構造・ビジネスモデルを主体とした新たな構造が十分咀嚼されていない。


今後は日本独自の競争力を持ったビジネスモデルの確立とともに、利用される現場においても変化を先送りし避け続けてきたことから生じている、90年代からの「失われた10年」だけではなく、オイルショックを上手く乗り越えてから油断した80年代の「何もしなかった10年」の20年間を猛省の上、新たな変化にポジティブに対応していくことが求められるでょう。

政府では平成15年度から、投資活動をより活発にするための先行減税として、IT投資に関する減税をスタートさせるようですが、具体的にはどのように変わるのでしょうか? 
 

回答


初めに先行減税に関する説明を致します。
先行減税は、今後日本経済を支える新しい技術を生む投資を後押しするため、政府及び地方で総額1兆2000億円の企業の研究開発及び設備投資に対して適用されます。

研究開発減税の場合、本年1月以降に始まる事業年度(2003年12月期決算)から利用でき、研究費総額の8~10%を法人税額から控除できる恒久措置になります。ただし特例として当初3年間は10~12%の控除を認め、研究費比率が多いほど、控除できる比率も大きくなる仕組みとなっています。

中小企業向けの場合には、より優遇された内容となっており、基本控除率は一律12%とし、導入当初3年は特例として15%とするものです。

また控除額の上限は法人税額の20%となり、上限を超える分を翌年度に繰り越して控除できることも変更点の1つです。現在も研究開発に対する支援税制は存在しますが、増加分の一定割合しか控除を認めていないため、額が増えなくても減税されることから、研究開発を促す効果はより高まるものと思われます。

IT投資関連の場合、正式には「ITネットワーク化投資促進税制」と言われますが、本年1月から2006年3月末まで時限措置で実施され、以下の情報機器に対して、取得価格10%の税額控除ないしは50%の特別償却が選択可能です。

1.電子計算機
2.デジタル複写機
3.ファクシミリ
4.ICカード利用設備
5.ソフトウェア
6.デジタル放送受信設備
7.インターネット電話設備
8.ルーター・スイッチ
9.デジタル回線接続装置

適用要件は、購入価格が資本金3億円超の企業の場合、ハード・ソフトとも600万円以上、3億円以下の企業はハードが140万円以上・ソフトが70万円以上となります。また控除限度額は、法人税額の20%までとなります。

 

お宅の会社のホームページ上で、IT投資における公的助成金の書類作成代行や、申請業務の代行サービスを行っていると出ています。
そもそも助成金とはどういう目的で始まり、どういった使われ方をしているのでしょうか。
 

回答


助成金は、所管官庁及び自治体などから活用できる、返す必要のない資金を指します。政府は厳しい経済情勢を踏まえ、雇用対策といったセーフティーネットを中心に行っておりますが、その他研究開発・投資活動・IT投資などの分野でも行っております。

中心となるものは、厚生労働省及びその関連団体が中心として行っている雇用関係助成金となります。具体的には以下の場合に助成されます。

1.新たに労働者を雇用した場合
2.60歳以上の継続雇用制度の導入
3.教育訓練・職業能力開発
4.障害者の雇用
5.育児・介護の両立支援
6.職場環境の改善
7.福利厚生の充実
8.労働時間の短縮

などの幅広い措置に対して、助成制度が設けられています。なお、研究開発やIT投資などの助成金は通常予算・補正予算を含めて税金を原資としていますが、雇用関連の助成制度の場合は、雇用保険の雇用三事業として行われているため、雇用保険料の事業主負担分が原資となっております。すなわち雇用保険適用事業主の互助的なものでもあり、加入している事業者は、当然活用すべきものと思います。

雇用関連の助成金は色々と内容が多く、申請書類を不備なくきちんと記入して、提出さえすれば比較的下りやすい状況にありましたが、最近では不正受給が相次いでいることから、審査が急激に厳格になったうえ、提出する書類が大幅に増加している事例が多発しております。その理由は主に、以下の2点にあります。

1.一般企業による不正受給が相次いでいること。
2.アングラ経済による不正受給も発覚していること。

具体的には以下のようなパターンが挙げられます。
(1)架空の法人を作り、実態がないにもかかわらず雇用関係の助成金の申請を行う。
(2)営業実態がある場合でも、水増しして請求している。
(3)設備投資を通じた助成制度の場合、通常の投資の差異に業者から金額を水増しした領収書を発行してもらい、新規事業に伴う設備投資に見せかけ、受給している。

こうしたケースは当然ながら犯罪行為となり、内容によっては詐欺行為・また助成制度によっては補助金適正化法により、事業主及び幹部が逮捕されている例が相次いでいますが、悪質なケースも多く、一罰百戒の意図もあり裁判の結果も執行猶予のつかない実刑が出ることが多く、厳しい罰則によって処罰されています。

雇用関係の助成金では、一例をとりますと「雇用・能力開発機構」において
2001年度  28件(金額:1億9000万円)
2002年度(上半期のみ)16件(金額:1億800万円)

と後を絶たないのが実情です。監督官庁・団体でも、こうした不正受給を事前に予防していくため、事業主や従業員に対する書類及び電話など調査などを実施した上、さらには実地調査も頻繁に行っていますので、正しく申請を行うことが不可欠です。

100万円未満のパソコン税制はなくなりましたが、他に情報機器を購入した場合の税 制上の優遇措置などはありますでしょうか? 

回答

パソコンやデジタル複写機などを100万円以上購入した場合、ないしはは140万円の以上のリースを設定した場合、税金が安くなる制度がありますので、検討すると良いでしょう。

具体的には、
(1)以下のデジタル機器・通信機器・エアコンなどの購入を実施した場合、その範囲に入ります。

1 電子計算機
2 デジタル複写機
3 ファクシミリ
4 デジタル構内交換設備(PBX)
5 デジタルボタン電話設備
6 電子ファイリング設備
7 マイクロファイル設備
8 ICカード利用設備
9 冷房用又は暖房用機器

(2)所轄の税務署に青色申告の届出(法人・個人共)をしていること。

どのくらい金額的には得になるか、といった点につきましては

(1)税額控除・・・税金が控除されるもの。(上限は法人税額又は所得税額の20%)
(2)特別償却・・・通常よりも減価償却を多めに出来ること。
が利用できますが、リースを設定した場合には、(1)の税額控除のみになります。

具体例1)
期末の直前に総額120万円のデジタル構内交換設備(PBX)とファックス・電話機を購入した。

(1)税額控除は取得金額の7%のため、
120万円×0.07=8万4千円
(2)特別償却は取得金額の30%を、通常の減価償却とは別に費用として計上するこ
とが可能なため、
120万円×0.3=36万円
となります。

具体例2)
期末の直前に総額120万円のデジタル構内交換設備(PBX)とファックス・電話機を購入したが、リースにしたいので、これとは別途サーバーを新しいハードウエアに切り替え、総額160万円にした。

※リースの場合は税額控除のみで、なおかつはリース費用の総額×60%×7%で計算なされることから、
160万円×0.6×0.07=6万7200円
となります。

公的なアドバイザーの派遣事業や、設備資金の貸与などの制度も一通り調べました。目的・趣旨は分かりましたが、少々手間や業務が発生しても、もっと助成額が多い制度を活用したいと考えております。どういった制度があるでしょうか?また経営革新支援法ではIT投資以外の内容が主と聞いておりますが、逆にIT投資に特化した形の助成制度がありましたら教えてください。

 

回答 


助成額の大きさや、手厚い優遇策がある内容ですと、「 IT活用型経営革新モデル事業」の活用はいかがでしょうか。ただし、実質的に中期の事業計画書を作成する手間がかかりますので、事前にある程度の準備が必要となる可能性が高くなります。

それぞれの性格は、以下の通りになります。

○IT活用型経営革新モデル事業
他の中小企業のモデルとなり得る、ITを活用したビジネスモデルに対し、調査費・人件費・ハードレンタル費等が助成されます。(今年度の公募は終了致しました。来年度の募集については、来年2月頃の発表となると見込まれます。)

○IT活用型経営革新モデル事業
(1)ビジネスモデル構築に向けた事前調査研究費に対し、必要とされる費用の2分の1を助成(1件当り100万~500万円)
(2)ビジネスモデルを構築するためのIT化に必要とされる費用(人件費・コンサルタント費・ハードレンタル費・ソフト購入費・プログラム開発費・システムテスト費など)の2分の1を助成(1件当り300万~3,000万円)


受給条件は、中小企業基本法に定められる中小企業になります。

(1)製造業 資本金3億円以下または従業員300名以下
(2)卸売業 資本金1億円以下または従業員100名以下
(3)サービス業 資本金5,000万円以下または従業員100名以下
(4)小売業 資本金5,000万円以下または従業員50名以下

公的なアドバイザーの派遣事業や、設備資金の貸与などの制度も一通り調べました。目的・趣旨は分かりましたが、少々手間や業務が発生しても、もっと助成額が多い制度を活用したいと考えております。どういった制度があるでしょうか?

回答


助成額の大きさや、手厚い優遇策がある内容ですと、「経営革新支援法に伴う支援措置」の活用はいかがでしょうか。ただし、実質的に中期の事業計画書を作成する手間がかかりますので、事前にある程度の準備が必要となる可能性が高くなります。

それぞれの性格は、以下の通りになります。

○経営革新支援法に伴う支援措置
新商品開発・生産、新サービス提供など行い、3~5年以内に営業利益・人件費・減価償却費の合計等を約15%伸ばすことを目的とする計画(経営革新計画)を作成、都道府県知事の承認が得られた場合、助成金および税制上の優遇措置等が受けられます。経営革新支援法に伴う支援の一環ですが、ITを活用した計画を立てた場合も助成されます。

○経営革新支援法に伴う支援措置
(1)計画実現のための費用を補助
(2)政府系金融機関による設備
(3)運転資金の低利融資
(4)設備導入に関して特別償却・税額控除・法人税還付などの優遇
(5)信用保証協会による特例保証など
※詳細につきましては、各都道府県中小企業支援センターなどにご確認願います。

受給条件は、中小企業基本法に定められる中小企業になります。

(1)製造業 資本金3億円以下または従業員300名以下
(2)卸売業 資本金1億円以下または従業員100名以下
(3)サービス業 資本金5,000万円以下または従業員100名以下

このサイトでは、IT投資における公的助成の紹介がありますが、アドバイザーの派遣事業よりも、もっと実益があってなおかつ使いやすい制度はありますでしょうか?

回答

ハードウエアの導入が中心となりますが、設備を導入する場合には、低利でリースが受けられたり、物件の購入費用を無利子で融資してもらえる、「設備資金貸付制度」及び「設備貸与制度」などが比較的利用しやすく、利点が多いと思います。一部の自治体(東京都葛飾区など)では、リースの利子補給も行なっています。

助成内容は、東京都を例に取りますと、
(1)設備資金貸付の場合、無利子で設備金額の2分の1を限度に融資
(2)設備貸与の場合、月額リース料2.302%(4年の場合)
(3)割賦販売の場合、 年利2.6%(02年5月現在)
※詳細につきましては、各都道府県の制度をご確認願います。

対象となります企業は、創業・経営基盤強化のため設備の導入を行なう企業 などとなっています。
具体的な企業規模については、
・従業員数
(1)20名(商業・サービス業5名以下)
(2)21~50名(商業・サービス業6~50名)以下の場合、次のすべての条件
を満たすこと
<1>金融機関借入残高...2億円以下
<2>過去三年間の平均経常利益...2,500万円以下
<3>大企業による出資額...2分の1未満
受給を受けるためには、各都道府県の中小企業支援センターへ書類による申込みをした後、担当者が企業を訪問して現地調査を行ないます。その後、審査委員会によって助成の可否が決定されます。


 

 

このサイトでは、IT投資における公的助成の紹介がありますが、実際に情報化に関する色々な課題があることは分かっています。しかし、どこから手をつけて良いかがわかりません。どうしたら良いでしょうか?

 

回答

まず自社の情報化に関する、色々な課題がある場合、「IT推進アドバイザー派遣事業」などを検討されてみてはいかがでしょうか。中小企業総合事業団が主催(実施は各都道府県の中小企業支援センター)しているもので、同事業団に登録されている、中小企業診断士やITコーディネータなどが、情報化に対する質問や疑問に答えてくれるものです。
質問・相談できる内容と致しましては、ITの導入・現行の社内情報システムの検証・新規システム導入前の相談など、アドバイザーの持つ資格・専門分野などに応じて派遣されます。

助成額は、派遣料の2/3になります。企業負担は1人1日あたり、15,000円となっています。申込については、各都道府県の中小企業支援センターにお問い合わせの上申込を行い、事前に派遣料を振込みます。


この制度が比較的利用しやすい要因は第一に、他の公的助成では、助成額はこれよりはるかに大きくなりますが、書類審査や面接による審査があり、助成を受けるには決して容易ではありません。しかしこの制度については、審査がないことから比較的使いやすいと言えます。

また、こういった訪問アドバイス以外にも、各都道府県が実施している、専門家派遣サービスで情報化に対する質問に答えてくれるサービスや他の分野(中小企業診断士・会計士・技術士など)の派遣事業などがあります。

 

従業員100名程度の企業の経理部長です。情報化投資の際に、投資額を一部助成してくれる制度があると聞いているのですが、どのようなものがあるのでしょうか?

 

回答


政府では、2005年度までに世界最強のIT国家となるべく、「e-Japan重点計画」を推進しておりますが、産業における国際競争力を強化するため、経営規模の小さな中小企業に投資の負担を軽減するよう、IT投資に関する公的助成を、本格的に展開しつつあります。

その内容は、大きく分けて以下のような内容に分かれます。


(1)専門家を1-2日程度派遣して、様々な訪問アドバイスを行うもの

(2)ハードウエアの低率リース(一部の自治体では利子補給を行っております。)や設備貸与

(3)経営革新支援法など法律認定を得て、IT導入・開発費用の助成から税制の優遇・政府系金融機関の低利融資が受けられる支援策

(4)中小企業金融公庫・国民生活金融公庫など、政府系金融機関によるIT融資

(5)各市区町村・商工会議所などによる、ホームページ開設の費用助成・商店街事業育成・研修事業など

基本的に助成金は返済が不要な資金のため、様々な手続上の手間がかかるかもしれませんが、新たにシステム投資・ハードウエアの購入・リースなどを行う場合には、事前に検討する価値があると考えております。その折には、ご参考となりましたら幸いです。

従業員約90名の会社を経営しております。昨今の不況の長期化と公共事業の大幅な削減に伴い、人員の削減やコスト削減を数年前から本格的に行ってきました。
コスト削減は、晴れの日はオフィスの蛍光灯も使わないという徹底したもので、ここまでいくと単純にコスト削減ではなく、社員の意識改革を迫るものといったほうが良いかも知れませんが、考えられるものはほとんど全て実施していった結果、今後何をしたら良いのか思いつかない状況となっています。
一体どうしたら良いのでしょうか?

 

回答

コスト削減は無駄を排除する重要なもので、全社的な活動自体は良いことだと考えます。しかし、こうした活動を長年にわたって行ってきた結果、逆に現場での業務が増えたり残業が増えたりしていることはありませんでしょうか?

例えばパソコンを導入するにしても、年度末まで待たされる上に、価格を調べることは2ヶ所程度では承認が得られず、最低6から7ヶ所・しかも量販店の価格からインターネット販売での価格・さらにはOA商社への見積依頼と複数の販売チャネルを調査の上報告を上げないと、認められない仕組みとなっています。
パソコンはまだ良いのですが、トイレットペーパーやボールペン・文房具などの消耗品に至っても同じような状況です。それもまとめ買いしたほうが1つあたりの単価が安くなるので、極力全社単位でまとめ買いをしていますが、社内で保管しておくため場所を喰うのと、消しゴムやボールペンなどに至っては、女性社員や年配社員から「今まで使い慣れている、この種類でなければ困る」といったニーズが強く、その管理に意外と手間がかかります。

逆にコスト削減を行っていくと、コスト削減に伴い業務が増えてしまう、つまり目には見えないものの、人件費が余計かかってしまうという弊害が出ているものと考えます。10年くらい前までは人員削減などは行わずに、ほとんどは配置転換などで対処していたことから、「人件費は固定費」と考え、昔の石油ショックの時代などはコストダウンによって乗り越えてきた成功体験がありましたが、昨今の厳しい経済情勢に伴い、人員削減を行うのみならず、派遣社員やパート社員を雇用するといった、「人件費は変動費」の形になってみると、過去のコストダウンの方法は、逆に人件費を向上させてコスト高につながることから、今までの成功体験が通用しなくなってきたものと考えられます。

ここで管理上、「見えるコスト」と「見えないコスト」に分類すると、以下のようになると考えます。

○見えるコスト
1 物品コスト→商品の単価

●見えないコスト
1 在庫コスト→もの・オフィスに占有している空間コスト
2 在庫管理コスト→在庫量・内容の調査などのコスト
3 業務コスト→発注を取りまとめる業務及び、取りまとめ部署(資材部・購買部など)による購買品の各部署への振り分け業務によるコスト
4 伝票コスト→消耗品の伝票など収集及び、伝票処理・経費振替などの管理業務のコスト
5 時間及びモニタリングコスト→複数のカタログ・相見積などによる注文を行う時間及び管理コスト

こうした「見えない」コストの多くは、実際に社員が作業を行うものや、所属長が管理を行う、人件費となってしまいます。
 
特に消耗品(文房具や日用品など)の場合、全体の購買費に占める割合が低いにもかかわらず、購入の際の業務コストは大きな負担になっているものといえるでしょう。

こうした購買関連の効率化を図るために、今普及しつつあるインターネット調達を活用することは、望ましい選択肢の1つと考えます。
発注した翌日に配送され、24時間対応できることから、発注書の作成や商品検索・在庫管理といった手間を大幅に削減できるのみならず、保管スペースの効率化や在庫管理を不要にできるといった、多彩なメリットを得ることが可能となります。
また、ISO14000(エコロジー・環境問題に対応した認証)などを準拠している企業などにとっては、エコ調達も欠かせなくなってくると思いますが、そうした内容にも対処できるようになっています。

こうしたサービスの活用のみでなく、各企業において独自にインターネット調達を実施しているところも少なくありません。
最近の大企業や官庁・自治体などのホームページでは、「資材調達」のサイトが存在し、要求する部品や資材などの仕様・品質・価格などをあらかじめ提示しておき、一定以上の要件を満たす企業であれば、世界各国のどの企業からでも取引を行うといった、過去の「系列」の枠組みを大幅に超えて取り組んでいるところも多くなってきました。
無論インターネットという、「相手の見えない取引」となるリスクが存在しますが、あらかじめモニタリングしておく仕組みを用意しておけば、安価な資材調達や、開発業務のスピードアップなどに結びつくのではないかと考えます。

いずれにしましても、社会が発展するに伴い、あらゆる業界・業種の企業で平準化が進んでいる以上、極力削減できるムダ・ロスについては、他社との競争優位と生残りの観点から、速やかに対応していくことが、大きなポイントになってくるのではないでしょうか。
そのためには、購買業務のみではなく本来行うべき業務に付随した、間接業務や売上や利益を産まない業務の合理化を通じて、全社的に削減した業務コストを本来の基幹業務にシフトしていくことが、他社から先んずる1つのカギになると考えます。

現実問題として現在の経済情勢では人は増やせないことが多く、今までと同じかそれ以上の業務を処理しなければならないことから、そうした事実に対してどういった業務内容を行っているか、適切に見極めていく必要があると考えます。
そのため、管理者として社内や部下を見ていくためには、


1.作業でなく業務を行う
2.業務でなく管理や戦略的企画を行う

といった、業務の視点を常に高めて仕事へのモチベーションを高めていくように、日常的に社員への啓発を訴えていくことがポイントになるでしょう。

SOHOという仕事について、疑問、質問、相談、等をされているサイト、ホームページなど教えてください。

回答

SOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)は、情報化の発達した現代において、自宅にてパソコンでインターネット・メール・電話・FAXなどの通信手段を用いて仕事を行うことを言います。仕事の内容はまちまちですが、(1)データ入力系(2)執筆・ライター系(3)ホームページ作成系(4)プログラミング系が代表的なパターンです。

いざ色々と調べようとすると「儲かります!在宅ビジネス」のような案内がたくさん目立ちますが、まず第一には焦らずに、SOHO関連の支援団体のサイトなどを調査し、仕事の内容・条件・働く形態などを事前に理解しておくことが肝要です。


現在失業率が高く将来の不安が高いことや、リストラにはならなくてもワークシェアリングや賃下げに伴い、今まで厳しかった兼職規定を解除して、会社員の方がSOHOを始めるケースも起こり始めています。そのため、注意すべき点は、以下の内容です。

(1)オンライン上であり相手が見えないため、相手を良く調べること。
(2)SOHOで仕事を受託する条件として、資格の取得・教材や機器を購入させる所が多いが、こうした内容には注意すること。
(3)始めの面談時に、費用・納期など綿密に話し合い、トラブルにならないよう留意すること。

などが挙げられます。

工場を経営しております。部品点数が極めて多く、調達に手間がかかるため、納入業者に見積を依頼したり発注できるサイトを立ち上げようかと考えております。注意すべき点は何でしょうか?

 

回答

 

大手企業や中堅企業を中心に、インターネット調達を導入する企業が増えています。納入業者向けサイトを開設し、発注量の少ない納入業者ともネットで結び、見積もり依頼から発注までをオンライン化するのが典型です。それに伴い、見積依頼の手間が格段に減り、調達候補の納入業者を増やすことが可能です。

しかし納入業者にとっては、逆に負担が増える場合が多いようです。見積依頼の件数は増えますが、受注できる割合が下がるため、見積作成に時間がかかる商材を扱う場合、無視できない問題になるケースがあります。さらに発注企業が個別にWebサイトを開設するため、毎日チェックする手間がかかります。こうしたことから取引先から苦言を呈される場合もありますので、取引先にもメリットがある仕組みを心がけるべきと考えます。

インターネットを通じて部品や資材の調達を始めました。社内のワークフローなどて協議しましたがまとまらず、必要な情報の公開や、納入業者の電子メールを受け付ける機能だけに限定している関係か、具体的な効果が特に出ません。どうしたらよいのでしょうか?

 

回答

インターネット調達の目的は、以下の2点にあります。

1.取引先を広く求め、安くて品質が良い部品や資材を見つけるため。

2.調達のスピードアップを図るため。

にあります。ネット上に資材及び部品の仕様など必要な情報を公開すれば、これまで取引がない納入業者と出会える確率が高まることや、調達までの時間短縮などのメリットがあります。

注意すべき点は、価格交渉などの商談や社内の承認などを人手中心でで処理した場合には、タイムロスが大きく発生し、効果が大幅に減殺されるおそれのあることです。こうした対策として、社内の承認はすべてイントラネットで処理し、調達期間を3分の1とするなどしている企業がありますが、インターネット調達のメリットを享受するには、こうした取り組みも必要となります。

 

一般的にインターネットを活用した業務の場合、

1.インターネットを通じて、ビジネスなどの商活動を行う。

2.インターネットを利用して、業務に反映する。

の2点がありますが、2のほうが即効性があり、なおかつ効果も大きいですので、まず2を中心として行い、①は地道に継続していく必要があると考えます。

現在競合他社との差別化の一貫として、取引先との間におけるBtoBの展開を検討しております。差別化による競争優位の観点から、あくまで独自で進めてきましたが、取引先を巻き込んだ新しい事業の仕組み作りは、遅々として進んでいません。どうしたら良いでしょうか?

 

回答

企業間EC(B toB)への取り組みでは、企業の競争力において重要になりつつありますが、単独で推進するより、手を組むことの出来る内容では、積極的に提携してしまうほうが、時間及びコスト面において、より有利となります。原則的には、取引先等の企業向けサービスのほうが、消費者向けのサービス(BtoC)よりはるかに成功する可能性が高く、また効果もいち早く出やすいですので、障害となる要因に注目することが大事です。

鹿島・清水・大成建設の3社において、建設設資機材のインターネット調達を共同で行っておりますが、こうした提携には2つの背景があります。

1.単独でのインターネット調達は、納入業者の対応が増えることから協力が得られにくく難しいこと。2.資材・部品の調達は、競争力の源泉にならないと割切る企業が現れたこと。

にあります。その分コストを安く調達し、完成した商品で差別化をつける・価格競争力をつける方向に向かっている企業もあります。

消費者向けのサービスでは、独自性が大きなポイントとなりますが、対企業向けの展開では、提携も積極的に視野に入れる必要があると考えます。

ネットビジネスに参入しましたが、他社とは異なる独自性を出そうと考え、色々とアイデアを企画しますと、旧態依然とした規制がネックになり、実現できなくなることが頻発します。規制緩和まで、見送らざるを得ないのでしょうか?

 

回答

どの業界でも、監督官庁による何らかの規制がありますが、その目的は消費者保護や産業育成といった性格です。さらに、ほとんど全てがECサイトやネットショッピングを前提とはしておらず、企業にとってビジネス展開を阻害する要因に感じることも多々あります。

対策としては、全く変化のしようにないと思われる規制でも、ビジネス上の工夫や監督官庁への働きかけによって、回避できることがあります。最近では規制緩和の方向に向かっており、新しいサービスを実現する機会が増えています。

一例ではインターネットを通じた旅行商品の販売に際し、消費者保護のため郵送で旅行条件を記した書面を送付する必要がありました。そのため日付間近の商品が販売できないのみならず、コストもかかりましたが、昨今では郵送せずにすむようになり、代わって旅行条件を表示した画面を顧客のプリンタで印刷してもらう形に変わりました。ECサイトやネットショッピングで成功を収めるには、他社に先駆けて規制に挑む姿勢も必要となります。

ECサイトやWebショップなどで、自社の製品を直接販売をする場合に、従来から取引している卸や代理店といった中間業者への影響が大きく、社内からの反発かもあります。取引先が生き残れるよう、折衷的な仕組みにしたのですが、今度は十分な効果が出ません。どうしたら良いでしょうか?

 

回答

インターネットによる商取引の特徴は、顧客とメーカー・企業が直接接することの出来る点にあります。消費財メーカーの場合、卸・小売を通さず消費者と取引可能となり、さらには消費者から生の声を集めて、それを商品開発に活用することが出来ます。消費者は流通コスト・人件費などの削減により、より低い価格で商品を手に入れることが出来る利点を持ちます。

したがって卸・問屋の中抜きが起こっている例もあり、メーカーが直接ECサイトやネットショッピングなどに進出した場合、中間業者や社内の各部署からの反発が強くなる可能性が高くなります。長年苦労をともにした取引先に配慮する考えは正しいのですが、長期的な成長を望むのであれば顧客のメリットを第一に考えるのが大事です。

一例では、既に有名になりましたオフィス用品のアスクルでは、顧客のメリットを追求するため

1.親会社のプラスの商品のみならず、ライバルメーカーの商品を扱うこと。

2.顧客拡大のために値引き販売の実施。

を行い、社内及び特約店・小売店から強い反発がありましたが、粘り強く説得し、現在のように大きく成長しております。すなわち、新たなビジネスモデルにより得られるメリットと、既存の取引先を守ることとを勘案の上、判断することが必要です。

取引の仲介などでECサイトを展開しています。会社の規模が大きく、意思決定に時間がかかることから、情報システム部門が一切関与せずに、独目の判断で推進しています。ただ、立ち上げた後の管理運用で、当初のみこみほどの効果がないので、今後の方法について考えておりますが、今までのやり方で改めることはありますでしょうか?

 

回答

トップダウンで一方的に上から言われたのみではなく、自発的に各部署がECサイトやWebショップに取り組むことは、良い傾向にあると言えます。大企業では部署によって担当する業種・業界が異なり、Webショップなどに対する見解も違って当然です。

しかしながら、各部署任せにすることのデメリットを考慮し、補う必要を考えなければなりません。方法としては、以下の方法が挙げられます。

1)全社的に、ECサイトやWebショップの推進を支援する体制を用意すること。専任部署の設置は事情により異なりますが、少なくとも推進・支援する担当は兼任でも置くべきと考えます。


2)ビジネスモデル及び技術的なノウハウを共有すること。ある部署が考えついたビジネスモデルが、他の部署で転用することや、システム開発のノウハウを生かすなど、コスト及び時間の短縮につながります。さらにアイデアを検討したり、技術面のアドバイスを通じて、相互支援できる体制となれば理想的です。

ECサイトやWebショップを行っているのですが、うまく行きません。

販売する方法が異なり、既存の営業の反発があるのみならず、物流その他社内の諸制度を見直す必要があるため、色々と抵抗が生まれてきます。そのため、すべての社員の意識改革を促す目的で社員教育に力をいれようと思います。しかし、教育コストなどを考えると難しいと言わざるを得ません。どのような対処が良いでしょうか?

 

回答

 従来のビジネスに固執している場合には、Webショップ/ECサイトの成功は不可能に近くなることは事実です。そのために、今までの常識から離れて、新しいアイデアをもとにWebショップ/ECサイトに取り組む認識が浸透すれば、大きな可能性となります。

ある商社では、Webショップ/ECサイトやITに関する社長賞の制度を設け、熟度及び意欲の高い企画及び社員を四半期ごとに表彰し、事業化を果たすなど、全員のやる気ではなく、個のアイデアを生かした取組みのほうが効果をあげているのが実情です。全体を底上げしていくのも重要ですが、意識には個人差があり、また教育コストもかかりますので、むしろ意欲ある人材を伸ばしていく仕組み作りに力を入れるべきと考えます。

社員の意識改革を待つのみでは、環境変化に乗り遅れます。意識改革には少なくとも半年から1年以上の期間を要するのみならず、過去の成功体験を多く持つ中高年層に理解を要するには、それ以上の期間及び具体的な内容が必要となるため、そこまで待つメリットよりも、他社に出遅れるデメリットを把握すべきと考えます。

ECサイト/Webショップの展開(介護関連の用品)を考えております。新しいビジネスモデルを考えたので、その事業化を図りたいと考えているのですが、採算の見通しは難しいと考えていますので、まず初期の段階は少ない予算で、人手もかけずに実験的に始めようと考えます。これで良いのでしょうか?

 

回答

 ECサイト/Webショップでは、急激に同一市場に参入が相次ぎ競争が激化することや、新しい サービスなどにより、事業が成り立たなくなることは珍しくありません。ネットビジネスに参入する企業にとり、採算の見通しが立たない問題は常に宿命となっています。

しかしリスクを抑えるため、片手間の労力で成功できるような状況にはありません。他社に先駆けて先行し、一度はビジネス上成功しものの、より投資を行った後発企業に追い上げられ、苦境に陥っている例が数多く発生しております。

一例では、紀伊国屋書店が書籍のネット販売において、品揃えの豊富さで1人勝ちの様相を呈していましたが、物流設備が既存のもののため、ネット販売専用の物流センターを設置した文教堂の子会社などに、激しく追い上げられているのみならず、Yahooやアマゾンドットコムといった他社の参入により、厳しい状況となっております。

ECサイト/Webショップでは通常のビジネスと同様に採算性は重要ですが、参入がコスト的に比較的容易なために競争が激しく、投資額以前に事業への継続性・積極性が強く求められます。常に本腰を入れ、通常のビジネスと同様に取り組まない限り、成功は難しいと考えます。

ネット販売の見直しを考えています。アイデア力が問われ、先行してリスクを冒すことは避けたいと考えています。同業者がネットビジネスに乗り出した際のビジネスモデルをまねて、進出までの手間と時間を減らしたいのですが、注意すべき点は何でしょうか?

 

回答 

現在では下火となっていますが、ITを生かしたビジネスの仕組みと特許とするビジネスモデル特許が話題の時期がありました。例えばプライスライン・ドットコムの航空券の安値販売のような「逆オークション」のようなモデルがその一例となっております。

プライスライン・ドットコムは、自社の競争優位性を保つために、同様のサービスを提供するマイクロソフトの子会社を、ビジネスモデル特許侵害で訴えましたが、単純に他社のビジネスモデルを模倣した場合には、法的措置を思わぬ形で受けるなど、新たなトラブルのもとになりかねません。

さらに問題なのは、こうしたビジネスモデル特許以前に、同じようなビジネスの展開では差別化にはつながりませんので、価格競争に陥りやすく利益面で期待できなくなる危険性を持ちます。このようなリスクを事前より織り込み、極力独自性を持った展開を行うことが大切と考えます。

安価かつ迅速に資材を調達しようと思い、インターネットを通じた調達業務を行いたいと考えております。多くの取引先企業を見つけるため、どんな企業でも簡単に入札したり、見積もりを送れるようにしたいのですが、注意すべきことは何でしょうか?

 

回答

インターネット調達の活用如何によれば、今までの場合巡り合えなかった取引先を見つける可能性が強くなります。そのため、どのような相手さえも発注や見積依頼することを考えがちな傾向にありますが、それによって取引候補先の信用調査などといった、業者選別の手間及び費用がかかることになります。

インターネットで連絡してくる取引候補は、人脈などで取引先を見つけるのと異なり見知らぬ相手がほとんどのため、慎重な信用調査が不可欠となります。これは費用・業務面においてかなり難しく、慎重に判断しなければならなくなります。

対策として、自らインターネット調達用サイトを運営するのではなく、インターネット取引所を通じて発注企業と受注企業を仲介する機能を活用する方法があります。既に取引所による審査を受けているケースが多く、インターネット取引所に参加している企業なら、一定の信用が保証される可能性が強くなります。そのため取引候補の数はは限定されますが、選別の手間及びコストは大幅に低下することになります。

今回の内容は、比較的お問合せを頂くことが多い内容ですので、やや余談気味ではありますが、ご紹介申し上げます。

☆具体例
全く使ってないにもかかわらず、出会い系サイトやアダルトサイトなどを利用した、ということで債権回収業者を名乗る所から、メールや手紙が届きました。
プロバイダから利用料の債権を譲渡されたから、至急今まで滞納していた額の利用料・金利・事務手数料などを含めて、およそ2万5千円ほど、1週間以内に以下の口座に振り込め、というものでした。
さらに、今回が最終通告であることから、無視した場合には職場や自宅にも集金に行き、さらにその料金も請求するといった、脅しめいたことがありました。

このようなトラブルや事例は主に、以下のような内容が挙げられます。

・身に覚えのない架空の料金請求が来た。
出会い系サイトやアダルト系サイトなどの有料サイトの請求が、携帯電話やパソコンの電子メール、郵便などで送られてくるほか、携帯電話に直接かけてくることもあります。

・無料だと思って使用したところ、高額な料金を請求された。
特に出会い系サイトの無料ポイント制度や、携帯電話のサイトに多いパターンではありますが、無料と思って使っていたところ、有料になっていた場合、後で上記と同じようなメールや電話での執拗な取立てが来る場合もあります。

こうしたトラブルの場合、全く利用した覚えがなければ、払わずに無視することが最善でしょう。絶対に行っていけないのは、こうした請求を心配して、掲載されている連絡先にメールや電話などで問い合わせることです。個人情報が知られて、何らかのトラブルに巻き込まれるおそれがあります。
どうしても心配でしたら最寄の消費生活センターや、警視庁や各県警本部のハイテク犯罪専門の担当に直接電話して、不当な請求が来た旨を届出しておくと良いでしょう。

逆に携帯電話の出会い系サイトなどを実際に利用してしまって、後日請求書が来て、「当初は無料だと思ったが、有料だったのか。」という場合、携帯電話は画面が小さいことから、画面のかなり下のほうに料金規約があったり、別のページに小さくあるなどして、そもそも有料であることが分かりにくいパターンが多いようです。

この場合は消費生活センターなどを通して、利用明細を出すことを促してから、本当に利用したか確認すると良いでしょう。携帯サイトの画面の構成が分かりにくい、誤解を生じる場合、中には錯誤による契約そのものの無効を主張すれば、料金を払わなくても良い場合もあります。

仮に有料サイト使用していた場合、督促を無視していたときには、延滞金・調査費・事務費など、高額な損害金を請求されたときには、消費者契約法で、未払料金の14.6%を超えた額は無効ですので、超過分を支払う必要はありません。

基本的なポイントと致しましては、

・そもそも好奇心で、怪しげなサイトを利用しない。
・すぐに支払いには応じない。
・1度消費生活センターに相談してみる。

などといった対処が必要となってくるでしょう。

内科・外科・形成外科の開業医です。地元でかかりつけの医院としてやっておりますが、昨今では医療機関同士の競争が激しくなってきており、他の病院との差別化やマーケティングなどの発想が必要になっていると痛感しております。
具体的にはどのような方法があるでしょうか?

 

回答

まず今までの取り組みについてですが、既に診療時間・診療方法の工夫、さらには医院の改装などをしてきました。具体的には、形成外科だけではなく、スキンクリニックに力を入れ、女性の患者さん向けに怪我や火傷の修復やホクロ除去などの差別化や、診療時間の工夫・バリアフリーへの改装などを行っております。
また医療にも経営感覚を取り入れるため、民間企業出身の事務長を採用し、正当な医療報酬を得て、競争に負けないよう努めています。

こうした積極的な取り組みですと、既に患者さんの数が増加するなどの効果は出ていると思いますが、さらなる競争優位を確立するためにも、例えば広告の強化やホームページの開設などを行ってはいかがでしょうか。

(1)広告の強化
医療法では、第69条・70条において、広告は医療機関の名前・診療科目・所在地・電話番号・診療日・診療時間・入院設備の有無、その他厚生労働大臣の定める事項など11項目に限定されているのが現状です。
そのため今までの広告宣伝といえば、電車から見える看板や、電柱にぶら下げる広告などが主流でしたが、今でもこうした看板が患者獲得の「必要かつ十分条件」と認識しているお医者さんも少なくありません。

今までは法律による制約がありましたが、2002年の4月から医療機関の広告規制が緩和されるようになり、条件付きながらも各医療機関での手術件数などを広告できるようになりました。
患者さんも種々な情報を通じて、医療の選別を行っていますので、今後のチャンスの拡大に備えていくと良いでしょう。

(2)ホームページの開設
ホームページは正確には広告ではありませんが、患者さんとの双方向性を高めるためにも有効な方法と言えるでしょう。
全国の医療機関や、各地域の医師会などで、それぞれの病院を簡単に紹介するホームページは既にありますが、画一的な内容ではなく、得意分野の症例や実績などを示し、加えて、健康管理の必要性やQ&A週などを通じた各種のアドバイスなどを通じて、患者さんの不安感を解消するように努めていくと良いでしょう。

昨今では、患者さんが医療機関を選択する手段として、
1.「家族、知人」(82.8%)
2.「かかりつけ医の紹介」(63.0%)
でインターネットは現状では11.7%に過ぎませんが、その内訳を見ますと、30代では24.3%、20代では27.3%といった形で、若い世代ほど多いことから、インターネットの役割は今後大きくなると言えるでしょう。

既に会社でホームページを立ち上げ、会社案内と商品の紹介・販売をしております。しかしホームページのアクセス分析などを分析しますと、あまり来ていないのですが、たまに電話で「ホームページを見た。」というような問い合わせがあります。これでは成功したのか、失敗したのかよくわからない状況ですが、どのように判断
すれば良いのでしょうか?

 

回答

ホームページを活用した商品販売や販売促進は、今や一般的になりつつありますが、その中で利益を確保しているサイトは、ほんの一握りに過ぎません。
成功する方法は、各業界・会社によって様々なことから、「こうすれば成功する」といったものはありませんが、逆に失敗するパターンは共通していますので、まず失敗しない方法を実践し、改善を図りながら成功に導いていくと良いでしょう。
企業のホームページで失敗しているの主なパターンは、以下のような事例が挙げられます。


1.タイトルが冗長。
初めにあるホームページのタイトル・コピーがはっきりしない場合、現在主流になっている、全文検索型の検索エンジンから、アクセスされにくくなる。

2.フレームを使用している。
フレームを活用したホームページでは、メインページから順次閲覧されることを前提としているため、全文検索型の検索エンジンで下の階層から閲覧した場合、他のページにリンクできなり、素通りされてしまう。

3.内容がはっきりしない。
コンセプト(商品販売か・会社のアピール向上か)がはっきりしていない場合、顧客の興味を引くことが難しく、素通りされてしまいやすい。

4.重い画像・アニメーション・動画を用いている。
メインページを鮮やかに彩るため、動画・FLASHなどのアニメーション・重い画像を使用した場合、アクセスに時間がかかることから、素通りされたり、再度閲覧されることが無くなってしまう。

5.各部門でバラバラに作成している。
社内の各部門ごとにバラバラに作成されたホームページは、顧客に漫然とした印象を与えやすい。

6.商品の説明・メリットなどが簡略すぎる。
顧客は実際に商品を手にとって見ることができないことから、商品の情報・画像・効果・メリットなどの情報が不足している場合には、信頼度が満たされず、購入されない。また、支払方法や配送の目安などが不明瞭な場合も、同様に購入されない。

上記のように、最も典型的にホームページの制作・運営で失敗しがちな内容を列挙しましたが、仮にあてはまる内容が、3つ以上存在している場合には、顧客からの印象を悪くしている可能性が強いことから、直ちにリニューアルを検討すると良いでしょう。


そもそも成功している会社の比率とは、新聞や雑誌に出ているような華々しい実績ではなく、具体的な効果が上がらない・期待値より低いことが一般的といえるでしょう。当初の予想以上・もしくは
想定した効果が生まれるのは、全体の2~3割程度と言われております。
  
こうしたことを未然に防止して、「売れるホームページ」を作っていくためには、華やかなイメージに惑わされず、まず自社ならではの明確な戦略を立てていくことが、ポイントと言えます。

今後、改善を図っていく点としては、以下の内容が挙げられます。

(1)他社にはない、特色のあるホームページを企画・立案する。
(2)デザインや構成を、極力分かりやすくシンプルにする。
(3)ホームページの存在をより知られるようにするため、検索エンジンの登録や、カタログ・名刺などの印刷物にも加える。

などの工夫をして行くと良いでしょう。

また、今後大きな失敗を未然に避けていくためには、以下のような内容をチェック・検証していくと良いでしょう。

1.タイトルをまとめる。
全文検索型の検索エンジンに対応するよう、メインページ冒頭のタイトルやコピーをまとめて、検索されやすくする。

2.フレームを取りやめる。
ページの閲覧性や、メインページ以外の内容にアクセスしても問題のないよう、フレームページを取りやめる。

3.目的及び内容を明確にする。
商品の販売・会社の知名度向上、などといった形で、目的を明確にし、顧客の関心を集めるようにする。

4.ホームページをシンプルにする。
動画や重い画像を省き、基本的には小さな画像と文字を主体にした、シンプルな構成にする。 

5.内容・構成を部門を通して統一する。
作成は社内の各部門で実施しても、標準化の規約などを定めて、統一性と品質を確保する。 

6.商品説明を丁寧に行う。
商品の情報・画像・支払条件・配送予定など、顧客が安心して商品を選択できるような環境を整える。 

多くの中小企業にとって、ホームページ自体を立ち上げることは、決して難しくありません。商圏を全国的に広めること自体は、魅力あることですが、成功するためには、現実のビジネスと同様、もしくはそれ以上に継続した努力と難しさがあることを認識すると良いでしょう。

流通業の会社に勤務しております。この2年くらい前まで通信料金が高額だったことから、各支店・営業所の通信システム(インターネット及びイントラネット)は、本社で一括して専用線を引き、インターネットに接続して、他の営業所は社内ネットワーク(フレームリレー)を経曲してアクセスしていました。
ところが昨今ではADSLや光ファイバーなどのブロードバンド化が急激に普及したことから、ほぼ月額数千円で現在より速い回線速度の通信サービスが利用できるようになりました。今までは本社で接続を1ヶ所に絞り、安全性の確保を優先していましたが、ネットワークの障害時には、全面的にダウンしてしまうなどの問題点がありました。
今回各支店・営業所で複数で接続していく方法ですと、費用が安い上に信頼性が向上して性能にも期待が出来ますが、反面外部からのアクセスされてしまう危険性が増え、セキュリティ面に不安を覚えます。
こうした場合、今までのように各拠点ファイアウォールを設置することも考えたのですが、現場にはシステムの詳しい社員がほとんどいなく、各人が忙しい上に、費用も大幅にかかるようです。どのようにしたら良いのでしょうか?

 

回答

インターネット接続は、セキュリティの関する配慮が欠かせないことが、ポイントになっています。すなわちサーバーの管理と、日常的なメールの送受信やインターネットの利用では、危険性や運用の考え方が大きく変わってきます。

各支店や営業所では、そもそもサーバを置いていないことが多く、日常的なメールやインターネットの利用では、パソコンからインターネットにアクセスするパケットしか流れず、ルータを介してプライベート・アドレスを割り振り、アドレス変換したインターネットヘのアクセスが流れていることになります。

パケットを通じて、中継されるグローバル・プライベートアドレスとポート番号の対応関係を登録して、アクセスが終わった段階で削除されますので、インターネットにアクセスしている最中の通信の流れだけが、IPアドレスの対応関係として登録されます。

そのため、登録されていない内容はアドレス変換できず、インターネットからパケットが届けられずに、攻撃される危険性も、セキュリティホールさえ対応していれば極めて低いということを認識しておくと良いでしょう。

結果としては、インターネットの閲覧やメールの送受信程度でしたら、ファイアウォールを使ってパケットフィルタリングを行い、不正なパケットを遮断した状況とほぼ同じ状態と言えるでしょう。

しかしながらパケットフィルタリングは、データの制御情報の異常だけを探知するもので、データの中身までをチェックするものではありません。
そのため、パケットフィルタリングを行っているから安心だ、というわけではありませんが、各パケットに格納したデータの中身には関知しないことから、電子メールにウイルスやワームを添付して送りつけることなどには、対処できません。

このことから、危険なプログラムなどを受け取っても異常が起こらないよう、最新のパターンファイルに更新したウイルス駆除ソフトや、バグに対処した最新版の基本ソフトやブラウザの導入などが有効です。

業務でウェブマスターをしております。先日雑誌を読んでいたら「フレームを使ったホームページは良くない。」というようなことが書いてありました。
会社で運営しているホームページ自体もやや古めのもので、当時はフレームが流行していたことから、今までは意識していなかったのが、急に気になるようになってきました。詳しく説明してください。

回答

簡単に言いますとYahoo! Japanなどのディレクトリ型検索エンジンの場合、こうしたフレームページのほうが便利でしたが、Googleなど全文検索エンジンが主流となっていったことから、フレームページの場合に、その検索条件などから不利になりやすいことにあります。
最近では新しく作成・リニューアルするホームページには、ほとんどフレーム有りのものはなくなってきましたが、それでもなお全国的には数が多いものと言えます。

一時期フレーム付きのホームページが著しく流行しましたが、その理由は単純に「比較的苦労が少なく、見栄えの良い体裁でなおかつ他へのリンクがしやすい」ことが大きかったのではないでしょうか。具体的には、以下のようなメリットがあるものと考えます。

(1)ホームページの簡単な修正・管理などが行いやすい
多くのサイトでは基本的に、画面の左側・上側にフレームでメニューを設けていましたので、販促キャンペーンなどページを自社で修正する場合、文字の差し替えなどがやり易いことも大きかったと考えられます。

(2)ナビゲーションのボタンを追加・変更する場合、1回の作業で出来る
多くの場合サイトの左側(ないしは上側など)に各カテゴリー・各ページにリンクするナビゲーションを設けていますが、この管理がフレームで作成した場合、後の段階での追加・修正が行いやすいことも、一因であったと考えられます。仮に外注する場合、物販サイトで約100ページの変更としますと、値切ってページ500円でも5万円になりますが、フレームの場合は1ヶ所の変更で終わってしまいます。

(3)新規作成が比較的容易
デザインやサイトのナビゲーションをフレームの構成に依存している色合いが強いことから、本文のページに対してはテキストのみのシンプルなページ内容のみで、ある程度の体裁を整えることが出来るでしょう。

こうした多くのメリットがあったのですが、Googleを初めとした全文検索による検索エンジンが本格的に普及し利用されていることから、フレームページが不利になってきました。トップページから閲覧する来訪者は、全体の約3割程度といわれていますので、当初の作成する側の意図通りに、フレームページが正しく表示されない場合のほうが多いと言えるでしょう。
元来フレームは、トップページを入口にサイトを訪れる用途を想定していますので、全文検索などで該当したホームページを閲覧する場合、本文だけのページが表示されることから、「見た目のバランスが何だか悪い」「他のページに行くボタンがない」ページが表示されてしまいます。

またテキスト重視のページであることから、Googleなどで検索されやすい条件が多く、余計にフレームが外れた状態でいきなり本文ページだけが表示される状況になりやすいと言えるでしょう。

すでに運用してある程度の年数が経過した場合、ホームページを修正していくことはその分量などから大変になってきますが、Googleなど全文検索の検索エンジンを対象として力を入れていくことをメインとした場合には、フレームを完全に撤廃し、作り直していくと良いのではないでしょうか。
コストもかかりますが、ページの閲覧数も増える確率が高まることから、投資した分をある程度取り戻せるのではないかと考えます。
ただし費用と手間は完全にリニューアルと同じ性格となりますので、コンテンツ面・内容面において、アクセス状況や顧客の反応などを踏まえた見直しをしていくと良いでしょう。

地方で卸売業を行っております。なにぶん業販相手ですので、より収益率の高いインターネット販売によって、通信販売の形態によって直接顧客に販売しています。
こうしたオンライン販売が軌道に乗ったと思ったところ、いわゆる「2ちゃんねる」などの掲示板に、当社のあることないこと様々な誹謗中傷が相次いで書き込まれてしまい、通信販売に重大な打撃を被っております。
中には現実に当社と一部のお客様とで発生した、クレームなどについて、電子メールでの一連のやりとりを掲示していることも1例くらいはあるのですが、すでに商品の交換返品などで対処済みの内容です。さらにほとんどは「当社の仕入ルートは不透明である」「脱税している」「電話での応対の声が変だ」「社長がいかがわしい」などといった、事実無根の個人攻撃が相次いでおり、大きな打撃を被っております。
今後の手段はどうしたら良いのでしょうか?

 

回答

インターネットの掲示板については比較的以前から存在していましたが、商用サイトや個人・企業・団体の誹謗中傷に関する被害などの問題が本格的な社会問題として出てきました。

業務への被害が大きいことが一般的で、中には「祭り」と呼ばれて激しくなることも珍しくありません。こうした実害などをすでに受けておりますので、そのまま放置して良いというものではありません。何らかの対処を取っていく必要があるでしょう。

まず第一に考えられるのは、該当する掲示板の削除を実施することになります。「2ちゃんねる」の削除要請にあります、「削除ガイドライン」では、電話・郵送などメール以外の手段では一切対応していませんので、フォームに入力することを促しております。
こうしたフォームに、氏名・メールアドレス・対象となる掲示板などを入力して送付すると、削除される場合もあります。
しかしながら、この「ガイドライン」を見ますと個人・法人などの取り扱いで、削除は応じないとするものも存在しておりますので、注意が必要です。
具体例は以下の通りです。

(1)個人の場合

<その1>
1.政治家・芸能人・プロ活動をしている人物
2.有罪判決の出た犯罪者
<情報の取扱い>
公開されている・情報価値がある・公益性がある、などは削除しない。
削除の可否は管理人が判断
<誹謗中傷>
管理人裁定の無い限り削除しない。

<その2>
1.掲示板の趣旨に関係する職業で、責任問題の発生する人物
2.著作・創作活動を販売または提供し、対価を得ている人物
3.外部になんらかの被害を与えた事象の当事者
<情報の取扱い>
外部から確認できない内容及び、責任や事象について無関係な情報は削除する。
公開されたインターネットサイト・マスメディア・電話帳で確認できる等、隠されていない情報については削除しない。
<誹謗中傷>
掲示板の趣旨に則した公益性が有る事象、直接の関係者や被害者による事実関係の記述等が含むものは削除しない。

<その3>
1.上記2つに当てはまらない全ての人物
<情報の取扱い>
誹謗中傷の個人特定が目的、もしくは文意により攻撃目的の場合、全て削除する。
<誹謗中傷>
個人を特定する情報は削除する。

(2)法人・団体・公的機関などの場合

原則として、削除しない。

「社会・出来事カテゴリ」の内部に設置された掲示板では、批判や誹謗中傷、インターネット内で公開されている情報、インターネット外におけるソースが不明確なものについても削除しない。

その他のカテゴリにおいても、掲示板の趣旨に関係があり、客観的な問題提起がある・公益性のある情報を含む・外部に影響を与える事件に関係している場合は削除しない。公的機関についても、削除しない。

ただし電話番号については、明らかに公的なもの以外は削除する。


つまり個人の場合は、一般の個人の誹謗中傷については対応するものの、著述業やメディアに登場する人物・政治家・芸能人などの有名人についてはそのままで、法人などに際しても、削除しないことが多い、ということになるでしょう。

ただし、長崎市で起こった4歳の子供の殺傷事件では、犯行を犯した少年の実名や顔写真が出ましたが、法務省からの削除要請によりその社会的な影響の大きさから削除されました。

会社として業務を行っている場合、上記のような主旨やガイドラインでは、削除を依頼しても無駄なケースが多いのではないかと考えられます。
こうしたガイドラインを設けている目的は、以下のような内容にあると考えられます。

(1)掲示板の発言は物理的に削除可能なものの、匿名による発言も表現の自由の一環として保障されるべきであり,削除すべき性格のものではない。
(2)企業・公的機関などの団体では、告発やクレーム・トラブルなどを公表したほうが、こうした企業などに警鐘を鳴らす意味で公益性や情報の価値があることから、掲示板設立の目的に合う。
(3)個人でも著名なもの・政治家・芸能人・プロ活動を行っている個人などについては、情報の価値や公益性のあることから、掲載したほうが掲示板設立の目的に合う。
(4)そもそも掲示板の情報では公共性や真実が不明なので、権利を侵害するかどうかもわからないことから、削除する義務はない。

「2ちゃんねる」側が名誉毀損などで訴えられた場合に、主張している内容などから要点をとりまとめると、上記のような内容が挙げられます。したがって、まともに「2ちゃんねる」の削除依頼で手続きなどを行っても、取り合ってくれないケースが多いものと考えられます。

それでも実害を被っている以上は、何とかしたいと思うのは無理もありません。
であるとすれば、損害賠償請求の訴訟や掲示板削除の仮処分などといった、法的措置を行う必要が出てくるのではないでしょうか。
法的なものについては、弁護士などの専門分野になりますので、詳しくは各地域の弁護士会や法律事務所さんに相談したほうが良いと思いますが、過去にも「2ちゃんねる」で「ペット大好き掲示板事件」における、動物病院の誹謗中傷に対する損害賠償(平成14年6月)・女性麻雀プロに対する名誉毀損(平成15年6月)などにおきましても、掲示板の削除と損害賠償を認めているような事例が出てきております。

他の注意事項としては、商用でサイトを運営している以上、極力ダメージを被らないように注意していく必要があると考えますが、法的な措置を実施するしないに関係なく、少なくとも以下のような内容に注意する必要があると考えます。

(1)掲示板の内容を、プリント及びデータ双方の形で、証拠として残しておく。
(2)少なくとも自社で設けている掲示板に関しては、誹謗中傷など顧客への信用に影響を及ぼす不適切な発言は削除する・もしくは警告を発するなどの処置を取る。
(3)こうした誹謗中傷などの書き込みと同時に、サーバーの荒らしなども同時に予想されることから、注文を促すフォームメールのデータの保管などにおいて、サーバ上に不用意に顧客情報などのCSVファイルを置かずに、個人情報の漏洩に注意する。
(4)「2ちゃんねる」などの掲示板においては、アクセス数が飛躍的に多数なことから、掲示板を通じて反論・注意した場合に、内容の揚げ足を取って余計に誹謗中傷を受けることが多いことから、相手にしない。
(5)最悪の事態として、自社で運営している掲示板は閉鎖し、それでも止まらない場合においては、サイト全体の運営を一時的に休止・もしくは閉鎖する。

などの対処方法が必要になってくるものと考えます。

また仮に警察への被害届もしくは、訴訟などの法的措置を取った場合には、証拠の保全のために掲示板の削除はされないことも、留意しておくと良いでしょう。

質問例(1)出会い系サイトなのか「出会い系のビジネス」(出会い系サイトの運営など)なのか十分わからないまま有料サイトに登録したのですが、パソコンで登録し後で中止したくなって手続きしても出来ません。どうしたら良いのでしょうか?
「出会い系サイト規制法案」では、具体的にどのような点なのでしょうか?

 

回答

本ブログは、中小企業の情報化や経営革新に際しての様々なトラブルなどの事例をもとに作成していますが、個人の方からの相談が多い「出会い系サイト」に関する課題を取り上げます。

 

★質問例(1)
出会い系サイトなのか「出会い系のビジネス」(出会い系サイトの運営など)なのか十分わからないまま有料サイトに登録したのですが、パソコンで登録し後で中止したくなって携帯から手続きしても、出来ません。どうしたら良いのでしょうか?

★質問例(2)
出会い系サイトに、フリーメール(gooメール・Yahooメールなど)のメールアドレスで掲示板に書き込みをしているにもかかわらず、本来隠しているはずのプロバイダのメールアドレスに返事が来てしまいます。

★質問例(3)
出会い系サイトで知り合った女性がいるのですが、高い物品を売りつけられてしまいました。こうした場合はクーリングオフは適用出来るのでしょうか?

★質問例(4)
出会い系サイトで知り合い、関係を持った女子高生から、後日他の男性やその女性などから脅迫を受け、金銭を支払わないと会社に乗り込むなどと言われています。(いわゆる美人局)


「出会い系サイト規制法案」は、正式には「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」と呼ばれ、具体的にはサイト上で18歳未満の子供に性行為及び、「援助交際」と呼ばれる金銭授受を伴う交際を勧誘した場合、100万円以下の罰金を科すなどの内容です。

具体的には出会い系サイトを使い、18歳未満の子供を相手にした性交渉や金銭の授受をともなう交際を誘う書き込みをすることを、「不正勧誘行為」として禁止し、違反者には一律百万円以下の罰金を科すようになりました。また援助交際を誘う側も罰則の対象になりますが、18歳未満は少年法上保護処分などに付され、刑事処分の対象にはなりません。また、サイトを運営する業者には、利用者が18歳未満でないことを確認するよう義務付けました。

しかし以上のような法案だと、抜け穴が多そうです。例えば18歳未満でも現在でも歳を多くさばよんでいる場合も多いですし、公安委員会の是正命令、では出会いサイトを無店舗型の店舗のように想定しており、いわゆる「表風俗」として風営法の風俗店に近い扱いとしているようです。警察庁でも「紹介事業」の定義や制度の運用基準について、詳しい指針を策定すると言われています。

具体的な内容は、以下のものが挙げられます。

(1)出会い系サイトの定義があいまいである。
→法案では出会い系サイトを「見知らぬ異性との交際を希望する情報を、多くの人が見られる状態にして掲示し、電子メールなどで連絡が取り合えるようにするサービス」と定義していますが、必ずしもそれだけとも限りません。

(2)年齢の規制は意味がない
→現時点でも利用者の大半は偽りの年齢を書いていることから、そもそも本当の年齢をどう確かめるのか、また架空名義や名義貸しなどで、成年女性所有の携帯電話やPCを未成年が使って買春投稿をした場合などを想定していません。

(3)サイト同士の誹謗中傷が多発する
→仮に競合する出会い系サイトがある場合、一方の管理者が営業妨害のためにニセの買春投稿を書き込めば、警察に目をつけて投稿管理が大変になり、ユーザーも他に移ってしまいます。

(4)隠語を使ってしまってはどうか
→2万円を30Kや諭吉3人とし、(全然隠語では無いと思いますが)書き込みなどで「午後9時、新宿で福沢が3人います」や、「705-18池30K(7月5日18時池袋で3万円で売春します)」などでは、サイトの管理者も判断ができません。

こうした問題点が出てきますので、現時点では法案が施行されてから厳格に適用して取り締まっていくしか方法がないのではないでしょう。

こうした法案の施行によって、上記にあるような社会問題などは減っていくかといいますと、例えばおとり操作を使用したり出会い系サイトの運営業者やプロバイダなどと協力して、投稿内容やアクセスログなどをチェックしていくしかないでしょう。許認可制にしても、トラブル自体はあまり減らないのではないでしょうか。

したがって上記の(1)-(4)にありますような、出会い系サイトに関する種々のトラブルへの対処方法につきましては、まず全体として言えることですが、様々な犯罪の温床になりやすいことから、被害を被りたくない場合には、「一切利用しない・関わりを持たない」ということが先決に挙げられます。「危うきには近寄らず」ことに勝る対策はないことを、認識する必要があるでしょう。

 

アクセス数増加に際して以前ならば相応の価格がしたインターネット広告が、値段がこなれてきて使いやすくなってきたということですが、具体的に何かあるのでしょうか?

回答

バナー広告などはまだ高価なものと言えますので、第一にはメルマガ広告の活用が挙げられます。内容は説明するまでもありませんが、販売している商品・業種などの分野で比較的マッチしているメールマガジンに3~5行広告する方法です。最近では数が多いことから、下は2~3千円程度から広告掲載が可能な例も出てきました。1つのメールマガジンのみでなく、3・4誌に広告を出稿してアクセスを稼いでいる例もあるようです。

文字しかないことから、アクセスを集めるのは難しい面があり、最大のポイントは広告の文章そのものにあると言えるでしょう。ただでさえメールマガジン本文は流し読みされるケースが多いことから、広告に際してはなおさらです。広告文そのものが大きなウエイトを占めることになり、コピーや内容の密度を上げていく必要があります。
ただコピー・文章1つで反応が全く異なることから、初期の試行錯誤のうちに幾通りのパターンで広告を出稿し、その中で効果の出ている文章やコピーが出てきたら、その方針で進めていくと良いでしょう。

他には検索エンジンに広告を掲載する、いわゆる「リスティング広告」です。SEOよりも効果を出したい場合や、どうしても上位に表示されないなどの場合には、活用を検討されてはいかがでしょうか。

リスティング広告とはgoogleなどのロボット型検索エンジンにおいて、検索されたキーワードにマッチした場合、検索結果ではなく広告として画面のトップの目立つ箇所に色つきで表示されるサービスです。検索結果がトップに出なくても、キーワードを選択すると必ず表示されることから、検索と同じ効果が得られるでしょう。

アクセス増加の効果と言えば、懸賞やプレゼント・さらには魅力的なコンテンツ作りに注力する方法が挙げられます。懸賞・プレゼントなどは、アクセス数を増加するための手法として現在もよく使われておりますが、費用対効果や懸賞マニア以外の真の見込み客といった対象などを考えますと、前述した色々な手法が生まれてきた現在では必ずしもベストの方法ではないと考えます。

メールアドレスや顧客情報などの収集には、懸賞やプレゼントは有効ですが、データの後々のメンテナンス・活用などを考えると量よりも質を追求したほうが望ましいのではないでしょうか。
ほんの数日間で大量のメールアドレスや個人情報などを収集しても、本当の見込み客の度合いについては、決して高いものではないためです。

自社ホームページのアクセス増大の手法として、検索エンジン対策(SEO)などの手法があるとのことですが、具体的にはどういうことでしょうか?

 

回答

googleなどの全文検索型検索エンジンが利用者の主流となってからは、検索エンジン対策(SEO)が主流を占めるようになってきました。
検索エンジン対策(以下 SEO)は、ロボット型検索エンジンのメカニズムを解析して、より上位に検索されるように、ホームページのソース・コンテンツなどに様々な仕掛けをすることを指します。
ホームページにアクセスする方のほとんどが、検索してからアクセスされるように、googleなどの検索エンジンにおいて、キーワード検索でいかに上位に表示されるかで来訪者数が大きく変わってきます。
ただし、すべてのロボット型検索エンジンで有効ではないため、あくまでもアクセス向上のための1手段として把握していくと良いでしょう。

アクセスを頂いたお客様からの販売量の増加や問い合わせの増加といった、分子の面で確率を高める方法について、以前内容がありました。
それでは分母の面であるホームページ全体において、アクセス数の増加を図るには、どのようにしたら良いのでしょうか?

回答

ネット販売による問い合わせ数の増加や販売高の増加については分子の問題・アクセス数においては分母の問題と、2つの観点からまずチェックなされるとよろしいかと存じます。
ホームページのアクセス対策については、(1)参入障壁が低いことから、常に新しいサイトが開設されている。(2)元々数が多く競合相手が多い。などにより、どのように自社のサイトに誘導していくか、常に方策を考えていく必要があるでしょう。

中小の事業者にとって、比較的コストをかけずに誘導していく方法については、以下のような内容が挙げられます。

(1)定期的なサイトの更新
最も古典的かつ地味な方法ではありますが、昨今のようにgoogleを中心とした全文検索の検索エンジンが増加している状況では、最もコストを掛けずに一定のアクセスを保つことが出来ると思います。

(2)メールマガジン・ブログの刊行
次にアクセス数を増加して、なおかつサイトに誘導する確実な方法としては、自社でメールマガジンを発行することも、新たなコスト増なしでアクセス増加の図れる方法の1つです。

無料のメールマガジンは、代表的なものとして以下のようなものがありますが、定期的に発行していくことを考え、代表的な「まぐまぐ」などを中心に幾つかのメガジンから配信を行い、露出を高めておくと良いでしょう。

まぐまぐ 
http://www.mag2.com/
melma!   http://www.melma.com/

メールマガジンは、ビジネス関係におきまして読者数の多いものでは1万単位・少ないものでも数十名単位となってきますが、読者数の拡大のポイントになるのは、創刊号のテーマ付けにあると言えるでしょう。

最も読者数の多く定番となっている「まぐまぐ」の場合、発行審査が認められた上で紹介されるメールマガジンのWeeklyまぐまぐで、400万部以上の全読者に配信されることからその告知能力は大きいのですが、原則は1度きりの紹介のため、よほど特徴のあるメールマガジンやカテゴリごとの読者数が多いマガジン(特に読者数の多い・万単位の読者数を持つマガジンは、殿堂入りとなっています。)でない限り、再度掲載されることは極めて難しいでしょう。

(3)検索エンジ対策(SEO対策)
これも古典的な方法ですが、検索エンジン対策(SEO対策)最も有効な選択肢の1つになっています。キーワードの組み合せやチューニングなどによって、上位20件程度の登録のみで、充分ではないかと感じます。

全体的に全文検索型のgoogleなどの利用状況が高いのですが、日本では比較的、諸外国などと異なり、YahooBBやYahooオークション・Yahoo株価などの知名度により、Yahooジャパンの利用度は無視できません。またYahooではディレクトリ登録が課金制となっており、商用サイトの場合は事前に5万円+消費税(アダルト系サイトなどの場合は事前に15万円+消費税)を振り込むと、基準を満たしたものに際しては掲載される、という流れになっています。

決して安いコストではありませんが、いくら待っても登録されない時間のロスを考えれば経済的ではないかと考えます。

住宅リフォーム業を経営しております。現在では不況が厳しいことから、新規工事及びリフォーム共にその需要は低迷ぎみです。こうした状況を打破する1つの手段として、各個人がDIYにてインテリアのリフォームを行う方法をDVD及び書籍に収録し、方法について実技と解説を説明したものを販売し、自社のホームページでも告知しました。
しかし、インターネットでの告知もこれといった反応が無く、値段も1部2万円とやや高めに設定したことから、値下げをしていこうかと考えております。今後の方策について何か良い方法はありますでしょうか?

 

回答

ホームページの内容や技術などにつきましては、分かりやすく出ていると思います。
まず始めの価格設定についてですが、今までの業務上の重要なノウハウなども関係すると思われますので、価格の高い低いに関しましては問題にはならないものと考えます。より重要なのは、購入するお客様にとって、本当に価値のある内容・技術と判断すれば、今の倍の価格であっても買って頂けるのではないでしょうか。

現在デフレといわれて数年が経過し、かなり深刻な物価低下に伴い、売上や利益が立てづらくなり、中小企業の倒産・廃業・事業縮小・人員削減などが相次いでおりますが、このデフレの時代下においては、自らが企業体力の消耗を図るような安易な値下げには極力関わらないようにすることがポイントではないかと存じます。

まず購入を検討しているお客様にとっては、今のホームページ上にある情報量は質・量共に含めて妥当なものとお考えでしょうか。

一般的なホームページの販売ページでは、商品の概要説明が1-2ページと注文を出すフォームくらいしかない例が多く、少ない情報量からお客様がコストを支払っても購入しようとする気にならない、判断できない状況が多いことを認識するべきです。

商品説明のページが1ページ・注文フォーム1ページのホームページ構成では、お客様にとっては、仮に注文して当初のイメージが異なる商品でもやむを得ないと判断する価格(おおむね数百円から1000円以内)では妥当と考えますが、1万円以上の商品ではホームページを見ただけで購入するのはリスクが伴うことから、抵抗感を払拭するコンテンツの作成がカギになると考えます。

お客様の財布の紐を緩めるには、ポイントは「この商品を購入した後に、どういうメリットが生じるのだろう」とお客様に想起しやすくしていくことが不可欠ではないかと存じます。少なくとも数千円から1万円以上の商品を販売する際には、質・量共にかなり厚めのコンテンツを用意しておいたほうが望ましいでしょう。

インターネットのホームページで、商品の販売などを行う場合には、上記の内容はアクセスしたお客様に対して、購入していただく可能性を高めるミクロの方策、すなわち分子の面が大きかったですが、それ以外にも、アクセス数そのものを高めていく分母の面、つまりマクロ的な方策が必要ではないかと言えるでしょう。

つまりネットビジネスの成否を分けるものとして、アクセス数については、
1)分母を大きくする→トータルのアクセス数を増加し、機会利益を拡大する。
2)分子を高める→コンテンツ・商品特性を向上し、購入していただく確率を高める。
がポイントになると考えます。

調理用品などの製造・販売をしている製造業を展開しています。1998年頃ごろから2000年のITバブルの時代に合わせて、弊社でも時勢柄、周囲からの流行りでインターネットのホームページを開設しましたが、商品紹介や会社案内などを掲載しても、当初からあまり効果がなかったのですが、最近に至っては全く効果のない状況です。
当初は社内で取りまとめる人もいないので、取りやめようかと思いましたが、それではあまりに不恰好ですので、今後どうしたらよいのでしょうか?

回答

<具体例>
コンセプトと運営方式につきましては、当社は大手金属メーカーの関連子会社になり、鉄を使った家庭用品(瓶やかま・なべなどの日用品)またステンレス製の収納棚やラックといった収納用品や脚立などの製造・販売をしていますので、その商品紹介・販売先(ホームセンターやデパート)などを中心に紹介しています。ただ98年ごろの内容がそのまま掲載されておりますので、単純に商品紹介のみで、問合せやオンライン販売などの機能は全くありません。
サーバーのほうも、本来はレンタルサーバーを使いオンラインショップ機能などを使ったほうが、現在の時点では費用・機能ともに有利なのですが、98~99年当時は通信回線が細い上に料金も高額だった関係と、親会社に気を使う必要がありましたので、親会社のサーバーを使っています。ところがそのおかげで、使える機能が限られてしまい、展開がしづらくなってきました。

Webマスターは、本社営業所の若手の営業マンが、兼務の形で価格や商品コードの変更点を直したりするなど日常的な手直しをするのが中心で、他には各部門や支店以外のメールに対して問い合わせを担当したり、他の部門に振り分けていくのが中心で、特にまとめ役といったものはない状況です。
______________________________________________________________________________________________________________________________________

<対処方法>
;昨今の日本経済は、個人消費・投資活動共に低迷して、業績の低迷にあえぐ企業は少なくありません。戦後の高度成長の時代には経済全体のパイが拡大することから、強い方向性を出さなくても一定の企業成長も可能でしたが、これからの時代は、現在の政府の課題に見られるような、思考や行動に方向性がなく、問題に対処するための腹が決まっていないような病根(今の日本の負の要素を抱えているものは、主にこうした要素ですが)を抱えていては、生き残りが極めて厳しくなってきます。

また貴社のような課題は、大きな企業ゆえの色々な諸懸案が、ある意味で典型的に出ているものと思います。周りが流行っている以上、なんとなく導入したという形とは思います。
その場合には要点から申しますと、自社の特徴や同業他社と比較して差別化できる内容・より優位点を保てる内容などを比較分析し、得意部分を中心にアピールしていくことがポイントになると考えます。

またインターネットを活用した販売促進や販売活動では大企業よりむしろ中小企業のほうがより有効に活用していますが、これは展開のスピードなどといった機動力を生かしている要素が多いですので、スピードを上げていく努力をしたほうが良いと思われます。


今後のネットショップ/ECサイトを見直していくポイントについては、以下のポイントにあると考えます。
(1)コンセプトの確立
 →差別化・儲かる仕組み・今までのノウハウの蓄積などを具現化し、独自の色合いを深める。
(2)営業機能の強化
 →消費・投資は先行きの価格低下を見越して低調となるおそれがあることから、総需要が不足するリスクを事前に織り込み、差別化・独自色を強化していく。
(3)グループ企業としてのアイデンティティの確立と、自立性の確保
 →相対的に企業規模の大きい企業のほうが、社会的な信用度は向上していくため、そうした信頼感の確保については、グループ戦略を強化していく。
(4)全体を見る担当者の存在
 →最大限のパフォーマンスを発揮できるよう大所高所から指揮監督できるような体制を整えていく。
(5)トライアンドエラーによる、仮説検証型業務スタイルの確立
 →多くの日本企業では社員同士による家族共同体的な色合いが強く、権限と責任をあいまいにしていく傾向があることから、常に企画を考え、その企画をビジネスとして具現化し、実施してからの顧客の反応をチェックして今後の方針や内容を反映していく。

建材の生産・販売をしております。社内の各部門や子会社が立ち上げたウェブサイトがあります。
各部門・各関連企業で時期的・内容的にばらばらに立ち上げたため、内容・構成的に重複している内容が多く、内容的に顧客に混乱を招いているのみならず、メール・電話などで問い合わせがあった場合、時として部門が違う・会社が違うとのことでたらい回しになってしまいます。
どうしたらよいでしょうか?

 

回答

ばらばらですと、企業としてのブランディングなどにも悪影響を及ぼしますので、統一性を保つため、企業ブランドの確立・顧客満足度の向上を目的として、少なくとも以下の内容だけは最低限定めておくと良いでしょう。またそこまでの機会がない場合は、中心となる親会社や部門などの制度や進め方の援用をしていったほうが良いと思います。

1.最低限用意すべきコンテンツの内容(会社概要・商品紹介など)
2.セキュリティ(アンケートや問合せフォームなどの情報が漏洩しないよう、データの取り扱いについては、事前に協議していくと良いでしょう。)
3.個人情報の取扱い(プライバシーに関する取り決め)


他に必要なものについては、前述致しました上記の最小限のコンテンツや個人情報に関する取扱い(プライバシーポリシー)といった内容のほかに、ある一定以上のレベルを保持した上において、独自性を発揮する土壌を作っていくことが望ましいと考えます。

内容的にクオリティを向上させるため、少なくとも
1.会社のロゴなど商標の取扱い
2.アクセス中のサイト名を表示するヘッダ
3.メニューを表示するフッター など

を統一していくと良いでしょう。

ブランドイメージを強化・重視している企業によっては、具体的なガイドラインを設け、本社・関連企業のみならず、海外の現地法人にまで一貫性を持たせる場合があります。具体的には
1.商標ロゴの使い方
2.フォントの大きさ
3.色使い
4.メニューの設け方
を定めているケースもあります。

食品販売をしています。当初単純に調味料やパスタ・缶詰などを扱っていましたが、実際にホームページを見て来店したお客様や、通信販売でお買い上げ下さいましたお客様の傾向を調べると、仕事をお持ちのキャリアウーマンの方が職場のパソコンや、夜間に自宅のパソコンから見に来ている例が多いですので、当社の商品に関わる料理のレシピや献立の案内を定期的に更新・追加して提供していったところ、大きく売上げが伸びました。

こうした動向を見て、大規模に予算を使ってサイトを大幅にリニューアルして内容を強化しようと思い、大幅に刷新したところ、アクセスが伸びるどころか大幅に減少して、中には1日あたりゼロという事態が生じてきました。
一体どうしたら良いのでしょうか?

回答

まず、ウェブサイト全体のコンセプトを変更したのでしょうか?また、サイトの内容も変更したのでしょうか?業者やデザイナーの変更もあったのでしょうか?

すべて「はい」になります。変更しました。まずコンセプトについては、一言で言えば駅前で配っている主婦・女性向けのフリーペーパーのようなコンセプトが良いという提案を受け、企業のカラーを薄めたサイトにしました。
内容の変更点は女性向けを強調するために、最近のトレンドや流行っているお店の情報、洋服の紹介や、他の女性向けサイトの紹介など、一種の女性向けポータルサイト形式に変更しました。

こうした内容の変更とリニューアルは、当時のウェブマスターが、社外のコンサルタントやデザインに力を入れる業者によって提案を受け、そこにお願いしたのですが、結局は華やかなデザインの割に内容が薄く、お客さんに逃げられてしまったという印象が強いです。レシピの情報も左サイドのボタンから行けるようにはしていましたが、あえて目立たないようにしてしまいました。さて、その後同社では今後の方針について、以下の3点の内容を検討しました。

1 とりあえず既存のサイトはそのままにして、再度新しいレシピと食品販売を中心としたサイトを別個に立ち上げた。
2 2度目のリニューアルを行い、再度開設した新しいホームページでは、初めの原点に戻って、レシピや献立を前面に出したコンテンツを用意した。今までの内容は他に類似のサイトやサービスがあるため、引っ込めた。
3 今までの女性向けポータルの立場を保持して、他の雑誌や主要ポータルサイトとの合弁形式にして、より内容を強化した。

その後の同社の行動は<2>を選び、デザイン・構成は変更しながらも、基本的なコンセプトを継承して、リニューアルしました。その結果アクセス数は急激に増加し、それまで以上に成果が出るようになりました。

色々なシナリオが現実問題として、その時点では考えられ検討されましたが、たとえば<1>のような折衷案では、サイトの内容全体が膨らみすぎて整理が取りづらくなり、競合他社などと比較して印象が弱くなる危険性があります。

また、<3>の場合も失敗を上塗りするリスクがあり、見送られました。ウェブマスターは比較的社内で目立ちやすいためか、今までの方針の誤りや方向転換がしづらい事情も否定できませんが、1度大きく成功した場合には、下手にリニューアルすると大きな失敗につながる危険性がありますので、アクセスして来るお客様の本来のニーズや、強みといったものを社内で深く認識しておく必要があるでしょう。

住宅のリフォーム業を行っております。会社で発行しているホームページがあります。家作りや、屋根・壁の修理の際に役立つ情報や、良い工務店の選び方などの情報を、今までダイジェスト版で作っていました。
こうしたサイトをポータル化にして、しかも有料化することにより、料金収入を得たいと考えているのですが、どうでしょうか?ちなみにアクセス数及びお客さんの反応は、十分あると認識しております。

 

回答

課金制のサイトも少なくありませんが、携帯電話の着信音や待ち受け画面・アイドルやキャクターの写真画像などは、比較的商用に向いているようです。情報の内容(コンテンツ)次第ですが、他社などのサイトと比較して大きな差別化を図らない限り、逆にこうした文字情報で、しかも同様の情報がサイトにあふれている場合には、難しいと思います。

無料版の情報の場合には、内容の質・量が一定以上の品質を超えていましたら、ある程度の効果はあると思われます。無料版では、例えばメールマガジンを発行した際、読者数が増えて広告収入などを得たり、自身のビジネスの集客や知名度の向上などの効果が生まれてきますので、会社の目指す価値観と実際のビジネスモデルに照らして判断すべきものと思います。

有料にする場合、「無料のコンテンツが数多くあふれているため、わざわざお金を出す人は大幅に減る」「トータルで見ると集客や知名度の向上にマイナスする」など懸念する見方があるのも当然です。
逆に「読者は価値がある情報ならお金を出しても読みたい。価値のないものはただでも読みたくない。それなら料金をとったほうがよい」という考え方もあります。

「ではどうしたら良いのか」となると思いますが、無料版と有料版の両方を発行し、読者に選ばせてみるのはいかがでしょうか?これによって無料版もサンプルとして、アピールすることが出来ます。ただしどこまで無料でどこから有料にするかの線引きが、大きなポイントになると思われます。無料版の内容をケチるとサンプルの役割を果たせませんし、かといって情報を出しすぎると、有料版の反応が悪くなってしまいます。そこの見極めが、ポイントになってくると思われます。

インターネット上において、コンテンツ販売(キャンギャル及びレースクイーンなどの画像)を行っています。現在は自社でサイトを立ち上げて運用しておりますが、知名度及び売上を増加させるために、大手プロバイダなどと提携して、マージン収入を得たいと考えておりますが、どうでしょうか?

 

回答

こうしたコンテンツ販売の方法として、

(1)自社サイトで運用する。

(2)プロバイダと提携する。

(3)進出分野に関連するポータルサイトなどと提携する。

の方法があると思われまが、自社で立ちあげる場合とビジネスモデル・内容などが異なりますので、注意が必要です。

項目 長所 欠点
自社運営 構築・運用の自由度が増す 運用管理の手間・初期・運用費用がかかる 
他社提携 アクセス向上が見込みやすい 内容に制約が出来る・類似サイトとの差別化 

実際には表でまとめましたが、類似しているサイトとの差別化を図っていくことが、大きなポイントになると見込まれます。

秋の中間決算期が近づいてきました。最近楽天などのオンラインモールの業績が再び上向きになっているようですが、何か理由があるのでしょうか?

回答

不景気の影響もありますが、最近では(1)ADSLなどブロードバンド回線が普及し、1人あたりのインターネットを利用する時間が長くなってきた。(2)ユーザー層が女性・高齢者など増えつつある。などの要因により、ネットショッピング市場は、堅調にあります。

元々ECサイト市場は、35歳以下の男性中心の市場と見られていましたが、最近の動きではでは、男女に関わりなく中高年の女性ユーザーが増えています。
一例では、インターネットで雑貨・化粧品などを注文し、コンビニで商品を受け取る方式も定着してきました。最近では労働時間が長くなったOLを中心に、夜間にネットショッピングを楽しむ、という現状が見られます。楽天市場など大手モールにおいても、女性ユーザーの取り込みを意識しております。

オンラインモールは、集客力に強みがあると言えます。各業種において数百・数千のお店が加入しているため、大幅なアクセス増は期待できると思います。しかし、(1)本当に儲かるのか?(2)売上は向上するかの観点から見ますと、二極分化が進んでいますので、内容次第であると言わざるを得ません。

オンラインモールでは、平均売上高や個別の売上などの数値は出しておりません。しかし口コミやアンケート調査・元社員などからの話を聞いてみると、加入のうまみは店側が当初見込んでいたより少ないと答えるほうが多いようです。中には十分採算が取れているところも、少数ながらあります。

ポイントとしましては、
(1)競争力のある商品を取り扱う。
(2)販売戦略を工夫し、独自性を強調する。
などの注意が欠かせないと思います。現時点で独自性ある商品があり、まあまあ売れている場合には出店してもメリットがあると思います。しかしアクセスは多くても、売上が芳しくない場合には、大きい効果は難しいかもしれません。

自社サイトの存在をアピールする」方法ですが、サイトの知名度の向上には、どれが効果があるのでしょうか?

1 検索エンジン対策(SEO)
2 リンク(公的団体・商工会議所などのサイト)
3 リンク(個人による関連したサイト)
4 メールマガジン/ブログ/Twitterなど

5 ネット広告
6 新聞・雑誌などのメディア広告

 

回答

全て一定の効果があることは事実です。
ただ費用対効果で行けば、ネット広告やメディアの広告は費用がかかりますので、興味のある人を呼び込むには、無駄があることは事実です。また医療法人など広告の規制のある業種では、ホームページの開設は大丈夫でも、ネット広告は難しい場合もあります。

また相互リンクは、存在をアピールする有力な手段の1つとなりますので、当初の想定以上に効果が現れてくるものと考えます。すなわち、意外な分野の顧客を自社サイトに呼び込む効果が期待できる例があるためです。

ガーデニング用品を販売しているある会社の場合、簡易給水機の販売では、園芸雑誌のサイトや園芸の愛好家(個人の趣味レベルの)が立ち上げているサイトなどとリンクを張ってから、自社サイトの来訪者数が大きく伸びたりするケースがあるなど、効果が生まれます。特に簡易給水機では、旅行で留守にしている時に使うケースが多いため、旅行関連のサイトにもリンクを張ったそうです。

検索エンジン対策は非常に有効ですが、キーワードやカテゴリなどをうまく選んでいかないと埋没してしまう危険性が大きいですので、地道かつ継続的な取組みが欠かせません。

最大のポイントとしては、Webサイト・メールマガジン・ブログにしても、自社サイトを訪問した顧客を継続的につなぎ止めるため、サイトで提供するコンテンツをできるだけ頻繁に更新すると良いでしょう。

屋を経営しています。ワインブームにあやかって、通信販売で売上を伸ばそうと思い、ホームページを開設・運営していますが、立上げてオープンするときに一通り検索エンジンに登録したのみで、実際に登録されているかどうかは十分確認していません。
実際にお客さんへの配送業務などで忙しく、他の店員や家族からも「しょせんネットに過ぎないから」ということで、ほったらかしに近い状況なのですが、そんなに違うものなのでしょうか?

 

回答

ネットショップやECサイトの成功に際し、「自社サイトの存在をアピールすること」も、大きなポイントの1つとなります。たとえ売上高や利益率が低かろうと、地道かつ真面目に運営していくことが、大きなカギになると考えます。仮に、提供する商品及びやサービスが極めて個性的で特徴あるものでも、実際に顧客に伝わらなければ全く意味がありません。

自分のお店・もしくは会社にとって、大きな出来事かも知れません。しかし、現在では携帯電話のサイトを含めてこれだけインターネットが普及してしまうと、存在自体を積極的にアピールしなければ、埋もれてしまいます。

現に失敗している多くのサイトに共通することは、
(1)他との競合状況を知らずに埋没してしまう。
(2)そもそも存在自体が知られていない。
(3)社内・取引先でもサイトを開設したということが、あまり知られていない。

という例が多くあります。

自社及び商品の存在自体を顧客及び取引先などにアピールするためには、極論で言えばテレビCMや新聞・雑誌の広告など、大々的に展開出来れば簡単です。(2000年頃のITバブルの折りには、求人ポータルサイトのCMなどが流れていましたが、効果はかけたコストに比べて?だったようです。資本をつぎ込んでも、興味あるターゲットに告知しなければ意味がありません。)

しかし中小企業の場合、こうしたメディア露出は資本的に難しいですので、費用対効果の高い手法を活用していく必要があります。具体的な方法としては、


1)検索エンジンへ登録しておき、検索結果を高める(SEO対策)。
2)同じカテゴリーのサイトなどから、リンクを張ってもらう。
3)名刺・企業のCI・各種販促資料等にURLを入れ、取引先などの認知を広める。
4)メールマガジンを発行する。
5)バナー広告を展開する。
6)リスティング広告などを活用する。


などがありますので、検討すると良いでしょう。

前にも質問した、健康食品(サプリメント)の輸入・販売をしている者です。顧客から電話・メールなどで問合せのあった場合、その返答が早ければ早いほど良いというのは分かっているのですが、専任の担当者が置けないために、ついつい時間がかかってしまいます。期間について目安はありますでしょうか?また会社である以上、関係する部署などへ話を通す必要があり、早くしろと言われても難しいのですが。

 

回答

顧客から電話や電子メールで問い合わせがあった場合は、できるだけ迅速に対応することが重要です。
特にネットショップやECサイトの場合は、時間が経ち過ぎると「間が持たない」ですので、時間を置いてしまうと顧客が「冷めてしまう」ことになり、他のサイトに流れてしまうリスクが避けられません。

問合せがありましたら、パソコンのメールでの早ければ即日・ないしは翌営業日までに、また携帯電話のメールでは、サイクルが非常に速いことから、速ければすぐに・遅くても半日で何らかの形で回答していく習慣をつけましょう。

また、それ以上時間がかかるケース(社内の他の部署に聞かなければ分からないなど)については、社内にて調査中のため今しばらくかかる旨の連絡をしたほうが良いでしょう。
いずれにしましてもネットの問合せ担当と、現場の担当との間で、ある程度連絡が保て、コミュニケーションが取られる体制にしておくことが欠かせません。また標準のひな形やテンプレートを持っておくと有効です。

最悪のケースは、ウエブマスターが問合せのメールをプリントアウトして、担当の部署をたらい回しにしてしまうことです。こうした事態は決して少なくありませんので、クイックレスポンスを基本とするべく、初めから問い合わせ体制について協議をしたほうが良いでしょう。

さらに国際競争が激しい昨今では、同じアイデア・同じ位の人的スキル・同じ位の資本と、経営資源が均質化しつつありますので、他社との競争優位を早期に確立するため、速度を早めるようになってきました。
すなわち同じサービスを展開するにしても、早いほうがお客様の満足度が高いということです。これはIT(情報技術)の発展とも関係し、コンピュータがコミュニケーションの道具となっているためでもありますが、極力社内のカベを取り払い、スピーディに動けるよう、事前から準備を重ねていくと良いと考えます。

健康食品(サプリメント)の輸入・販売をしている、サイトを運営しています。幸いにして販売が比較的順調なのは良いのですが、しばしば品切れを起こしてしまいます。海外から輸入する関係上、新しい商品がいつ入って来るか分からないことが多く、結果として待たせてしまうお客様からキャンセルが出てしまいます。具体的な対策は何かあるでしょうか?

 

回答

商品が品切れした場合、その対応する方法が顧客の信頼を左右する1つのポイントになると言えます。中小企業の場合、商品を製造もしくは仕入れたり、在庫を持つ分量が小さいですので、需要を読み違いによって品切れが続出する可能性があります。

最悪のケースは、ご質問にもありましたように、注文を受けながら「在庫が切れたので2週間待ってください。」や「いつ入って来るか分かりません。」といった対応をすれば、顧客の信頼を失うのみならず、他のサイトに流れてしまいます。

そうしたことを防ぐため、本来は
(1)正確な需要見通しによる、在庫の確保を行う。
(2)在庫が無くても、直ちに発送出来る仕組みを作っておく。
ということが重要なのですが、商品によってはそうした対応が難しいことも予想されます。それが難しい場合には、ホームページ上に商品ごとの在庫状況をあらかじめ明記する方法もあります。

これは端数まで載せると、手間がかかるばかりでなく、競合他社に売れ行き状況を教えるようなものですので、
1 在庫有
2 在庫少
3 在庫切
といった3段階程度の内容を載せてみると良いかもしれません。よく秋葉原の量販店のサイトでこうしたケースがありますが、事前に顧客にある程度在庫切れになる可能性を示すことがポイントになります。このような情報の有無により、顧客の信頼度はかなり違ってくるものと考えます。

顧客の信頼を得るために、企業概要を掲載したほうが、どういう会社なのか消費者の方がイメージしやすく、色々と望ましいことはよく理解できます。しかし、うちは同属企業ですので、プライベートなことも少なからず関わってきますので、あまり載せたくないのが本音です。また地場企業ですので、余計抵抗感があります。どの程度の内容を載せれば良いのでしょうか?

 

回答

企業概要の掲載では、基本的に郵便番号・住所・連絡先・本社へのアクセスマップくらいしか載せたくない、という本音をお持ちの所も多いかと思います。日本(とは限りませんが)基本的に中小企業=同族企業の場合が少なくありませんので、会社の概要が半ばプライベートに近くなってしまう、という危惧があると思います。

しかしながら、企業概要と言いましても、法人同士が取引する際に事前に調査・モニタリングをしていくイメージが強くなりがちですが、サイトを閲覧する側にとっては、法人だけでなく個人も少なくありません。ネットビジネスの場合はトラブルを事前に防ぐため、個人でも色々とチェックするケースが少なくありませんので、ある程度考慮することが必要です。少なくとも、以下の内容くらいはあると良いと思います。

また「特定商取引法」によって、表記する内容が決められていますので、検討する消費者からの信頼を得るためにはもはや欠かせないものと言えるでしょう。

(1)法人・事業所名
(2)所在地
(3)電話・FAX番号
(4)ホームページアドレス
(5)メールアドレス
(6)資本金
(7)取引銀行
(8)代表
(9)事業内容
(10)主要取引先・取引実績 など

インターネットの自社サイトで商品を販売する場合、顧客は商品を手に取ることも、店員から商品の説明を受けることもできません。
そのため、他のサイトとも比較が容易な上に、最低限必要される情報が欠けていると、「ここのサイトはちゃんと運営しているのか」「怪しくないのか」といった不安感を招くこととなりますので、会社のプロフィールなどにおいても、留意していく必要があると考えます。


BtoCサイトの成功の秘訣の内容には、他に「顧客の信頼を得る」ことが欠かせないと言われています。具体的にはどういうことでしょうか?また、サイトに商品を掲載して通信販売を行っているのですが、具体的に行ったほうが良い内容が何かあるのでしょうか?

 

回答

中堅・中小企業の場合は、初めから知名度がない・低いという大きな障壁があります。大企業と異なり、こうしたハンディは決して小さくありませんので、サイトの内容・コンテンツに留意して、顧客の信頼を得ることがネットビジネスで成功する大きなポイントの1つとなると考えます。

インターネットの自社サイトで商品を販売する場合、顧客は商品を手に取ることも、店員から商品の説明を受けることもできません。
そのため、他のサイトとも比較が容易な上に、最低限必要される情報が欠けていると、「ここのサイトはちゃんと運営しているのか」「怪しくないのか」といった不安感を招くこととなりますので、最低限以下の内容を入れておくことが肝要です。

(1)商品の特徴
(2)商品の詳しい仕様
(3)モノでなくサービスの場合、サービスの具体的な流れ・イメージの説明
(文字や図表のみでなく、写真・イラストなどがあると望ましい)
(4)会社の連絡先
(5)会社の概要
(6)代金の支払方法
(7)返品の条件・方法
(8)配送料

といった項目をホームページ上に分かりやすく明記します。
特に「会社概要」については、あまり積極的に公開したくないとのことで、大幅に省略している会社も少なくありませんが、意外と個人顧客が閲覧している率が高いですので、きちんと列挙していきましょう。

他に信頼度を高めていく方法には、ビジネスを展開する側としては危険が伴いますが、商品の配送の際に、あえて先に配送する「代金後払い」を選べるようにすることも、1つの方法です。

「独自性のあるサイト」の欄にて述べました、ガーデニングの会社では、当初軌道に乗るまでは後払い方式を採っていました。「代金不払いが2割くらいはあるだろう」と当初は想定していたようですが、実際には98%程度回収できたそうです。
現在ではネット上のトラブルが増えているため、不払いの確率が上がっていると見込まれますが、その際には前払い・後払い代金引替など、複数の方法を選択出来るようにし、代金回収期間及びリスクに応じて価格設定を行うのが良いでしょう。

BtoCサイトの成功の秘訣は、「内容に独自性がある」ことが欠かせないと言われています。具体的にはどういうことでしょうか?また内容を絞り込んで特化すると、範囲を自分から狭めることになり、「ウチはこれしか出来ない」と印象をもたれるのではないかと不安ですが、どうでしょうか?

 

回答

独自性とは、他社にない商品やサービス・情報を提供することです。インターネットでは消費者が商品やサービスを比較することが容易ですので、似た内容は埋もれがちになります。特定の分野にポイントを絞り、「特化」していくことが大きなポイントとなると考えます。


最近では、多くの国内外・規模の大小を問わず、数多くの企業がECサイトやネットショップの開設に乗り出し、何らかのサイトを出しています。そのため個人レベルのサーチエンジン(約500以上あります)にも、毎日企業サイトが数十以上登録・更新されています。そのため月並みなサイトでは、瞬く間に埋もれてしまいます。

有効的な「絞り込む」の定義は、大手企業は知名度と資本力をバックに広範的なサービスをしますので、「自社の得意分野とその周辺を中心にテーマを掘り下げ、その内容を広く紹介し、他社との比較優位を高めることにあります。そのため、サービス内容では広めに含みを持たせながらも、得意分野の内容を厚くし、特徴を持たせることが大事です。


具体的には、北陸に本社を置くある会社では、狭い場所でのガーデニング用品(ベランダや屋上)に特化し、ECや物販で成功しています。売れ筋はタイマー内蔵の「簡易給水機」です。
ガーデニングブームで色々な商品がありますが、狭い場所で使える給水機はありませんでした。需要の増加に伴い、「留守でも水を与えたい」というニーズに応え、ニッチ(すき間)な市場に目を向けて、ヒット商品を生み出すみなもととなったと言えるでしょう。

新聞や雑誌で効果が凄いということで、当社でもホームページを立ち上げて、商品を販売してみました。ところが見てくれる顧客も少ない上、実際に問合せや実績という意味では、期待はずれという状況です。なぜでしょうか?

 

回答

ネットショップやECサイトに乗り出し、販売促進や物販を行うことが一時はブームとなったものの、実際に行ってみて、新聞や雑誌に出ているような華々しい実績はなく、具体的な効果が上がらない・もしくは期待より低いということは非常に多くあります。実際に調査してみますと、(1)ネットショップなどを開設して、当初の予想以上・もしくはそこそこに効果が出た。というのは全体の2割程度にとどまり、(2)実際に開設したものの、思ったほどには効果が出ていない・分からない、というところが大勢を占めるようです。
  
基本的には、今まで売れなかった商品が、インターネットに載せれば売れ始めることはないですので、華やかなイメージに惑わされず、まず自社ならではの明確な戦略を立てることが重要です。

効果がないというのは、
(1)独自性がなく、他のサイトの中で埋没してしまう。
(2)独自性があっても分かりにくい。
(3)単純に認知度が低い。

の3点がありますが、(1)と(2)を中心に検討してみたほうが良いでしょう。
サイトを立ち上げること自体は、難しいことではありません。中小企業の場合は商圏を全国に広める可能性を持つことは魅力的ですが、現実のビジネスと同様か、それ以上にリスクと難しさがあることを認識する必要があると考えます。

具体的な改善策については、以下の3つを中心に焦点を当ててみると良いでしょう。
(1)他の同業他社と比較して、独自性があるかどうか。
(2)実際にアクセスした顧客の信頼を得られるかどうか。
(3)自社サイトの存在が十分にアピールされているかどうか。

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